一言で農業といっても、営農の考え方や経営体、栽培方法など千差万別です。しかし、農業を事業としてやっていくためには、ビニールハウス(パイプハウス)やトラクター・軽トラ・耕運機などの機械・施設の購入・準備が必要となることがほとんどです。
また、これから農業を始める新規就農者は、生計を立てられるか不安な日々を過ごすことになります。
そんな農業者の皆さんを支えるため、国(農林水産省)や各地方自治体は、補助金制度を策定しています。補助金は積極的に活用しましょう。各農家の農業経営の安定は、日本の農業の安定にも繋がります。
※この記事は2023年11月時点の情報です。補助金の内容等の変更や公募が終了している可能性もあるため、必ず各公募の公式ページをご確認ください。
新規就農者・新規認定就農者向けの補助金
令和4年(令和4年2月1日~5年1月31日)の新規就農者は、4万5840人で前年に比べ12.3%減少し、このうち49歳以下は1万6870人で、8.4%減少しています(出典:令和4年新規就農者調査結果 – 農林水産省)。
このような事態を打開すべく、国や地方自治体は新規就農者・認定新規就農者向けの支援制度を拡充しています。具体的には、初期費用としてかかるビニールハウス(パイプハウス)やトラクターなどの機械・施設購入費用や、日々の生活を安定させるための月額の給付制度などがあります。
補助金のほかにも融資制度もあります。下の記事で紹介していますので、ぜひ記事をご覧ください。
認定農業者向けの補助金
日本の農業には「認定農業者制度」というものがあります。
認定農業者が受けられる支援制度は、主に下記のものがあります。
- 認定農業者向けの補助金、交付金(経営所得安定対策)
- 融資
- 税制優遇
- 保険料支援
- 農地転用手続きの簡略化
認定農業者になるとどのような支援が受けられるのか、今一度確認しておきましょう。
女性農業者向けの補助金
昨今、女性でも働きやすい女性が環境を整備するための支援が厚くなっています。
国や地方自治体は、女性農業者の定着、農業人口の向上させるため、女性農業者の育児と農作業のサポート活動等、女性が働きやすい環境の整備や、地域を牽引する女性リーダーの育成、女性農業者のグループ活動支援のための事業を実施しています。
60歳以上でも活用できる補助金
一般社団法人全国農業会議所がまとめた新規就農者の就農実態に関する調査結果(2021年)によると、就農時の年齢が60歳以上の農業者は、全体の2%となっており、2016年調査結果の1.4%から増加しています(出典:新規就農者の就農実態に関する調査結果)。農業界における60歳以上の労働力は欠かせないものとなっています。
新規就農のための補助金等は、原則50歳未満(49歳以下)という壁がありますが、60歳以上でも活用できる補助金はあるのでしょうか。
経営体・栽培手法別 農業者向けの補助金一覧
有機農業を推進する農業者向けの補助金
近年では、国の政策も相まって、有機農業への取り組みが注目されています。有機栽培に興味を持っている農業者の方もいるのではないでしょうか。
農林水産省では、有機農業推進に関する基本的な方針(令和2年4月農林水産大臣決定)において、2030 年までに有機農業の取組面積を6万3千haにまで拡大する等の目標を設定し、さらに、令和3年5月には、「みどりの食料システム戦略」において、2050 年までに、オーガニック市場を拡大しつつ耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%に拡大するというKPIを設定しました。
有機農業を推進すべく、多くの補助金制度が用意されています。
また、みどりの食料システム戦略、みどりの食料システム法の概要やそれらに関連する補助金等もまとめていますので、ぜひご覧ください。
法人向け・法人設立を検討している農家向けの補助金
「農業法人」とは、法人形態によって農業を営む法人の総称です。他業種からの農業参入や、個人から法人経営への転換も進んでおり、令和4年2月現在では法人経営体数が約3万2,200となっています(出典:令和4年農業構造動態調査結果 – 農林水産省)。
農業法人の設立には、時間も費用もかかります。農業法人設立の際に、活用できる補助金等はないのでしょうか。
また、法人として新規雇用する際に活用できる補助金として、「雇用就農資金」などもあります。
兼業農家向けの補助金
兼業農家で規模拡大や経営改善を考えている方、また新たに兼業農家として農業を始めたいと考えている方が活用しやすい補助金を紹介しています。
地形的な理由等により法人化が困難であるが、農地を保全し地域農業を支える複数の農家グループの農業経営の安定化を図るための補助金等が用意されています。
農業補助金検索なら農家web補助金データベースが便利
農家webでは、農業で利用できる補助金情報を「農家web補助金データベース」にまとめています。「農業法人」などで検索することもできます。ぜひ、活用してください。