カボチャやキュウリなどのウリ科の作物やトマトなどにも被害を及ぼすカボチャバエの防除はどのようにしたらよいのでしょうか。ここではカボチャミバエに適用のある農薬やその他の防除方法について説明します。
カボチャミバエの特徴と被害
カボチャミバエは、ハエ目ミバエ科に属する虫で、主にカボチャの果実の内部を幼虫が食害します。ミバエ科の虫ですが、他のミバエ科のチチュウカイミバエ,ウリミバエ,ミカンコミバエとは見た目は似ていますが、別の種類の虫です。
土壌で越冬し成虫が7月~9月下旬に発生して、果実に傷をつけて内部に産卵します。幼虫が果実を食害しますが、軽度の場合は外見上は目立った症状が現れないため、消費者に届くまで被害がわからない場合もあります。産卵時にのみ成虫が飛来するので防除が難しい害虫です。
カボチャ栽培 カボチャミバエの防除方法
カボチャの開花期から収穫間際まで長期間産卵するので、この時期に重点的に化学農薬を散布して防除します。カボチャミバエに登録のある農薬は少なく、ミバエ類の誘引剤も効果がありません。農薬だけでは防げないため、被害が続いている圃場では落下直後の袋がけや、トンネルまたはキャップ栽培も有効です。
カボチャミバエの発生が多い地域では、地域全体の密度を下げるようにし被害果は、見つけ次第処分しましょう。
カボチャミバエに適用のある農薬
カボチャミバエはかぼちゃには適用のある農薬がありますが、他の野菜ではありません。
農薬以外の防除方法
被害果の処分
被害果は、果面に透明なアメ色の斑点のような汚れが生じます。内部を確認し乳白色のウジムシがいたら、カボチャミバエが飛来しています。被害果は次の発生減となるので、被害果はすぐに処分しましょう。多発している場合もあるので地域での対策が必要です。多発している場合には、残渣もできるだけ処分します。
被害果や残渣は、集めて1m以上深くに埋没させます。
袋がけ
カボチャミバエは、落花10日ごろのやわらかい果実に産卵します。その前の幼果期までに袋かけをしましょう。それでも被害が生じる地域では、トンネル栽培やキャップ栽培への移行も検討しましょう。
カボチャのその他の病害虫の防除
雑草の駆除は、病害虫予防の基本です。カボチャ栽培の雑草防除については下記で詳しく説明しています。
かぼちゃはうどんこ病にもよくかかります。うどんこ病を予防する農薬、治療する農薬については下記で詳しく説明しています。
農業アプリを活用しましょう
今まで農業日誌や栽培記録、ノートやパソコンで管理していたという人には、農業に役立つアプリを活用しませんか。農家webの「かんたん栽培日誌」アプリはスマホから作物と地域を入力するだけで、防除暦、栽培カレンダーが自動表示。実際の栽培記録はタップ一つで登録可能。自社の「農薬検索データベース」「かんたん農薬希釈計算アプリ」と連動しているので、散布したい農薬をいれればラベルをみなくとも希釈計算も可能で、散布回数もカウントしてくれます。
また地方自治体から発表される予察情報も反映しているので、農家の防除に役立つアプリです。ダウンロードも不要で、ID登録だけですべての機能が無料で使えるアプリです。ぜひ一度使ってみてください。