紫外線をブロックして雑草の繁殖を抑える防草シート。しっかり設置するには、シート固定ピンでしっかり止めることが大切です。ここでは防草シートの固定ピンについて、その種類や選び方、場所や用途にあったおすすめの固定ピンについて説明します。
防草シートにピンは必要?
防草シートだけを敷いて、そのまま使う(曝露)場合には、必要です。置いただけでは強風によって飛ばされてしまいますし、歩いたりすることでズレて地面が露出してしまうこともあります。
またピンには、風に飛ばされたりズレを防ぐだけでなく、地面と防草シートの隙間を埋める役割があります。ピンとピンの間隔が広すぎると、風で隙間が空いてその部分から雑草の種や紫外線が入り込み、雑草が生える要因となってしまうのです。通常1m間隔での設置がおすすめです。
では、防草シートの上に砂利や、人工芝などを置いた場合はどうでしょうか。砂利や人工芝などは重しにもなりますし、隙間が空くのを防ぐ効果もあります。しかしその上を歩いたりすれば、少しずつズレてしまうこともあります。曝露の場合よりも本数を減らし、固定することをおすすめします。
防草シートのピンの種類と特徴
形状
防草シートのピンは主に「L字型」「U字型」「角型」の3種類、その他にも釘型、J型などもあります。
U字型・角型
U字型や角型は、地面に刺さる部分が2本あるので、防草シートを押さえる力が強い形です。基本的にはこちらがおすすめです。しかし、地中に石が多かったり、地盤が固いと刺さりにくいという難点があるので、その場合にはL型やJ型などがおすすめ。
L型
L型は、地面に刺さる部分が1本なので、硬い地面や地中に石が多い場合には、挿しやすい形です。しかしU字型や角型に比べ抜けやすくなります。
L字型や釘型などは、防草シートだけを敷く場合は、地盤が固い場所や石の多いところに使いましょう。また防草シートの上に砂利や人工芝を敷く場合などは、砂利や人工芝が防草シートを押さえてくれるので、価格の安い釘型も使えます。
素材
素材には、鉄やプラスチック製のものがあります。鉄は錆びるので、配管など、地中のものを破壊しないようにしたい場所ではプラピンを使う必要があります。しかし特に注意する必要がない場合は、耐久性も高いので、一般的な鉄製のものを利用するのが良いでしょう。
長さ・太さ
ピンの長さは、「15㎝」「20㎝」が一般的で「25㎝」「30㎝」40㎝以上のものもあります。長さが長いほど固定する力が強くなります。できれば20㎝のものを、地盤が弱いところには30㎝のものがおすすめです。
太さは、「3㎜」のものが多く「4㎜」「5㎜」、それ以上のものもあります。素材が鉄の場合サビて、ぼろぼろになってきます。そのため太さは耐用年数に比例します。太ければ太いほど耐用年数は長いといえます。一般的に3㎜で5年程度、4㎜で10年以上は耐久性があるといわれます。防草シートと同等の耐用年数のものを選ぶとよいでしょう。また太いほうが地面に刺さりやすくなります。硬い地盤で、細いピンが入らない場合には、太さを変えてみるとよいでしょう。
ワッシャー(押さえ板)
防草シートのピンを探していると、丸い板のようなものが一緒に販売されていることがあります。これはワッシャー(押さえ板)といい、ピンと一緒つかうもので、押さえている部分が点から面になることで、固定力が増します。また面で押さえることで、ピンの穴の部分から亀裂が生じるのを防ぐ効果もあります。
必須ではありませんが、防草シートだけで、上に砂利等を敷かない場合などにはワッシャーがある方がよいでしょう。砂利などを上に敷く場合には、粘着テープなどで上からピンの部分を押さえるだけでも大丈夫です。組み合わせてセットしたものなら、そのまま打ち込めるので便利です。
防草シートの固定ピンの選び方
ピンの形の違いや、素材、長さ・太さについて知ったところで、用途にあったものを選ぶことが大切です。
一般的に耐久性が長い固定ピンは、形状がU字型か角型(コの字型)素材が鉄で、長さ20㎝、太さ4㎜以上がおすすめ。
ただし、これは一般的な土地の場合です。地盤が弱い場合には30㎝以上の長さのものを使いましょう。
地盤が固く、石が多い場合は、形状がL字型、太さは5㎜以上のものがおすすめです。
防草シートの上に砂利や、人工芝、レンガなどを敷く場合には、鉄製の釘型などの安価なものでもよいでしょう。
防草シートの敷き方
防草シートはザバーンなどの耐久性の高いものを選んでも、敷き方を間違えれば、耐久性や防草効果が大きくちがってきます。しっかりと除草し、整備してから隙間なくきっちり敷くことが大切です。
防草シートは、防草シートだけを敷く場合や、上に砂利などを載せる場合とはピンの打ち方や敷き方などが少し違うので、敷き方については各記事を参照してください。