ポトス

ポトス栽培 失敗しない挿し木と鉢上げの方法

ポトス

ポトスつる性観葉植物で、品種も多く葉色もさまざまで斑入りなどもありグランドカバーとしても使われています。非常に丈夫で、耐陰性も強いため室内でも育てやすい人気の観葉植物です。

気根を出しやすいため、挿し木(さし芽)で簡単に増やすことができます。この記事では、ポトスを挿し木について、時期ややり方の他、発根してからの鉢上げまでわかりやすく説明します。

ポトス栽培と挿し木について

ポトスの特徴 

植物の栽培をするうえで、その植物の特徴を知っておくことは大切です。自生地や生育期などを知ればその植物がどのような環境で育てると枯れずに育つのかわかってきます。

ポトスは、和名を黄金葛(オウゴンカズラ)といいます。今は属名はハブカズラ属(エピプレムヌム属)ですが、以前はポトス属に属していたため、園芸名はポトスとして流通しています。

園芸種類は、単色で黄色い葉をしたライムや、葉っぱに白色の斑が入るマーブル・クイーン、明るいグリーンに黄色の斑が入るゴールデン・ポトスなどが有名です。葉がハート型で、ツル性の着生植物のため支柱に這わせて上に伸ばすヘゴ仕立てや、ハンキングなどで葉を下に垂らして育てます。

丈夫で育てやすいため観葉植物初心者の方にもおすすめ。しかし熱帯が原産のため、高温多湿を好み、寒さには弱い特徴があります。日陰でも育つ耐陰性にもすぐれているので、室内での栽培にも向いています。土耕栽培だけでなく水耕栽培でも育てることができます。

ハイドロカルチャーのポトス
学名 Epipremnum pinnatum ‘Aureum’
属名 サトイモ科ハブカズラ属(エピプレムヌム属)
原産地ソロモン諸島
樹高10㎝~1.5m以上
耐寒性等耐寒性 弱い 耐暑性 強い
花言葉「永遠の富」「華やかな明るさ」「長い幸せ」

挿し木について

ポトスは、挿し木や株分けで増やします。ポトスは成長すると、茎が伸びたりした葉が落ちたりしてバランスがわるくなるので剪定する必要があります。剪定した茎をつかって挿し木をするとよいでしょう。挿し木をしてから約1ヵ月ほどで発根するので、発根したら鉢上げをして育てます。

挿し木は、植物の生育期に行います。ポトスの生育期は4月~10月で、この時期ならいつでも行えますが、できれば5月下旬~7月が適期です。

土を使って挿し木をするのが一般的ですが、ポトスは水に挿しておくだけでも(水挿し)でも簡単に発根します。土でその後育てるのであれば、土で挿し木したほうが鉢上げの時に活着しやすくなりますが、発根が確認できるので発根しているのが気になる人は、手軽にできる水挿しでもよいでしょう。

水挿しの方法については下記に詳しく記載しています。

ポトスの挿し木のやり方

さし木の準備

生長が早いポトスは、長く伸びたつるを整えたり、繁りすぎて姿を整えるために剪定や切り戻しを行います。切り戻した場所からは新たな脇芽が生えてきます。剪定は木質化(茶色く木のようになった茎)していない場所であれば、どこで切っても問題ありません。この茎を使って挿し芽を作ります。

さし木にする茎は、10㎝~15㎝程度茎節を2節~3節残して切ること。日に当たり元気のよい茎を選びましょう。節から新しい葉が出てきます。節がないと生長点がないため新しい葉がでてきませんので、節がある部分を残して、切りましょう。気根の部分からは新しい根が生えます。

赤がカット位置

切り取った枝は水に浸かる部分の下葉は切り落とし、上部の葉は蒸散を防ぐために半分に切り取ります。切り口は斜めにスパッときって断面を広げ、さらに反対側から切り戻ししておきます。

30分から1時間ほど、水あげが必要です。切った茎は水を入れたコップなどに挿しておきましょう。

準備するもの

  • 上記で準備したポトスの挿し穂
  • ポリポット(3号程度)
  • 挿し木用の用土
  • 発根促進剤(なくても可。あれば発芽率があがります)
  • 割り箸

手順

  1. ポリポットに用土を8分目程度いれ、水をたっぷり与えます。
  2. ポリポットの中央に、ポトスを差し込む用の穴を割り箸で開けます。
  3. ポトスの挿し穂の切り口に、発根促進剤をつけます。
  4. 挿し穂を複数個(3~5本)束にしてまとめ、切り口をそろえて用土に植え付けます。
  5. 明るい日陰か半日陰に置いて、水を切らさずに管理します。
  6. 1ヵ月ほどして根が十分に発根したら、鉢上げします。

発根促進剤について

生育期であれば水だけでも発根しますが、発根を早くしたり太く元気な根を促進させるために、発根促進剤も有効です。

土や土の代わりの培土を使う場合にはルートンがよく使われます。ルートンは、さし木、さし苗の発根を促進させる植物成長調整剤です。粉末状ですので枝の切り口3㎝ぐらいを水に浸して、粉末をまぶして使います。まぶしすぎないように気をつけましょう。

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また、水揚げのときにメネデールを入れたり、水やりのときには発根まで2~3日に一度メネデールを薄めた水で水やりをするのも効果的です。

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メネデールは、肥料と併用できますが農薬と混ぜてはいけません。ルートンは農薬ですので併用はやめましょう。

鉢上げ(植え替え)方法

ポトスは約1ヵ月程度で発根し新芽がでてきます。発根を確認したら鉢上げをしましょう。

準備するもの

  • 発根したポトス
  • ポットや鉢(3号~4号鉢程度のもの)
  • 観葉植物用の土
  • 鉢底石

手順

  1. 植え替えるポトスは、2~3日ほど水やりを控え土を乾燥させておきます。
  2. 鉢の底に鉢底石を入れ、培養土を鉢の3分の1程度入れます。
  3. ポトスをポットから取り出して、土を軽く落とします。
  4. ポトスの苗をいれ、根を広げます
  5. 4の上から用土を入れて、最後に鉢底をトントンと打ち付けてならしましょう。
  6. 水を鉢底から出るまで与えます。
  7. 1週間ほどは明るい日陰で管理しましょう。

水挿しで発根させた場合は、水を吸う力が弱いので葉水も上げるとよいでしょう。

【補足】種苗法について

ポトスを挿し木で増やした苗などを他人に譲渡する行為は、品種によっては種苗法で禁じられています。登録品種は、家庭内で自分で楽しむだけにしましょう。フリマサイトで売却したりしてはいけないのはもちろん、無料で友達にプレゼントする場合も違反になりますので決して行わないようにしましょう。

編集さん
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