肥料として、米ぬかや魚かす（魚滓）などが使用されることがあります。また、堆肥は土作りの基本として施されることが多いです。これらの肥料が分類される特殊肥料とはいったいどのような性質を持つ肥料分類なのでしょうか。この記事では特殊肥料の概要と含まれる肥料について説明します。
特殊肥料とは
特殊肥料とは、米ぬか、魚かすのような使用者（農家）の経験によって識別される単純な肥料、および堆肥（ただし原料に汚泥を含まない）のことを言います。農林水産大臣への登録の義務等はありませんが、生産または輸入に際しては都道府県知事への届け出が必要となります。
米ぬかや魚かすのほか、コーヒーかすや草木灰、くん炭肥料なども特殊肥料に含まれます。作物（植物）に化学的に栄養を与えるものはほとんど肥料として分類されるのです。ちなみにコンポストを使って生ごみや落ち葉、雑草などを処理して堆肥とした場合も特殊肥料に分類されますが、自家用として使う場合には分類や規制には当てはまりません。
特殊肥料に含まれる肥料とは
特殊肥料に含まれる肥料を簡単にまとめました。詳細は「15 肥料取締法について 表15−5 特殊肥料の種類とその概要」を参照してください。
- 次に掲げる肥料で粉末にしないもの
- 魚かす
- 干魚肥料
- 干蚕蛹
- 甲殻類質肥料
- 蒸製骨
- 羊毛くず
- 牛毛くず
- 粗砕石灰石
- その他
- 米ぬか
- 発酵米ぬか
- 発酵かす
- くず植物油かす及びその粉末
- 草本性植物種子皮殻油かす及びその粉末
- 木の実油かす及びその粉末
- コーヒーかす
- くず大豆及びその粉末
- たばこくず肥料及びその粉末
- 乾燥藻及びその粉末
- 落棉分離かす肥料
- よもぎかす
- 草木灰
- くん炭肥料
- 骨炭粉末
- 骨灰
- セラツクかす
- にかわかす
- 魚鱗
- 家きん加工くず肥料
- 発酵乾ぷん肥料
- 人ぷん尿
- 動物の排せつ物
- 動物の排せつ物の燃焼灰
- 堆肥
- グアノ（窒素質グアノを除く。）
- 発泡消火剤製造かす
- 貝殻肥料（貝粉末及び貝灰を含む。）
- 貝化石粉末
- 製糖副産石灰
- 石灰処理肥料
- 含鉄物
- カルシウム肥料（主としてカルシウム分の施用を目的とし、葉面散布に用いるものに限る。）
- 石こう（りん酸を生産する際に副産されるものに限る。）
肥料は効果的に使用しましょう
特殊肥料に含まれる肥料（米ぬか、魚かす、堆肥など）も適切に使用することで、その効果が表れます。栽培する作物や栽培方法に合わせて、必要な肥料の選択と施肥の方法を調べましょう。
