ゼノアの草刈機(刈払機)はプロの農家や造園業の方に人気が高い製品です。ここではゼノアの背負い式刈払機(草刈機)について、機能、種類、選び方などについてわかりやすく説明します。
ゼノアの草刈機(刈払機)の機能
まずは、各機種の説明に入る前に、ゼノアの草刈り機(刈払機)の機能について説明します。
くるくるカッター
ゼノア背負い式草刈り機の特徴である、くるくるカッターとは、ギアケースとエンジン部がくるくると自在に回転することにより、操作桿の自由度がアップして体の左右どちらからも作業が可能になります。
また燃料タンクをフレームに収納し、重心の位置が背中に近くなってフィットするため、長期間の作業を楽にし、スプリング4点マウント方式で、振動を大幅に低減しています。
ストラトチャージドエンジン
ストラトチャージエンジンとは、ゼノアが開発した環境に配慮した排ガス対応エンジンで、カリフォルニア州の第二次排ガス規制に世界で初めて対応した画期的な2サイクルエンジンです。
従来より75%排気ガスを削減し、通常の2サイクルエンジンと比較して、約30%の燃料効率がUP。さらに、優れた冷却性能を持っています。
DC
DC(デュアルチョーク)の機能とは、草刈機(刈払機)には、エンジンの部分に草刈機(刈払機)にはチョーク(レバー)が付いています。エンジンを始動するときに使用します。寒い時期にはチョークを閉めて始動させるとエンジンがかかりやすくなります。
DCは、チョークを閉めるシャッターチョーク行うと、同時にアクセルの開度を少し開く機能を追加。二つの(デュアル)のチョークで、寒い時期のエンジンの始動や可動を向上させる効果があります。
背引きスタート
背負い式の草刈機には便利な機能で、背負ったままスムーズにエンジンをスタートさせることができる機能です。
EZスタート
EZスタート(イージースタート)は、従来のリコイルを大幅に改善しゆっくり引いても、楽にエンジンが始動する機能です。ほとんどの草刈機に標準装備されています
STレバー
STレバーは、ゼノア独自のスロットルレバーで安全性に配慮されたレバーです。回転数を固定すると、キックバックや転んだ時などに、回転続けるのはとても危険です。しかしゼノアのSTレバーは、スロットレバーを外すとエンジン回転がアイドルに戻る仕組みになっています。
背負い式草刈機(刈払機)の種類
ゼノアは草刈機(刈払機)を「農家向け」「造園・山林プロ向け」コストパフォーマンスに優れた「ジャストシリーズ」の3種類にカテゴライズしています。
そのうち背負い式草刈機(刈払機)があるのは、「農家向け」と「ジャストサイトシリーズ」です。
農家向け
形式 | BKZ275 | BKZ315 | BKZ3420FL |
---|---|---|---|
排気量(ml) | 25.4 | 29.5 | 33.6 |
質量(kg) | 8.0~8.5 | 84/8.8 | 8.3 |
燃料タンク(L) | 1.1 | 1.1 | 1.3 |
機能 | くるくるカッター DC 背引きスタート ストラトチャージドエンジン STレバー EZスタート | くるくるカッター 背引きスタート ストラトチャージドエンジン STレバー EZスタート | STレバー EZスタート |
メーカー標準価格 (税抜き) | 95,260円から98,780円 | 101,200円~104,720円 | 98,780円 |
BKZ275-DC/BKZ275-L-DC
機能:くるくるカッター・DC・背引きスタート・ストラトチャージドエンジン・EZスタート・STレバー
上記で説明した機能が全部搭載された、高機能タイプの背負い式刈払機。BKZ275-L-DCと「L」が入っているのは、プラス12㎝のロングパイプ仕様です。排気量は25.4mlで刈刃は255㎜×40刃チップソー。ハンドルは、ループとバーが選べます
BKZ315/BKZ315-L
機能:くるくるカッター・背引きスタート・ストラトチャージドエンジン・EZスタート・STレバー
