草刈りはコツを掴むと、格段に作業効率が高まります。ここでは、草刈機を使わない場合の草刈りを楽にするコツと、草刈機(刈払機)を使う場合に格段に効果を上げるコツを徹底解説します。
草刈り、草むしりのコツ
取る雑草に優先順位をつける
雑草は様々な種類があり、それぞれに一年生、多年生の雑草、またイネ科雑草やキク科などの広葉雑草、つる性の雑草とそれぞれに特色があります。
下記のような、多年生で防除が困難な雑草が生えている場合は、出来るだけ早く取り除くのが、結果草刈りを楽にするコツです。
草刈り、草取りに便利な道具を使う
通常は草刈り鎌を使うことが多いかと思いますが、草を刈るのを楽にする、便利な道具はいっぱいあります。
三角ホー
例えば、草刈り鎌を使っての中腰で草を刈る作業は正直かなりきついです。このため、下記のような立って草を刈ることができる「三角ホー」を使うとかなり楽になります。
三角ホーも色々あり、より草とりに適した形状のスーパーマルチホーク 草ヌッキーや、刃を土へ降り下ろし、雑草の根っこごと取り除くクルポンがあります。
また、窓ホーと呼ばれる、草を抜くと言うよりは、削り取るのに適した形をした鍬株式会社ドウカンのけずっ太郎など、富士鋼業、浅香工業などが開発した、ここから派生した草刈り専用の長柄アイテム、片手で使えるものも多くあります。
「けずっ太郎」は刃が薄いために土に食い込みがよく、土が付きにくいので株間の除草など非常に快適に作業ができます。また、アール刃で、上刃、下刃が異なった角度で作業ができるため、土を動かさずに雑草を土ごと切ることができます。
「けずっ太郎」は様々なバージョンがあるので、色々見てみると面白いですよ。
熊手
熊手は木の棒にクマの爪のような鋼、ステンレス材質の櫛状になったものを取り付けた農具で、地面を引っかけて雑草をけずり、削ぎ落とすことができます。あると草刈りが楽になる、除草、掃除に適した農機具です。
ねじり(ネジリ)ガマ
あまり聞き覚えがないねじりガマという商品ですが、ねじり(ネジリ)ガマは刃がねじれている草刈り専用のカマで、刈るだけでなく、草を削り取りやすい仕組みになっています。このため、土壌をけずり取って根から抜き取ることが可能で、狭い範囲であれば、これひとつで除草がすむ優れものです。非常におすすめの商品です。
除草スコップ
除草スコップは土を削り、深い根の雑草を抜き取るのに使う細長いスコップです。土壌が固い場合、またアザミやタンポポ、その他多年生の雑草など深く根を張る雑草が庭に多い場合などは、あると大変便利なアイテムです。
モンブラン 草取り一番百発百中
モンブラン 草取り一番百発百中は、刃先のギザギザ部分が草を引っ掛けて、根元から根こそぎ引き抜くことができるアイテムです。このため、コンクリートやアスファルト、防草シートのすき間に生えた雑草、花壇の植え込みのすき間、菜園の株間の雑草をピンポイントで抜き取れます。芝生で、芝を避けて芝生に生えた雑草だけを抜き取ることにぴったりの抜き道具と言えます。
また、下記のムサシ 除草バイブレーターは、電動のバイブレーションを利用して、振動を与えて掘り起こし草を抜く除草機械です。バイブレーター機能で力をかけずに土、泥を削いで草抜きができ、草刈機や鎌(カマ)に比べて、根こそぎきれいに抜けるため、土の表面の草刈りよりも雑草の再生を遅らせ、草を生えにくくします。芝生(芝)や砂利に生えた雑草をピンポイントで抜くのにも便利です。
より詳しい情報は、下記を参考にしてみてください。
草刈機(刈払機)の効果を上げる、作業を楽にするコツ
適切なパワーの草刈機(刈払機)を選ぶ
草刈機には様々な種類があり、動力がバッテリーを使う電気式からガソリンやオイルを使うエンジン式など様々です。使いたい場所、使いたい刃(ブレード)に合わせて最適なマシンを選ぶことが重要です。
用途に合う刃(ブレード)を選ぶ
刃の種類は非常にたくさんあります。ある程度草丈、茎が太い場合はチップソーを選ぶといいでしょう。チップソーは重いので、下記のような軽量かつ切れ味が良いものを選ぶのがポイントです。
概要 | ||||
---|---|---|---|---|
外径(mm) | 230 | 255 | 230/255 | 255 |
チップ数 | 36 | 40 | 36/40 | 40 |
目安価格(円・1枚) | 800円 | 1,700円 | 1,250円 | 1,250円 |
また、そんなに草丈が伸長していない場合はナイロンコードカッターもおすすめです。ナイロンコードの利点はキックバック(刃の跳ね返り)が起こりにくく安全なことです。しかし逆に小枝や小石などが飛ぶ危険性も増します。
刃それぞれにメリット、デメリットがあるので、より詳しい刃(ブレード)の選び方は下記を是非参考にしてみてください。
用途に合ったグリップ(ハンドル)を選ぶ
