このページでは、オリーブに肥料を与える時期、上手な肥料のやり方、肥料の種類、おすすめの肥料を紹介します。
オリーブに肥料は必要?
そもそもオリーブの木に肥料をやる必要はあるのでしょうか?答えは「必要」です。
オリーブに限らず植物は、土壌にある養分を根で吸収し、光、二酸化炭素などを利用して光合成することで、葉や果実の組織を作ったり維持しています。土壌に常に養分がある状態であれば問題ありませんが、根はどんどん養分を吸収しますので補給をしてあげなければ養分が足りなくなってしまいます。そのため、基本的に肥料をやることは必要となります。ただし、オリーブの木は肥料やけもしやすい植物なので注意が必要です。
オリーブに肥料を与える時期
オリーブは、「元肥(寒肥)」、「追肥(夏肥)」、「お礼肥(秋肥)」の年3回を基準として考えます。庭植え、プランターや鉢植栽培、どれも同じ考え方で問題ありません。
元肥(寒肥)には有機質肥料を含む遅効性・緩効性肥料を使用し、追肥(夏肥)、お礼肥(秋肥)には速効性のある化成肥料などを使用することが基本です。もちろん、樹の状態や生長度合いによって必要な施肥量は変わってきますので、その場の状況判断が必要です。
時期(目安) | 施肥の名称 |
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2月〜3月頃 | 元肥(寒肥) |
6月頃 | 追肥(夏肥) |
9月〜11月頃 | お礼肥(秋肥) |
また、オリーブは果実を付け収穫することができる植物です。他の果樹同様、適切な施肥を行えば美味しい実を付けてくれることでしょう。
\オリーブに肥料やる時期の詳細について/
オリーブに与える肥料の種類
オリーブには、化成肥料、有機肥料(有機質肥料)、液体肥料などさまざまな種類の肥料を与えることができます。重要なことは、肥料の三要素がバランスよく、かつリン酸が多めに含まれている肥料を選ぶことです。
化成肥料
基本的には、8-8-8や10-10-10など、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の肥料の三要素が均等に配合された肥料で十分です。もし、実を多く付けたい場合にはリン酸を多めに含んでいる肥料を選ぶようにしましょう。
化成肥料は、速効性があるものが多く、臭いも少ないので室内で栽培されるときにはおすすめです。
有機肥料(有機質肥料)
油粕(油かす)、魚粉、米ぬか、骨粉などさまざまな資材を使用することができます。植物自体を元気にしたいのか、土壌を改良したいのか、実付きをよくしたいのかなど、用途によってどれをどのように施すかは変わってきます。
下記に有機質肥料の特徴などをまとめていますので、そのときに合ったものを選択してください。
液体肥料
液体肥料は、主に追肥として使用する肥料です。オリーブに対しては、元気がなくなってしまった、栄養素が不足していそうなときに補う形で使うのが良いでしょう。
液体肥料は、速効性はありますが持続性がないため、使い方には注意しましょう。
オリーブにおすすめの肥料
オリーブにおすすめの肥料はどのようなものでしょうか。オリーブに限らず植物は、土壌にある養分を根で吸収し、光、二酸化炭素などを利用して光合成することで、葉や果実の組織を作ったり維持しています。
オリーブは、多肉植物など他の観葉植物と同様に観賞用として栽培できるほか、うまく栽培をすれば秋には実を付けて収穫することも可能です。
植物がよく生長するためには、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)と呼ばれる三大要素が必要不可欠です。オリーブも例外なく、主にこの三大要素を吸収して生長します。
また、オリーブだけでなく実を付ける植物は一般的に「リン酸」を多く必要となります。オリーブの専用肥料や果樹用の肥料には、リン酸の成分が多く含まれています。オリーブは、少しくらい肥料をやらなくても枯れずに美しい葉を楽しむことができますが、長くそして果実を収穫したいという場合には適切な施肥が必要です。
\オリーブ専用肥料とは!/
オリーブ肥料の代表的な商品としては、下記のものがあります。中でもハイポネックスジャパンの「ハイポネックス 錠剤肥料シリーズ オリーブ用」は錠剤型肥料で、気軽に使用できるため人気です。
商品名 | 花ごころ 太陽に実キラリ オリーブの肥料 | ハイポネックスジャパン ハイポネックス 錠剤肥料シリーズ オリーブ用 | オリーブの肥料 | コメリ オリーブの肥料 |
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概要 | – |
\オリーブのおすすめ肥料商品/
オリーブへの上手な肥料のやり方
庭植え(地植え)の場合
庭植えのオリーブの肥料のやり方の基本は、根が広がっている範囲に施すことです。「根の広がる範囲なんて掘り返してみないとわからない」と思われるかもしれませんが、一般的な樹木は基本的に「葉の広がっている範囲が根の広がっている範囲」と言えます。葉の広がっている範囲を確認して、その下の土にまんべんなく散布すると良いでしょう。
「施肥量はどのくらいが良いの?」とよく聞かれますが、品種や樹齢、樹・土壌の状態によって異なるのでなかなか的確なアドバイスはできません。目安として、樹冠直径1mくらいのオリーブの木における元肥・追肥・お礼肥の施肥量を掲載しますので、これを参考に増減させてみると良いでしょう。
時期 | 1株あたりの施肥量の目安 |
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元肥 | 油かす 150g |
追肥 (必要であれば) | 化成肥料(12-12-12)など 40g〜50g |
お礼肥 | 化成肥料(12-12-12)など 20g〜30g |
プランター・鉢植えの場合
鉢植えのオリーブにも庭植えのオリーブと同様に施肥が必要です。鉢植のオリーブに施肥する場合は、株元(根元)を囲むように肥料を施します。
施肥量は、品種や樹齢、樹の状態、プランター・鉢の大きさなどによって異なります。目安として、8号鉢の場合の元肥・追肥・お礼肥の施肥量を掲載しますので、これを参考に増減させてみると良いでしょう。
時期 | 1株あたりの施肥量の目安 |
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元肥 | 油かす 30g |
追肥 | 化成肥料(12-12-12)など 8g〜10g |
お礼肥 | 化成肥料(12-12-12)など 6g〜8g |
肥料をやりすぎて「肥料焼け」?