機能はBKZ27にくらべ、DCが付いていませんが機能は充実しています。BKZ315-Lと最後にLが入っているのは、プラス12センチのロングパイプ仕様です。排気量は、29.5ml、刈刃は255㎜×40刃チップソー。ハンドルは、ループとバーが選べます。
BK3420FL(フロートタイプ)
機能:EZスタート・STレバー
フロート式のキャブレターを採用し、整備性と高出力を兼ね備えているプロ用のモデルです。機能は標準装置以外は特段ついていませんが、排気量33.6ml と背負い式の中で一番です。ハンドルはループのみ、刈刃は255㎜×40刃チップソーです。
一般・農家向け ジャストシリーズ
形式 | TK220L | TKZ235 | TKZ265 | TKZ2600S |
---|---|---|---|---|
排気量(ml) | 21.7 | 22.5 | 25.4 | 25.4 |
質量(kg) | 6.5 | 7.1 | 7.4 | 6.9 |
燃料タンク(L) | 0.6 | 0.75 | 0.66 | 0.75 |
機能 | STレバー | ストラトチャージドエンジン STレバー EZスタート | ストラトチャージドエンジン STレバー EZスタート | EZスタート |
メーカー標準価格 (税抜き) | 57,530円 | 64,900円 | 69,190円 | 65,340円 |
TK220L
機能:STレバー
軽量化に特化したタイプで、本体の質量は6.5kgと背負い式の中では最も軽量です。エンジンだけでなく先端部の軽量のために、3ベアリングギヤケースを採用。エンジンは、コンパクトなG20LSエンジンを搭載。EZスタートではなく、e-SATRT機能で軽い引き力でスムーズに始動します。
排気量は21.7mlとパワーはありませんが、軽い背負い式刈払機(草刈機)ならこちらが一番軽量です。
TKZ235
機能:ストラトチャージドエンジン・EZスタート・STレバー
始動性・パワー・重さ・耐久性と4つのバランスが取れたタイプ。排気量は22.5mlで重さは7.1kg。刈刃は230㎜×26Pの9インチチップソーです。
TKZ265
機能:ストラトチャージドエンジン・EZスタート・STレバー
TKZ235と同様にストラトチャージドエンジンの機能がある背負い式草刈機(刈払機)ですが、排気量が25.4mlなのでパワーがこちらの方あるため、刈刃は255㎜×40Pの10インチチップソー。ナイロンコードも使用可能。
TKZ2600S
機能:EZスタート
排気量25.4mlとパワーもあり、刈刃は255㎜×40Pの10インチチップソーが使えます。重さも6.9kgと軽量でナイロンコードも使えます。リーズナブルですが使いやすい背負い式草刈機です。
しかしSTレバーではなくSレバー。STレバーと同様に安全性には優れており、レバーから手が離れると自動でアイドルに戻るのはSTレバーと同様です。STレバーは最初にエンジンの回転数を決め、レバーを握るとエンジンが回転します。一度レバーを離してもまた回転数を設定する必要はありません。
Sレバーは、①レバーを握ることにより、エンジン回転レバーロックが解除されてを動かすことができる仕様なので、レバーが離れるたびに回転数を合わせなおす必要があります。ただこのツーアクションにより誤作動がないので、STレバーは地面にレバーが当たったりすると、誤作動が起きやすいのでその点では優れているといえます。
背負い式草刈機の選び方
背負い式の草刈機のメリットは、タンク容量を増やし長期間作業できることや、高低差のある場所で、腕や肩などの負担を減らせることなどがあります。
ゼノアの背負の特徴であるくるくるカッターなどの特有の機能を使いたい、パワーが強力で長時間連続で使いたい場合にはやはり、農家向けに作られたものがおすすめです。
それほど長時間必要ではないが、負担を減らしたい。軽量なもので安価なものをというのであれば、ジャストシリーズの中から、パワー重視か軽さを重視するのか。機能なども見極めて自分にあったものを選ぶとよいでしょう。
ゼノア以外の背負い式草刈機についても詳しい記事があります。