草刈機(刈払機)は、大きさや用途などが多種多様な農業機械です。そのため、中古品の流通経路も多種多様になっています。こうした背景であったり、中古草刈機(刈払機)の種類であったりを知っておくと、買う際にも、売る際にも混乱が少なく、お得な取引につながるかもしれません。
この記事では、中古刈払機(草刈機)の売買方法、種類、販売店などを紹介します。
中古草刈機(刈払機)の売買ができるサービス
草刈機(刈払機)などの中古の農業機械を手軽に売買できるサービスを紹介します。他に中古の農業機械を専門に扱ったサービスもありますが、手軽さという観点からここでは以下の5つを紹介します。どれも農業機械以外の売買もできるサービスですので、汎用性があり、すでにアカウントをもっている人も多いかと思います。
ヤフオク!
日本最大級のオークションサイトです。オークションというと落札するために価格を随時確認しなくてはいけないなど煩わしいイメージがあるかもしれませんが、実は現在の「ヤフオク!」には「定額」で出品されている商品が多くあります。「定額」で出品されている商品は、オークション形式とは異なり、表示されている価格に対し購入ボタンを押すだけで即時取引完了となります。このように煩わしさもなくなっているばかりか、農機商品の取扱い数も急拡大しており、非常に使い勝手のよいサービスに進化しています。
=>ヤフオク!で検索してみるメルカリ
日本におけるフリマアプリブームの火付け役です。インターネット上のフリーマーケットというイメージで、個人間売買が多く行われているのが特徴です。買う側に立つ場合、相場に縛られない安価で商品を入手できる可能性がある一方、知識不足により法外な金額で売りつけられてしまったり、ジャンク品をつかまされたりする可能性もあるので目利きが重要になってきます。
ジモティー
日本最大級のクラシファイドサービスです。クラシファイドサービスとは、地域やジャンルで分類された(=classified)広告や告知を一覧形式で掲載するサービスです。物の売買や授受だけでなく、求人、習い事など幅広い広告や告知があります。個人間でのやり取りになることが多いので、耕運機が安価もしくは無料で手に入る可能性もあります。その際に、品物を直接引き取ることで運搬費用分を値下げするといった交渉が行われることもありますが、トラブルには十分注意する必要があります。
楽天(中古市場)
大手ショッピングサイトである楽天市場では、「中古市場」と銘打って中古商品を取り扱っています。中古商品の検索をしたい場合には、下記リンク先から検索するか、検索結果表示画面で「コンディション」を「中古品」に選択するかのいずれかでOKです。
Yahoo!ショッピング(中古マーケット)
大手ショッピングサイトであるYahoo!ショッピングでも、「中古マーケット」と銘打って中古商品の取り扱っています。中古商品の検索をしたい場合には、下記リンク先から検索するか、検索結果表示画面で「商品の状態」を「中古」に選択するかのいずれかでOKです。
中古草刈機(刈払機)を機能や用途ごとに分類すると
草刈機(刈払機)は、機能や用途ごとに大きく下記のように別れます。
電動草刈機(刈払機)
電動草刈機(刈払機)とは、電気の力で草刈り機エンジンを起動させ草を刈る機械です。コンセントの電源を使用するタイプと、リチウムイオンバッテリーを使用した充電式のコードレスタイプのものがあります。
電動の良さはなんと言っても静かなことです。周りに住宅がある場合、エンジン式の草刈機を使用するのは騒音が気になるところ。電動式であれば、その心配は格段に減るでしょう。流通量が多いので、中古商品も豊富にあります。特にマキタのMURシリーズが有名です。
エンジン式刈払機
エンジン式草刈機(刈払機)とは、無鉛ガソリン等の燃料で草刈り機エンジンを起動させ草を刈る機械です。雑草を刈る部分にはブレード(刃)がついていて、刃は、チップソー、金属刃、ナイロンコード 、樹脂刃と様々な種類があり、またアタッチメントもあります。ブレードやバリカン、ヘッジトリマなどのアタッチメントを展開するメーカーは、アイデック、ツムラ、セフティなど様々で、ECサイトのモノタロウ(monotaro)などに多く販売されています。
草刈機(刈払機)の中でも、最も種類と数が豊富なジャンルなので、中古品も、非常に多くあります。
背負式刈払機
エンジン式草刈機(刈払機)の中でも、動力、燃料部分を背中に背負うことができるタイプの刈払機です。腕の負担を軽減でき、長時間の作業に向いています。まさに農業者や造園業者等、プロのための刈払機です。
自走式草刈機
自走式草刈機とは手押し式草刈機とも呼ばれ、ハンドルに力を入れることなく前に自走して草を刈る機械です。振動があるのは刈払機と同じですが、重さを感じない分、刈払機よりも約1/2軽労化し、腰への負担もなくなり、長時間の作業を可能にします。また雑草を刈込むだけでなくハンマーナイフで粉砕するものもあります。外観のイメージとしてはミニ耕運機を思い浮かべるといいでしょう。
モア(モアー)という名称で販売されている製品も多く、代表的なネーミングとしては、ロータリーモア、ハンマーナイフモア、ウイングモア(ウィングモアー)、オートモア、スパイダーモアー、ウォーキングモアなどです。スパイダーモアーは畦畔などの斜面用の自走式草刈り機を指します。
