ねっとりした食感がおいしいサトイモ(里芋)は、栽培期間は長いですが手間がかからず、子いもがたくさん収穫できます。
収穫まで半年以上かかるサトイモは、追肥が大切です。追肥には速効性の化成肥料を使います。この記事では里芋の追肥におすすめの化成肥料を紹介するとともに、与え方のポイントなどをわかりやすく説明します。
サトイモの肥料の与え方
肥料の与え方のポイントは、元肥は控えめにし、生長に合わせて6月上旬と7月上旬に2回追肥します。
元肥は、土づくりを行い化成肥料か有機肥料を施します。施肥量は全面施肥では1㎡あたり堆肥3kg、化成肥料100gが目安です。追肥は発芽してから3週間後と、1回目の追肥から1か月ほどたったら株間に化成肥料を施肥します。施肥量の目安は一株あたり一握り程度です。2回目の追肥は梅雨明け前に行いましょう。
追肥をしたら中耕し、土寄せを忘れずに。子イモは親イモより上にできるため、土寄せして子イモがでないようにします。土寄せは根元が隠れるように1回目は5㎝程度、2回目は10㎝ほど行うとよいでしょう。
土壌について
おいしい野菜をつくるには、土づくりは大切です。サトイモは乾燥に弱いため、土壌は保水性がよく常に湿り気のあるところを好みます。連作は嫌いますので、3年~4年の輪作にしましょう。
牛ふんなどの堆肥は、植え付け1か月前までには行いましょう。土壌酸度(pH)は、5.5~6.5です。土の酸度が高いようなら、苦土石灰で調整します。
サトイモにおすすめの化成肥料
実をつける野菜は、リン酸(P)が大切ですが、サトイモは根が成長するため、根肥といわれるカリウム(K)が必要です。基本的には、肥料は元肥にも追肥にも、3要素(窒素・リン酸・カリウム)がバランスよく含まれているものを施しましょう。
固形肥料
化成肥料は、不足している栄養素を補うために行うため、土によって与える肥料は異なりますが、家庭菜園などでは、N-P-K=8-8-8など窒素とリン酸・カリウムが同量含まれている肥料などがよくつかわれます。速効性の肥料で、幅広い野菜の栽培に使うことができます。
サトイモ専用肥料
サトイモ専用の肥料は、サトイモに必要な成分が既に含まれており施肥量などもパッケージに書かれているので、初心者の方にもおすすめです。元肥にも追肥にも使えます。「サンアンドホーム さつまいも・さといもの肥料 」「アミノール化学 里いも・にんにく専用肥料」などがあります。有機肥料が配合されています。
マイガーデンベジフル
住友化学園芸のマイガーデンベジフルは、野菜用に作られた肥料で、肥料分は、N:P:K:Mg=7:7:10:1.5で根に必要なカリ分が多く含まれ、元肥にも追肥にも使えます。有機質をブレンドし、栄養分を効率よく吸収させるすぐれた腐植酸入り緩効性肥料として特許を取得しています。ホームセンターなどでも手軽に買うことができます。
その他の肥料について
有機肥料
追肥には速効性の化成肥料が、サトイモに肥料にはよく使われますが元肥には、有機肥料もおすすめです。鶏糞、油かす、米ぬかなどをつかったぼかし肥料も使うことができます。化成肥料と組み合わせて使うことも可能です。
肥料の過不足について
肥料は不足すると、収穫が少なくなったりサトイモが小さくなったりします。しかし肥料は上げすぎると枯れてしまったり、葉だけだ大きくなりサトイモが育たないということもおこります。肥料は、パッケージなどをよく見て適切な量を与え、多く与えすぎないように気をつけましょう。