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施工方法

防草シートと除草剤 敷く前、敷いた後の除草剤の種類や使い方

雑草だらけの庭 施工方法

防草シートは、敷くだけで雑草の生育を止める便利なシートですが、除草剤を併用することでより効果的に使えます。この記事では、防草シートを敷く前、敷いた後に使う除草剤の種類や、使い方についてわかりやすく説明します。

防草シートを敷く前に使う除草剤

防草シートのパッケージなどにも、敷く前には雑草を取り除く、除草をしてから敷いてくださいと記載があるように、防草シートを敷く前には今ある雑草を根から取り除かなければいけません

雑草が生える前の冬から春に防草シートを敷く場合には、除草は必要ないと思っている人もいるかもしれません。しかし実は多年草の雑草の根は土の下で生きて、春を待っています。特にスギナチガヤなどの先のとがった多年草は、防草シートを突き破ってでてきてしまうこともあります。そのため、この時期でも根から雑草を取り除く必要があります。

雑草が生えた後

雑草が大きく育っている場合には、「グリホサート系除草剤」を使います。

グリホサート系除草剤とは、葉や茎に直接薬剤をかけてつかう茎葉処理剤の一種で、葉や茎にかけるだけで根まで枯らすことができる除草剤です。ほとんどの草種に有効で非選択性のため、薬剤がかかると枯れてしまいますので、枯らしたくない植物がある場合には気をつけて散布しましょう。

グリホサート系の除草剤は、一番流通している除草剤の種類なのでホームセンターなどでも気軽に買えます。効果の出るのが遅く散布から3日~7日ほどして効果が発現しますので、防草シートを貼るときにはスケジュールに注意が必要です。

おすすめは、グリホサートにさらに発芽を押さえる成分が配合された除草剤。ラウンドアップマックスロードALⅢやネコソギロングシャワーV9などがあります。この2製品は農耕地では使えませんので注意しましょう。

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グリホサート除草剤についてさらに知りたい方、農耕地で使えるグリホサート系除草剤が知りたい方はこちらも参考にしてください。

雑草が生える前

夏などに、多年草の雑草(スギナ・タンポポ・ドクダミ、チガヤなど)が生えていた場合には、雑草が生える前には、「土壌処理剤」と呼ばれる除草剤を使います。土壌処理剤はまだ雑草が生えてきていない時期に散布し、地面に膜を張って、新しく生えてくる雑草を抑えるものになります。

土壌処理剤は顆粒状のものが多く土にバラバラと撒くだけで、土壌に成分が残り、雑草の発芽成長を妨げる発芽抑制効果があります。土壌処理剤+防草シートで、雑草の生長を止めることができるので防草効果が高くなります。

土壌処理剤と茎葉処理剤の区別は、土壌処理剤はほとんどが顆粒状であること、またラベルを見て土壌散布となっていれば土壌処理剤で間違いありません。ホームセンターなどでは、「ネコソギトップW」や「カダン除草王 オールキラー粒剤」などがよく見かけ少量サイズもあるので、家庭などではおすすめです。

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防草シートを敷いた後に使う除草剤

防草シートを敷く前に、除草剤を撒いても雑草が生えてくることはあります。雑草の生長も一度に成長するわけではないので、薬剤が届かなかったり散布もれなどもあります。また防草シートの上に土がたまりそこに雑草が発芽してしまうこともあります。

防草シートの上から生えた雑草は、手で抜くのも簡単なので気が付いたらすぐに草取りをしましょう。雑草が突き破って出てきたり、キワから生えた場合は除草剤で対応します。

防草シートは、透水性があるものであれば、液体の除草剤を散布することができます。上に人工芝砂利などを敷いている場合でも、もちろん使うことができます。除草剤は、防草シートを敷く前の雑草が生えた場合と同様に、「グリホサート系」除草剤を使いましょう。

除草剤の使い方

グリホサート系除草剤の使い方

除草剤の製品によって使い方は違いますので、必ず商品のラベルを読んで正しく使ってください。除草剤には、水で希釈して使う原液タイプと、すでに水で希釈されている希釈タイプがあります。原液タイプの方が割安なので、広範囲に散布する場合には原液タイプがおすすめですが、家庭などでは希釈タイプも便利です。

