品種によってさまざまな葉の変化(葉芸)や斑などを楽しめる万年青(オモト)ですが、どんな肥料を、いつ与えたらよいのでしょうか。ここでは万年青(オモト)栽培におすすめの肥料や与え方のポイントについてわかりやすく説明します。
万年青に肥料を与えるポイント
万年青(オモト)は、鉢植えで育てるのが一般的です。鉢植えの万年青の肥料の与え方のポイントは下記の
- 万年青は生育がゆっくりなため、肥料をあまり必要としません。一度に多く与えすぎないように注意します。
- 肥料の時期は2月、4月、9月の3回です。
- ゆっくり効果が続く有機肥料などの緩効性肥料が適しています。
万年青(オモト)におすすめの肥料
葉を楽しむ万年青は、窒素分の多い肥料がおすすめです。肥料成分の多い化成肥料は肥料をあまり必要としない万年青には、肥料やけをしてしまう恐れがあります。
油粕などをペレット状や粒状にした有機肥料がおすすめです。古典植物用の肥料も古典植物の万年青におすすめです。
油かす肥料
粉末の油粕肥料は昔から野菜や庭植えの植物などに使われますが、鉢植えでは臭いなどが問題になることもあります。固形の油粕肥料は、油かすの他に骨粉やミネラル分などを混ぜ合わせ、水で練り上げた後、粒状にして発酵されたものが多いです。
東商の超発酵油かすは、油かす・魚粉・米ぬかなどを混ぜ合わせて作った固形油かす肥料です。臭わない、カビない、虫がつかないと謳っており、室内でも使用できます。元肥の場合は、土に混ぜて追肥は、鉢のうえに1~3個ほど置くだけです。
バイオゴールド オリジナル
元肥には、100%天然素材の有機肥料のバイオゴールドオリジナルもおすすめです。バイオゴールドは厳選した原料と独自発酵で作られており、直接根に触れても根を傷めることがない肥料で、いろいろな植物に使える肥料です。
有機100%ですが、水をかけると無臭になるので臭いが気になる人も安心です。「山野草・東洋らん」と同じ程度まくとよいでしょう。水に溶かして液肥にも使えます。
古典植物液肥
古典植物液肥は、有機アミノ酸液肥で古くから栽培されている万年青(オモト)の他、観音竹などのデリケートな古典植物に使える液肥で、使用量も明記されているので安心して使うことができます
元肥入り培養土
万年青(オモト)は1年~2年に1度植え替えをしましょう。植え替え時に株分けで増やすこともできます。水はけがよく、保肥性の高い土がよいでしょう。万年青(オモト)専用の土や、東洋蘭の専用の培養土が便利です。
万年青(オモト) 肥料のやる時期と頻度
- 春春の肥料やり
春の目覚めの時期に肥料を与えます。1度に肥料を与えると肥料過多になりやすいため、2月と4月に分けて緩効性肥料を与えます。固形油粕肥料であれば2月に1~2粒、4月に2~3粒施します。
3月~4月は植え替えの時期です。植え替え時には元肥として緩効性肥料を施しましょう。
- 夏夏の肥料やり
夏は肥料は不要です。
- 秋秋の肥料やり
涼しくなった9月頃に緩効性肥料を施します。固形油粕肥料なら1~2粒程度です。液体肥料を与える場合には、通常の3倍ほど薄めて使います。
10月~11月は植え替えの時期です。植え替え時には元肥として緩効性肥料を施しましょう。
- 冬冬は施肥不要
休眠期です。肥料は不要です。
防ぎたい!肥料にまつわるトラブルあれこれ
肥料過多に注意
万年青(オモト)は一年で葉が2~3枚出る程度にしか成長しません。肥料を与えすぎると肥料焼けをおこし、根が傷みやすいので、肥料の与えすぎには注意しましょう。苗が小さなころは肥料も少なく、大きくなるにつれ多くしましょう。
万年青(オモト)は古くから栽培され、栽培方法も変わらずに育てているので化成肥料と相性があまりよくありません。できるだけゆっくり効果がでる有機肥料を使うとよいでしょう。
肥料は絶対混ぜないで!
よくある失敗として、いろいろな肥料を混ぜて高い栄養素の肥料を作り与えようとしてしまうことが挙げられます。肥料を混ぜると化学反応を起こし、植物自体に被害が出るだけでなく、有害物質・ガスが発生したりと、大きな事故につながる危険性があります。くれぐれも、肥料同士を原液で混ぜることはしないでください。
葉っぱを楽しむ万年青(オモト)は、強い光が苦手で、耐陰性もあるので明るい場所であれば室内でも育てることができます。
万年青の肥料の与え方の実際や栽培のポイントについてはこちらで説明しています。