草刈機は主に下記のような、両手ハンドル、ループハンドル、ツーグリップハンドルの3種類があります。
草刈りをする場所が、空き地や庭のように平坦なところなのか、また畦畔や畦道、山林の下刈りといった傾斜地なのかでグリップを変えるのは、草刈りを安全かつ効率的に行うために非常に重要なポイントです。
ジズライザーを付ける
刈払機は、ジズライザーを付けると、刃の先端を地面から少し浮かして作業する必要がなく、地面に付けて滑らせるように動かすことができるので、圧倒的に楽になり、安定した高さで草を刈ることができます。筆者もジズライザーはマストアイテムの一つです。
疲れない、安全な動き方で作業する
草刈機を使うときのコツは、何よりも正しい使用方法できちんと装着して作業することです。
具体的には、肩掛けベルト(バンド)は、説明書を確認して必ず体の右側に刈払機が来るように装着し、長さの調節を行って、刈刃が自然と持ったときに地面から数センチ程度の高さになるようにしましょう。
また、刈払機の刃は、左(時計と逆方向)回りのため、刈払機を左から右に向かって動かしたり、刃の右側を障害物に当ててしまうと、大きな振動が発生して、腕や腰の負担が増したり、反対方向に跳ね返されてキックバックが起こり、事故の原因となってしまいます。
このため、刈払機は必ず、図のように、体の右側にセットし、右から左に1.5m程度の範囲内を動かす(水平にゆっくり振る)ことを繰り返すようにしましょう。そして、キックバックを防ぐため、刈刃を当てる箇所は上部の左「3分の1」を心がけてください。
生い茂っている場合は、数回に分けて刈る
梅雨明けに放置していると、雑草はびっくりするくらい生い茂り、草丈は50cm以上になることも多いでしょう。ここまで繁茂している場合は、一度に刈ろうとせず、高さ25〜30cmくらいで一度刈り、その後地面に近い根元を刈り取る方が、実は効果的に枯れたりします。
事前に準備しておくと楽になること
草刈り、草取りを行う時期は恐らく蚊やアブ、蜂が発生する時期かと思います。これらの虫に刺されてしまうと草刈りどころではなくなってしまったり、集中できなくなってしまったりと、効率を大きく損ねてししまいます。
このため、事前準備は面倒だと思うかもしれませんが、実は草刈りを楽にする非常に有効な方法なのです。
具体的には、「長袖」、「長ズボン」、「帽子」、「マスク」、「軍手」は暑くても必ず身につけるようにしましょう。また、スズメバチが発生する場所の場合は、蜂対策のため、黒い服を身に付けない方がいいでしょう。虫除けスプレーなど防虫することも忘れずにしましょう。草刈機を使用する場合は、さらに「ゴーグル」「前掛け」を忘れずに装着しましょう。
ワークマンやモンベル、またコメリやコーナン、カインズなどのホームセンターでもさまざまな園芸用の作業服が販売されています。特に真夏時は熱中症の危険性もあり、涼しい通気性の良い作業服を取り入れましょう。お店で一度手に取ってみるといいかと思います。また軍手の裏にゴムでコーティングされた、鎌などが持ちやすいアイテムもあります。草刈りを楽にするために、こう言ったアイテムはどんどん利用しましょう。
草刈機(刈払機)を使うときや除草剤を使う時も合わせて、どんな服装をすればよいのか、下記でより詳細に説明していますので、興味ある方はぜひ参考にしてください。
効果的な草刈りの時期
草刈りは年3回がいい、などとよく聞きますが、具体的にいつ草刈りすればいいのでしょうか。これについては各情報まちまちだったりして、よくわからないのではないでしょうか?
ここでは、効果的な草刈りの時期は、主に草丈がある程度高くなった、6月〜8月の時期をおすすめします。
どのような雑草が生えているかによりますが、耕作放棄地のように、非常に雑草が繁茂している場合は、梅雨時期から梅雨時期後にかけて雑草は大きく伸びるため、草丈を抑えるために、梅雨入り前(雨がよく降る前)、梅雨期間中(6月)に一度刈り、梅雨明け後成長してきたところ(7月)でもう一度刈り、暑いですが、多年生雑草は真夏に葉を広げて光合成を行い、地下に養分を蓄えるので、それを阻止するために、真夏のお盆明けにもう一度刈れるとベストです。
実際にこのペースでやってみたところ、目に見えて雑草の色が薄まり、翌年の草生が弱まりました。除草剤も含めたより詳しい適期の情報は下記をご参考ください。
雨の日は思いきって作業しない
また、雨のように天候が悪い時は作業効率も落ち、何よりも危険なため、草刈りは思いきって休みにするのも重要です。これは、庭木の枝の剪定、伐採、切断など、チェンソーやハサミ(鋏)といった刃物を扱う場合も同じです。何よりも安全を優先してください。
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