多肉植物の育て方 水やりなどの管理方法から用土、鉢、肥料、病害虫まで

多肉植物の育て方 水やりなどの管理方法から用土、鉢、肥料、病害虫まで 多肉植物

ダイソーやセリアなどの100均やホームセンターなどでも手軽に手に入る多肉植物ですが、育て方は一般的な観葉植物と少し違います。

ここでは多肉植物の育て方の基本的なことから、品種、病害虫対策、鉢や土の選び方などわかりやすく説明します。

多肉植物とは

多肉植物の寄せ植え

多肉植物の基本情報

まず初めに多肉植物がどんな植物か知っておきましょう。多肉植物は、世界各地の熱帯地域が原産のものが多く、砂漠や、雨が少ない場所、岩場などに生育するものが多い植物です。

乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄える性質をもつ植物です。サボテンも多肉植物の一種です。

多肉植物には、多くの種類がありますが、原産地の環境ごとに「春秋型」「夏型」「冬型」の3つの生育サイクルに分かれています。それぞれ生育期と休眠期が異なるため季節ごとの管理方法が変わります。

多肉植物をうまく育てるコツは、水やりと冬越しです。生育サイクルに合わせた水やりをして、寒さに弱い多肉植物を上手に冬越資させることが大切です。

多肉植物の品種

多肉植物には多くの品種があります。100均などで手に入る手軽なものから、195万円で取引されたこともある品種まで栽培難易度も品種によって変わります。

エケベリアのように小さな花のような見た目の多肉から、観葉植物として人気の金のなる木やサンスベリアも多肉植物です。

基本的に100均などで栽培されているものは栽培が容易ですが、できれば品種名がきちんとわかるものを買いましょう。買う時はその多肉植物の生育期に購入するのがおすすめです。

生育タイプ特徴主な品種
春秋型春と秋に盛んに生育するタイプです。
多くは生育適温が10〜25°Cの範囲にあり、夏は暑さのせいが生育が悪く、
根腐れや蒸れを避けるために、休眠させる必要があり、冬は寒さのために自然に休眠します。
茎や葉が柔らかく、色鮮やかで草花のような雰囲気を持つ多肉タイプです。
エケベリア
ハオルチア
セダム
サンスベリア
夏型夏に盛んに生育するタイプです。
多くは生育適温が20〜30°Cの範囲にあり、春と秋はゆっくり生育し、冬は休眠します。
シャープなフォルムの多肉植物はこの多肉タイプです。
サボテン
アカベ
ユーフォルビア
冬型冬に盛んに生育するタイプです。
多くは生育適温が5〜20°Cの範囲にあり、気温が一定以下になると生育を始めます。
高温多湿が苦手で、冬であっても高温多湿な室内などでは生育を止めてしまうことがあります。
個性的な多肉植物はこのタイプが多いです。
アエオニウム
コノフィツム
リトープス

多肉植物の育て方

栽培環境

多肉植物は、日光を好みます。1年を通して日当たりがよく風通しの良い場所で管理しましょう。夏の直射日光は、葉焼けの可能性もあるので危険です。

半日陰にするか、遮光ネットなどで遮光してあげましょう。日に当てないとひょろひょろともやしのように徒長してしまう恐れがあります。

(ハオルチアなどの一部の品種は、強い光が苦手で一年中半日陰で育てる必要があるものあります)

多肉植物は耐寒性はあまり強くないものが多いので、基本的には鉢植えで育てて、霜が降りる前には室内に取り込みましょう。

多肉植物には気温が下がると紅葉する種類もありますので、その場合は日に当たる軒下などで、水やりを控えめにしてあげるとよいでしょう。気温が5℃以下になったら室内で管理します。

室内で育てる場合も、置き場所が大切。窓辺など日当たりの良い場所に置いてあげましょう。できれば冬でも昼間はベランダや屋外に出して日に当てると元気に育ちます。

用土

植物は土から水分や養分を根から吸収します。根をはり植物を支える機能ももっているため土はとっても重要です。

多肉植物は、乾燥した地域が原産地ですので一番重要なことは、通気性(水はけ)がよいこと、それとある程度の保水性があるものがよいでしょう。一般の草花より排出性を高めた配合にします。

手軽なのは多肉植物専用の培養土を使うことです。

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自分で配合する場合は、赤玉土4・軽石4・腐葉土1・くん炭1などの排水性よい土がよいでしょう。

栽培の品種や育て方によっては育てやすい配合を変えることもできます。

根腐れ防止としてゼオライトも有効です。

園芸店や、インテリアショップなどでおしゃれで、かわいらしい寄せ植えを見かけることも多い多肉植物ですが、100均やホームセンターで買ってきた多肉植物をおしゃれな器で自分の好みに飾りたいという方も多いのではないでしょうか。

そもそも多肉植物は、 雨が少ない場所や岩場などに生育するものが多い植物で、乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄える性質をもつ植物です。

このことから多肉植物は、過湿が苦手。高温多湿で、季節の気温差が大きな日本で多肉植物を育てるのは、鉢植えが基本ですがどのような鉢がよいのでしょうか。

通気性がよく、水はけのよい素焼きバチなどがおすすめですが、土や水やりをうまく調整すれば、どんな鉢でも育てることができます。

鉢にはどんな種類があるのか、鉢によって難易度や水やりがかわります。多肉植物に合った鉢と管理方法についてはこちらに詳しく説明しています。

水やり

多肉植物は、雨が少ない場所や岩場などに生育するものが多い植物で、乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄えるようになっています。だからといって、水やりが必要ではないわけではありません。

