室内でも育てやすいサンスベリアは100均などでも手に入る人気の観葉植物です。ここではサンスベリアの肥料の時期や与え方、おすすめの肥料など肥料の話を中心に、栽培のポイントについても説明します。
サンスベリアに対する肥料のやる時期と頻度
サンスベリアの肥料はいつ、どれくらいあげればいいのでしょうか。下記にサンスベリアの鉢植えの一般的な肥料をやる時期と頻度について、基本的な考え方を説明します。
肥料時期
サンスベリアに肥料を与える時期は、サンスベリアの生育期の春から秋(5月~10月)まで。寒さに弱いサンスベリアは、冬は休眠するため肥料は与えません。
季節ごとの肥料の与え方
- 春
- 夏
夏までが生育期ですので、春と同様に2か月に1回緩効性化成肥料を施すか、液体肥料(液肥)を2週間に1回施しましょう。植えつけ、植え替えは5月から8月頃までに行います。
- 秋
初秋のまだ暑さが残る時期は、春夏と同様に肥料を追肥します。10月下旬ごろからは休眠の準備に入りますので、肥料も水もあまり与えすぎないようにします。
- 冬
休眠期です。肥料は不要です。耐寒性がないためベランダに置いてある場合は室内に取り込みましょう。
サンスベリア栽培に適した肥料とは
サンスベリアは生育期が長いので、ゆっくり効果の続く固形の緩効性肥料が適しています。肥料の成分は三要素(チッソ、リン酸、カリウム)がバランスよく含まれた肥料がよいでしょう。
液体肥料も使えますが、液体肥料は速効性の肥料のため肥料効果が短いため、頻度を高く与える必要があります。また液体肥料は水やり代わりに与えるので、乾燥を好むサンスベリアには水のやりすぎにも注意しましょう。
固形の緩効性肥料、液体肥料ともに観葉植物用の肥料が適しています。
元肥・追肥に使えるおすすめの固形肥料 3選!
固形肥料は、液体肥料(液肥)と比べ、緩効性・遅効性の肥料が多くなります。植え付け時、植え替え時の元肥として使用できます。また、観葉植物の生育が始まる春先から、用土の上に置けば2ヶ月以上効果が持続する追肥として使用できる肥料もあります。
プロミック 観葉植物用
プロミックは、ハイポネックスが販売する錠剤タイプの緩効性肥料です。追肥として使います。鉢の縁においておくだけで、水やりのたびに肥料分が流れ出て効果が2ヵ月続きます。プロミックにはいくつか種類がありますが、ポトスには観葉植物用がおすすめです。N-P-K=10-8-8とチッソ(N)が多く、化成肥料なので臭いなどの心配もありません。
マイガーデン 植物全般用
マイガーデンは、栄養分を効率よく吸収させるすぐれた腐植酸入り緩効性肥料として特許を取得しており、土の活力を高める効果もあります。元肥、追肥に使える粒剤で肥料効果が2~3か月続きます。
N-P-K=11-11-7と肥料成分が多く配合されていますが、樹脂コーディングのため、肥料が直接根に触れても肥料やけしないのが特長です。マイガーデンにはいくつか種類がありますが、ポトスには植物全般用がおすすめです。
朝日アグリア サボテン・多肉植物の肥料
サンスベリアは多肉植物の一種なので、多肉植物用の肥料もおすすめです。朝日アグリアのサボテン・多肉植物の肥料は、有機成分、葉要素の元になるマグネシウム、微量要素入りで三要素はN-P-K=6-6-6と均等に肥料分が含まれています。臭いも少ない粒剤で肥料効果が60日ほど続きます。元肥、追肥にも使えます。
サンスベリアにおすすめの液体肥料(液肥) 2選!
