サボテン栽培で最も大切なのは水やりです。適期に適切な方法で与えないと枯らしてしまうことも。ここではサボテンの水やりについて、季節ごとの頻度や水やりの方法についてわかりやすく説明します。
サボテンの水やりのポイント
水やりのポイントは、生育期と休眠期で水やりの方法を変えること。乾燥に強いサボテンも生育期には適度な水分供給が必要です。休眠期には株を休ませるため水は控えめにすることが大切です。
サボテンは多肉植物の一種で、多肉植物は、春秋型、夏型、冬型の3タイプに分かれ、それぞれ生育期と休眠期が異なります。サボテンはほとんどの種類が夏型で、春から夏に生育し、冬に休眠します。
サボテンは、南米やメキシコが原産とするものが多く、雨が少ない場所や岩場などに自生するものが多い植物です。そのため乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄えるようになっています。少々水やりをわすれて水不足になっても、普通の草木のようには簡単には枯れません。逆に水をやりすぎると根が腐って傷んでしまうこともあるため注意が必要です。
サボテンの季節ごとの水やりの頻度・方法
サボテンの水やりはいつ、どれくらいあげればいいのでしょうか。ここではサボテンの鉢植えの育て方と水をやる時期について、基本的な考え方を説明します。
- 春
生育期です。4月からはたっぷり水を与えます。じょうろで水をやる「灌水」と呼ばれる方法で鉢の底から水が流れ出るまで与えます。次の水やりは土の表面から3分の1まで完全に乾いてから行います。
土の表面が乾いているかどうかは、竹串を土に挿し、竹串に土が付着していないかで確かめる方法もあります。
- 夏
生長が少し鈍ります。サボテンは暑さには強いですが、日本では梅雨等多湿になるので、水やりは10日に1度霧吹きで株全体に水を与える「葉水」で与えます。時間は日中に水やりをすると株が蒸れる恐れがあるので、夕方に株を少し冷やしてあげます。
- 秋
春と同様に、灌水でたっぷり水を与えます。休眠期に向かう時期ですので春よりは少し頻度を控え、土が完全に乾いてから行います。
- 冬
休眠期です。断水気味に育てます。「葉水」を20日に1度ぐらいの頻度で行い株全体を湿らせます。気温が上がる暖かい午前中に行いましょう。夕方になると気温が下がり凍結する恐れがあります。
水やりの方法について
灌水(かんすい)
灌水とは、ジョウロで水やりをすることで、サボテンには鉢底から水が流れ出るまで水を与えます。
綿毛が多いタイプのサボテンは根元から与えましょう。サボテンの生育期には灌水で水を与えます。鉢の下の水受け皿に水がたまらないようにしましょう。
葉水
葉水とは霧吹きで、株全体に水を与えることです。株の蒸発を防ぐために行います。サボテンは高温多湿の夏、冬の休眠期には葉水で与えます。
水を与えた後、鉢底のお皿の水は必ず捨てて、水はけの良い状態を保ってください。よくある失敗は、水を鉢底に溜めてしまう、また休眠期の冬に水をやりすぎると根腐れの原因にもなります。くれぐれも水のやりすぎには注意してください。
サボテンの栽培について
サボテンは日当たりの良い場所で、適期に水やりや肥料を与えて育てる必要があります。暑さには強いですが、日本の高温多湿は苦手なので風通しの良い場所で管理します。寒さには弱いので冬は室内に取り込んで栽培しましょう。
サボテンの栽培方法についてはこちらで詳しく説明しています。品種別の育て方もあるので育てたい品種がある場合はそちらの記事も参考にしてください。