刈払機に比べ、高価で大型なので、それほど中古市場に出回ってはいませんが、最近はこのレベルの大きさの農機もヤフオクなどで、以前よりもたくさん見かけるようになっています。ぜひ検索してみてください。
乗用草刈機(乗用モアー)
乗用草刈機とはその名の通り、乗ったまま草を刈込むことが出来る四輪車のことを指します。メリットはなんといっても乗ったままで草を刈ることが出来ること。刈幅も広く、休耕田や果樹園などの広い敷地の草刈りに絶大な効果をもたらします。オーレックは当製品にラビットモアという名称をつけています。他、アテックス、筑水キャニコム(まさおなど)も有名です。
高価で大型なので、こちらもあまり中古市場に出回ってはいませんが、ヤフオクでチラチラ見かけますので、まずは検索してみてください。
自動草刈機(ロボット草刈機)
自動草刈機(ロボット草刈機)は、バッテリー駆動で一定の範囲の草刈りを自動で行ってくれるロボットです。お掃除ロボット ルンバをイメージするとわかりやすいかと思います。メリットは大きく3点です。
- 自力で草を刈る必要がなくなり、草刈り作業から完全に解放されます。
- 電動のため静かで、周囲や時間帯も気にせず、稼働できます。
- ロボットが平らな形状で自動運転のため、太陽光パネルの下も難なく草刈りしてくれます。
ラジコン草刈機
ラジコン草刈機は、その名の通り、リモコンで日陰等から遠隔地操作できるラジコン草刈機です。
中古草刈機(刈払機)をメーカーごとに分類すると
各メーカーが草刈機(刈払機)をどのように分類しているかを知っておくことは、中古商品を探す際にも役立ちます。詳しくは、それぞれ別の記事でも説明していますので参考にしてみてください。
- マキタ(makita)
- ハスクバーナ ゼノア(zenoah)
- リョービ(RYOBI)
- 共立(KIORITZ)(やまびこ)
- スチール(STIHL)
- 丸山製作所
- クボタ(kubota)
- イセキ(iseki)
- 工進(kosin)
- ホンダ
- ヤンマー(YANMAR)
- オーレック(OREC)
この他、草刈機(刈払機)メーカーは、カーツ、ハイガー産業、筑水キャニコム、ホクエツ(水田除草機)などがあります。
中古草刈機(刈払機)の販売店が知りたい
インターネットを利用した草刈機(刈払機)の売買は非常に便利です。一方で、中古商品ということもあり、現物を実店舗で確認したいという人もいるでしょう。馴染みの中古農機販売店があれば問題ないのですが、中古農機販売店は多くの人にとって身近とは言い難い存在です。ここでは、例として3つの都道府県(道と県)のおすすめの中古農機販売店を紹介しますので、着目ポイントなどを参考にして、お住まいに応じた中古農機販売店を探してみてください。
北海道
ホクレンおよび北海道内JAグループが開設している「アルーダ」という中古農機情報サイトがあります。このアルーダには道内およそ20箇所の常設展示場があるため、現物を現地で確認することができます。JAグループのサービスではありますが、組合員でなくても利用することができます。
神奈川県
株式会社相栄商会は、神奈川県内では数少ない現物の展示がある店舗を構えています。中古農機の販売だけでなく、買取、処分、修理にも対応しており、ユーザーにとっては大変ありがたいサービスを幅広く展開しています。
沖縄県
トグチ農機サービスは、沖縄県内では数少ない現物の展示がある店舗を構えています。中古農機の販売だけでなく、買取、修理にも対応しています。設立からおよそ20年の老舗で、農作物の栽培を自ら行ってもいるので、農業者にとって頼りになる存在といえるでしょう。
まとめ
今回紹介したオークションサイト、ショッピングサイト、フリマアプリの出現は、新品しかなかった今までを覆し、これまでになかった商取引を可能にしました。出荷元と配送先にもよりますが、昨今は物流が発達しているので早ければ翌日や翌々日には手元に商品が届きます。また、送料を考慮しても実店舗で購入するより安いケースも多いです。選択肢を広くもつことができるとともに、価格的なメリットもありますので、ぜひ活用してみましょう。
商品を検索する方法としては、たとえば「刈払機中古」などとしてみるとよいでしょう。草刈機(刈払機)本体だけでなく、ブレード(刃)、アタッチメントといった部品、パーツも同時に検索することができます。
他方、実店舗を構える販売店では、中古商品の現物を確認することができるメリットがあります(草刈機(刈払機)本体だけでなく付属品やエンジンのかかり具合、傷および汚れの程度を確認したい人もいるはずです)。年式や型式が古くても機械の実働時間が長くなかったために動作は良好で、草刈りの作業には問題なしということも少なくありませんので、思いがけない拾い物があるかもしれません。
さらに、所有する他の農機、例えば耕運機、コンバイン、芝刈機、チェンソー、ブロワ、グラストリマー、ヘッジトリマー、噴霧器、ハンマー、除雪機、田植機、精米機などの農機を持ち込むことで買取、処分、修理といった対応もしてもらえるケースもあり、大変ありがたい存在といえます(実際は、実店舗を営業しながらも、オークションサイト、ショッピングサイト、フリマアプリに中古商品を出品している二刀流であることが多いため、知識が豊富でリテラシーの高い担当者に出会える可能性も高いです)。