液体肥料は液肥とも呼ばれ、液状になった肥料のことをいいます。液肥は追肥として水やり代わりに与えます。水に希釈して使う原液タイプと、そのまま使うストレートタイプがあります。
ハイポネックス専用液肥 観葉植物
ハイポネックスの液肥といえば、ハイポネックス原液が有名ですが、もちろんハイポネックス原液も使えますが、できれば観葉植物用の専用液肥がおすすめ。N-P-K=7-4-4で、葉肥と呼ばれるチッソが多いので、葉を楽しむサンスベリアにもおすすめの肥料です。
そのまま使える花工場 観葉植物用
コスパが良いのは、原液タイプですが希釈の手間がいらない液肥も便利。花工場の観葉植物用は、面倒な希釈がいらず、キャップを外してそのまま土に与えるだけです。窒素分が多く配合されているので、葉を楽しむサンスベリアにもおすすめの肥料です。
防ぎたい!肥料にまつわるトラブルあれこれ
肥料のやりすぎ
一般的には、花に家庭菜園のようなペースで肥料をやると、やりすぎになってしまい、窒素過多になるとつるぼけし、また肥料焼けを起こします。肥料やけを起こすと、植物が弱々しくなり、最悪枯れてしまいます。肥料のやり過ぎにはくれぐれも注意してください。
同じく、水をやりすぎて根が腐って草花を枯らしてしまったり、根詰まり、またカビが生えたりしてしまうことがあります。水はけが悪い用土や、水が常に鉢などの容器に満たされた状態で風通しの悪い所に放置すると起こりやすいため、下記のことを心がけて育ててください。
- 水切れして、土の表面が乾いてから水を与えるようにする
- 風通し、日当たりの良い場所に植物を置くようにする
肥料は絶対混ぜないで!
よくある失敗として、いろいろな肥料を混ぜて高い栄養素の肥料を作り与えようとしてしまうことが挙げられます。肥料を混ぜると化学反応を起こし、植物自体に被害が出るだけでなく、有害物質・ガスが発生したりと、大きな事故につながる危険性があります。くれぐれも、肥料同士を原液で混ぜることはしないでください。
サンスベリア栽培のポイント
栽培環境
サンスベリアは日光を好みます。なるべき日当たりの良い、風通しの良い場所で育てましょう。多湿は苦手なので水の上げすぎにも注意が必要です。鉢土が乾いたら水を与えましょう。
またサンスベリアは寒さが苦手です。晩秋には室内に取り込みましょう。冬は5℃以下にならならない場所で、管理して冬越しさせてください。
植えつけ、植え替え
サンスベリアは生育が早いため、1年に1度、5月から8月の生育期に1~2回り大きな鉢に植え替えます。
ふやし方
サンスベリアは、春から秋の生育期に、株分けや葉挿し(葉ざし)をすることで増やすことができます。
株分けは植え替え時に根元から、株を2~3株に分けて鉢に植え替えます。
葉挿しは葉を10㎝ほどの長さで切り、切り口を下にして葉の1/2から1/3を植え込みます。根が出るまでに1~2か月ほどかかります。水やりは根が出てから行います。
害虫に気をつけましょう
サンスベリアに限ったことではないですが、植物はハダニやアブラムシ、カイガラムシ、ハマキムシ、幼虫が発生して寄生しやすいです。野外であればある程、発生し易いといえます。これらの虫が発生した時は、粘着テープで除去する、また殺虫剤などの薬剤で駆除、防虫する方法があります。どちらにせよ、早く対応するに越したことはないので、発見した時はすぐに駆除するようにしましょう。
多く発生している場合は、殺虫殺菌スプレーの「ベニカ」シリーズで害虫退治するのがおすすめです。(ホームセンターのガーデニング・園芸、ガーデニンググッズコーナーによく置かれています)
まとめ
サンスベリアは、マイナスイオンを放出することで人気の観葉植物です。暑さや乾燥にも強く初心者でも育てやすいことも魅力です。
いろいろな品種も多く園芸店や100円ショップでも手に入れることのできるサンスベリア、ぜひお気に入りの品種をみつけて、育ててみてください。
サンスベリアは水耕栽培も育てやすい植物です。水栽培やハイドロカルチャーに興味のある方はこちらの記事も参考にしてください。