多肉植物の水やりのポイントは、生育期と休眠期で水やりの方法を変えることです。

生育期

水やりは表面の土が乾いてからさらに3~5日たってから与えます。、ジョウロで底から水が流れ出るまで与えます。受け皿は必ず捨てて、水がたまらないように気をつけましょう。

生育期から休眠期に移る時期は、徐々に水やりの量を少なくします。

休眠期

休眠期は水やりをやめて乾燥させる必要があります。室内である程度の温度が保てるのであれば葉水を与えてもよいでしょう。休眠期から生育期に移る時期は、徐々に水やりの量を増やしていきます。

休眠期の葉水は、月に1回から2度夕方から夜に与えます。水の量は半日で鉢が乾く程度の水の量が目安です。乾燥に強い品種などは、一カ月以上断水しても大丈夫です。

多肉植物の葉水は、葉に与えるのではなく根元に霧吹きで与えます。

生育期、休眠期の判別は、多肉植物の場合、先述したとおり春秋型、夏型、冬型の3タイプに分けられます。肥料をやる時期・頻度も、水と同じく生育期と休眠期で分ける必要があります。

肥料

多肉植物は、一般的な花のように肥料は必要ありませんが、生育期には肥料を与えて育てると、丈夫に早く大きく育ちます。

肥料は植え付けや植え替えの時に元肥を、生育期には追肥を行います。

植木鉢などで栽培する場合は、元肥をしっかりと施し、適期に追肥を行っていきます。

植え替え、植え付け時の元肥のやり方としては、緩効性肥料を他の観葉植物の2/3程度の量を目安に与えるようにします。

元肥をしっかり施しておけば、しばらくは追肥はいらないかもしれません。肥料の容器もしくは袋に記載されている、通常の草花の使用目安量の1/2~2/3程度を施しましょう。

追肥は先述したタイプによって生育期が異なりますので、注意してください。休眠期には肥料は絶対与えないこと。枯れる原因となります。

冬越し

多肉植物は、種類が多く生育型もさまざまですが、基本的に日本の冬は寒すぎるため多肉植物にとっては冬越しの対策が必要です。

多肉植物は乾燥した地域で自生するため、葉っぱや茎に水分を溜めこんでいます。凍結すると葉や茎の水が凍ってしまい枯れる原因ともなります。

寒くなったら、鉢植えは部屋で管理するのが基本です。しかし日光が大好きな多肉植物ですので、日に当てることを忘れないでください。日当たりのない窓辺があまりないようでしたら、LEDライトなども効果的です。

生育タイプごとの冬越しの方法については詳しくこちらで説明しています。生育タイプごとの水やりや管理方法、地植えの場合の対策方法がわかります。

病害虫対策

多肉植物は、水やりや肥料の与えすぎなどにより根腐れ病にかかることが多くあります。また菌が原因のウドンコ病・軟腐病・灰色カビ病等や害虫が原因のスス病などにかかることがあります。

この他にも多肉植物がひょろひょろと細く伸びる徒長や、直射日光により葉焼けをすることもあります。

菌が原因の場合は殺虫剤が有効です。ウドンコ病にはオルトランやベニカ、ベニカスプレー、灰色カビ病にはダコニールなどがよいでしょう。

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病気にかかって困っている場合には対策方法を詳しく説明しているので、お読みください。

害虫は、多肉植物にはカイガラムシ・ヨウトウムシ・ナメクジハダニアブラムシなどが発生することがあります。

見つけたらすぐに駆除しましょう。殺虫剤も有効です。害虫を予防するには、風通しの良い場所で管理することも有効です。

病気にかかって困っている場合には対策方法を詳しく説明しているので、お読みください。

水耕栽培

砂漠地帯などの乾燥した地域に自生して、水やりの手間が少なく他の観葉植物より丈夫なイメージのある多肉植物ですが、多肉植物は水栽培や土のかわりにハイドロボールなどを使ったハイドロカルチャーでも育てることはできます。

大きく育えるには土の栽培が向いていますが、室内で小さな多肉を楽しみたいのであれば水栽培もおすすめです。

ただ多肉植物は、屋外の日の当たる風通しのよい場所で育てるのが基本です。それは多肉植物は過湿が苦手だからです。

水やりの方法を間違えると、根から腐る根腐れを起こしやすいので、鉢底に穴がなく排出性のよくないハイドロカルチャーは水やりの方法が大切です。

また土から栄養を取れないためきちんと肥料をあたえることで丈夫で、元気に育てることができます。

またインテリア性の高い、ガラスの瓶や器に植物をいれて育てる「テラニウム」もおすすめです。ガラスの中に小さな庭をつくることができるテラニウムは、ポイントを押さえれば植物の初心者の人でも作ることができます。

水やりの手間が少ない多肉植物は、テラニウムに向いている植物です。

その他多肉植物のコンテンツ

100均グッツで始める多肉植物栽培

ダイソーやセリア、キャンドゥなどにも多くの多肉植物が販売されています。

初心者の人には、100均のものだけをつかって多肉植物の栽培をスタートできます。ぜひお気に入りの多肉植物を見つけたら、土や鉢などをそろえて栽培を始めてみましょう。

品種別多肉植物の育て方

多肉植物は、見た目もさまざまですが品種によっても栽培方法は異なります。品種ごとの育て方の記事もありますので、こちらも参考にしてください。

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