家庭料理にかかせないじゃがいもは、気が付いたら芽がでていたという経験をしたことがある人もおおいのではないでしょうか。
野菜の切れ端など捨てる部分をつかって、再生栽培(リボベジ)は水耕栽培の中でも手軽に行えますが、じゃがいもは、水耕栽培で育てられるのでしょうか。
じゃがいもの水耕栽培は可能か
では、じゃがいもは水耕栽培で育てられるのでしょうか。答えは水だけで育てる水耕栽培では育てられないが、土のかわりの用土を使って育てることはできます。
ここで少し水耕栽培について説明しておきます。
土を使わず培養液(肥料を含んだ水)で野菜や草木を栽培する方法を、「養液栽培」といいます。養液栽培は、土に代わる用土(固定培土)を使う栽培方法の「固定培土耕」と、固定培土を必要としない「水耕栽培」に分かれます。
しかしこの辺りの定義は園芸上、曖昧で、土を使わず培養液で育てる「養液栽培」を広域で水耕栽培と呼んでいることもあります。水栽培や水耕などと呼ばれることもあります。
キッチンで芽がでてしまったじゃがいもは、水だけでは芽がでてもそのまま水だけでは、葉茎はある程度まで伸びますがその後植え替えないと枯れてしまいます。また芋を栽培する場合には、ウイルスに感染していない品質が保証された種イモからつくるため、再生栽培(リボベジ)も難しいといえます。
「さつまいも」であれば、水だけで葉茎が伸びるので観葉植物としても、ツルを食用にもできるのでリボベジを楽しみたいかたはさつまいもがおすすめです。
じゃがいもの水耕栽培のメリット・デメリット
じゃがいもを水耕栽培で育てる方法は、土壌栽培で育てる方法とあまりかわりません。培養土の代わりに、バーミキュライトなどを使い育てます。土から栄養がとれないため、培養液(肥料を含んだ水)で育てます。
個人的な意見としては、水耕栽培もメリットである室内で簡単に育てられる、虫が付きにくいなどのメリットはあまりないのでじゃがいもは、土壌栽培がおすすめです。
メリット
ジャガイモの水耕栽培(養液栽培)のメリットは、土づくりが不要なこと。
じゃがいもは土壌栽培の場合、連作をするとさまざまな障害がでやすくなります。そのため2年~3年は違う植物を育てる必要がありますが、水耕栽培で使う培土は、消毒してまた使うことができるものが多いので連作も可能です。
デメリット
ジャガイモの水耕栽培(養液栽培)のデメリットは、コストがかかること。
もともとじゃがいもは、家庭菜園でも育てやすく肥料も元肥入りの培養土などを使えば、追肥は2回、土寄せと同時期に行います。しかし、養液栽培の場合は土から栄養がとれないため、培養液(肥料を含んだ水)で育てる必要があります。その肥料分のコストが多くかかります。
土で栽培するときには乾燥に強いジャガイモの場合は、土の表面が乾いたら上げればいい程度で、手間もかかりませんが、水耕栽培は養液を切らさずに育てる必要もあります。
じゃがいもの栽培について
じゃがいもの栽培については、水耕栽培のメリットである室内で簡単に育てられる、虫が付きにくいなどのメリットはあまりないので、個人的な意見ですが、ベランダなどで育てるのであれば土壌栽培の方がおすすめです。
手軽に作れる、プランターや培養土の袋をそのまま使って作れる栽培方法もあります。水耕栽培で育てたい人は、培養土の代わりに、バーミキュライトを使い、腰水で培養液を与えるとよいでしょう。プランター、袋栽培の記事は詳しい記事がありますのでそちらを参考にしてください。
『農家web』には水耕栽培で育てられる野菜、ハーブ、観葉植物、多肉植物、球根などの記事が豊富にあります。育てやすい野菜やハーブなども説明していますので、水耕栽培に興味のある方はこちらもお読みください。