原液タイプは、生えている雑草によって希釈の倍率が違うのでラベルをよく読んで希釈して使いましょう。(スギナなどは通常より濃い濃度で散布することが多くなります)

雑草は大きくなりすぎても、小さすぎても除草剤の効果に影響します。スギナがメインでしたら20㎝~30㎝ほどが散布のタイミングです。それより大きい場合は、刈払機などで切りそろえるとよいでしょう。小さい場合はある程度成長するまで待ってグリホサート系の除草剤を撒くか、草取りや草刈りの後に、土壌処理剤を使いましょう。

原液タイプの場合は、水で希釈してから、噴霧器で散布するのが理想ですがジョウロでも撒くこともできます。ジョウロの場合は、液が多く出すぎてしまうので口の部分の両サイドをガムテープなどでふさぎ、真ん中から出るようにすると散布しやすくなります。

希釈タイプは、大抵の容器の口がジョウロ型になっているので、そのまま枯らしたい雑草にまんべんなくかけます。グリホサート系の除草剤は浸透移行性があるので、一部の葉にサッとかけるだけでも薬剤が葉から茎、根まで枯らすことができますがスギナなどはなかなか枯れないので、しっかし散布するとよいでしょう。

多くのグリホサート系の除草剤は、直後に雨が降ると効果が薄くなります。散布してから6時間は雨が降らない日を選んで散布しましょう。最近では雨に強いグリホサート系の除草剤もあります。ラウンドアップマックスロードは散布後1時間雨が降らなければ大丈夫です。

土壌処理剤の使い方

土壌処理剤は、水に溶かしたりせずそのまま土に均等にばら撒いて使います。散布する量は、除草剤のパッケージに書いてありますのでよく読んで少スペースであれば手袋をして、手でまくこともできます。

広範囲であれば、簡単に均等に散布することができる、散粒機もあります。手動の散粒機であれば500円ほどで購入できるものもあります。薬剤の量もわかり簡単に均等に撒くことができるので、おすすめです。また除草剤の商品の中には簡易的な散布機がついている場合もありますのでそちらを使うとよいでしょう。

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土壌処理剤は、乾燥した土壌だと効果にムラが出てしまいます。小雨、降雨後の土壌が湿った時に地面に撒くのが一番いいタイミングです。乾燥している場合は水をまいてから散布するとよいでしょう。茎葉処理剤と違い、雨が降っても基本的に効果に違いはありません。しかし大雨になると薬剤が他に流れ出てしまう可能性があります。農地が近くになるある場合や、傾斜地などでの使用はしないようにしましょう。

除草剤の安全性について

小さなお子様や、犬や猫などのペットを飼っている人には除草剤の安全性が気になるところです。除草剤は除草剤は毒物をまいて、植物を枯らしているのではありません。ほとんどの除草剤は植物特有の代謝・生長システムをターゲットポイントにして攻撃して、雑草を枯らします。

安全性が気になる方は、農薬登録されている除草剤を使いましょう。除草剤には農薬登録されているものと、農薬登録されていない登録外除草剤があります。農薬と聞くと悪いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、農薬に登録するためには、その安全性を確保するために多くの科学的データを準備し、国の厳しい基準を満たす必要があります。

登録外除草剤にはその必要がないため、同じ成分でも作物への影響や安全性が試験されていない場合もあります。また農薬登録されている除草剤には、成分や毒性・使用方法など細かく記載する必要があるため正しく使用すれば安全です。農薬登録されている除草剤には、必ず農薬登録番号が記載されていますのでパッケージを確認してみましょう。(ここで紹介しているものはすべて農薬登録されている除草剤です)

とはいえ薬剤ですので、直接触れたり、舐めたりすることには危険が伴います。お子様やペットがいる場合には庭に散布するときには、散布した当日は、お子様やペットが入らないように注意し、付着した場合は洗ってください。なめたりした後に様子がおかしいときは医師、獣医師にご相談ください。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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