肥料は、多ければ多いほどよいというわけではありません。土中肥料の濃度が高くなりすぎると、根が吸水できなくなり、植物に障害が発生したり枯れてしまったりすることがあります。これが「肥料焼け」です。
成長が楽しみで、ついつい肥料を多くあげたくなってしまうかもしれませんが、一般に肥料をあげすぎると、かえって植物が弱ることがあり、樹や枝葉に障害が生じることもあります。肥料は過多にならないよう注意しなくてはいけません。また、苗(苗木)は成木に比べ弱いので、特に苗(苗木)の段階では施肥量を減らす工夫が必要です。
オリーブの肥料の購入場所
\オリーブの肥料の購入場所・購入方法の一覧はこちら/
オリーブの肥料は、ホームセンター、100均、インターネットなどで購入可能です。肥料を購入できる主な場所・方法は以下のとおりです。
各購入場所・購入方法のメリット・デメリットをまとめました。購入方法選びの参考にしてください。
購入方法 | ホームセンター | 100均 | インターネット |
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メリット |
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デメリット |
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そもそもオリーブの木とは?
オリーブ(olive)は、モクセイ科オリーブ属の植物で、学名はOlea europaeaといいます。園芸の分野では果樹に分類されます。常緑の高木で、冬が明け、春になるとたくさんの白い花を開花させます。花が咲くその様子は、同じモクセイ科のキンモクセイによく似ています。
自家受粉はしにくいので別の品種を混植する必要がありますが、結実した場合は10~11月頃に果実(オリーブの実)を収穫できます。多肉植物などと同様に観葉植物としても楽しめますし、実は収穫することができますので農作物としても栽培できます。
病害虫(病気と害虫)にも強く、炭そ病、オリーブアナアキゾウムシ、ハマキムシに注意すれば丈夫に健康に育ちます。
オリーブの栽培の基本
オリーブは、庭植えでも鉢植えでも育てられる植物です。園芸で手軽に育てられるため、コニファー(針葉樹の総称)と並んで人気の樹木です。
オリーブの木の栽培はざっくりと以下のような流れです。
- 苗木の選択苗木の選択のポイント
- 耐寒性や耐病性など品種によって性質が違うのでよく選びましょう。
- 品種によって樹形(直立型・開樹型)、果実の大きさ・量、葉の大きさ・色が違います。
- 植え付け植え付けのポイント
- 真夏と真冬を避ければ通年大丈夫です。その中でも3月中旬〜5月中旬が適しています。
- 苗木は深植えしないようにしましょう。
- 仕立て仕立てのポイント
- 枝をどの向きに広げていきたいかのイメージが大事です。
- 樹形は1年後、2年後を想像して整えていくことが大事です。
- 摘芯・摘果摘芯・摘果のポイント
- オリーブの摘果の適期は、6月〜7月上旬です。
- 自然に実が落ちる生理的落果に加えて摘果をすると本来の実の大きさで収穫できる。
- 開花・収穫開花・収穫のポイント
- 花が咲く時期は5月中旬〜6月上旬頃です。
- 「自家不結実性」のオリーブは同じ品種の花粉では受粉しません。
- 「自家結実性」のオリーブもありますが、他の品種を用意したほうがよく実ります。
- 剪定・切り戻し剪定・切り戻しのポイント
- オリーブの実がよく実るかどうかは剪定次第です。しっかりと花を咲かせるためにも剪定はしっかりやりましょう。
- 新梢を残しつつ、混み合った中心部分の枝を選定します。
- 剪定の適期は2月中旬〜3月です。
- オリーブは枝の先端〜中間に花芽をつけます。このため、剪定で枝先を切り取っても果実が付きます。
- オリーブは花芽と葉芽の大きさがわかりにくく、区別がつきにくいので剪定のときは注意しましょう。
- 植え替え・鉢替え植え替え・鉢替えのポイント
- 鉢植えした場合は3年に1回を目安に新しい土に植え替えましょう。
- 植替えの適期は、3月中旬〜5月中旬です。
- オリーブの木を増やすオリーブの木を増やすポイント
- 増やすときは「挿し木」という方法で増やします。
- 挿し木の適期は6月〜7月上旬頃です。
先述したとおり、育てる環境は鉢植えでも庭植えでも栽培することが可能です。
鉢植えでの栽培
オリーブは、鉢植えで育てることができます。植木鉢は、できればプラスチックのプランターではなく、素焼きやテラコッタのものを選びましょう。素焼きやテラコッタの植木鉢は、通気性、吸水性、排水性に優れています。用土は、オリーブ専用の培養土が販売されていますので、これを利用すると便利です。
庭植えでの栽培
オリーブは、水はけのよい土壌であれば丈夫に健康に成長します。庭植えでもオリーブ用の培養土を利用してもちろん問題ありませんが、コストを抑えたい場合には、赤玉土7、腐葉土3くらいの割合で配合し、用土として利用するとよいでしょう。
オリーブは、庭木や植木としてブルーベリーと並んで高い人気を誇ります。もしどちらを植え付けるか迷っている場合は、ぜひブルーベリーの記事もご覧ください。