レタスの仲間のなかでも、栄養価が高く栽培が簡単なリーフレタス(葉レタス)は、プランター栽培初心者にもおすすめな野菜です。ここでは、リーフレタスのプランター栽培についてわかりやすく説明します。
リーフレタスのプランター栽培の手順
ではリーフレタスのプランター栽培の手順について説明していきます。詳細な育て方については、下記のリーフレタスの育て方を参照してください。
用意するもの
手順
- 手順1プランターの準備
標準プランターに、底が隠れる程度に鉢底石を入れます。
その上から、野菜専用培養土をプランターの上部2〜3cm程度のところまで敷き詰めます。側面を軽くたたいて土を落ち着かせます。 - 手順2種まき
種まきは、標準プランターで2条まきにします。
用土に割り箸などを使って間隔10cm、深さ0.5cmのまき溝を2本つくります。
1~2cm間隔で種をまきます。
上から軽く土をかぶせ、たっぷりと水やりをします。 - 手順3間引き
間引きをしながら育てます。
1回目は、発芽がそろったら3~4㎝程度の間隔があくように間引きます。
2回目以降は、本葉の草丈が10cmほどになり、混みあってきたら5cm~10㎝程度に、収穫を兼ねて間引きながら育てます。間引きしたら株に土寄せしておきます。 - 手順4
草丈が7cm~8cmほどになったら、追肥をしましょう。
化成肥料を、株元に10g程度ばらまいて土と軽くなじませます。
その後は2週間に1度、同様に追肥します。 - 手順5収穫
品種にもよりますが、定植から30日程度、葉長が20cm~25cmになったら収穫の時期です。
株元から切り取って収穫する、もしくは外側から少しずつ収穫するかき取り収穫をすると収穫期間が長く楽しめます。
リーフレタスの栽培方法
リーフレタスの基礎知識
リーフレタスとは、非結玉レタス(葉レタス)の総称です。レタスは通常丸く成長しますが、丸くならないレタスのことを非結球レタスといいます。葉が緑色のグリーンレタス、葉先が濃い赤紫色で、カールしているサニーレタスの他、フリルレタス、サンチュなどがあります。
一般的な結球する玉レタスより栄養価も高く、栽培が簡単で成長した外側からかき取って収穫できることからカキチシャとも呼ばれ家庭菜園でも人気の野菜です。
種から60日、苗から30日程度で収穫ができます。冷涼な気候を好み、25℃以上の高温と長日で花芽分化しとう立ち(抽だい)します。とう立ちすると株が大きくならず、味が落ちます。栽培時期に25℃以上にならない時期に植え付けをし、夜は街頭などの光にもあたらないように真っ暗な場所で管理して育てることが失敗しないポイントです。
作物名 | リーフレタス(カキチシャ) |
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科目 | キク科アキノノゲシ属 |
原産地 | 西アジア、地中海沿岸 |
発芽適温(地温) | 15℃~20℃ |
生育適温 | 15℃~20℃ |
土壌酸度(pH) | 6.6〜7.2 |
育てやすさ | 簡単 |
リーフレタスの種類
リーフレタスには、下記のような種類があります。またサラダナ菜はリーフレタスの仲間はなく結球レタスの仲間ですが、収穫が結球前に収穫するので栽培はリーフレタスと同様に育てることができます。
名前 | 特徴 |
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グリーンリーフ | 葉の表面がちりめん状で、葉肉が薄い。 葉の色は緑色で、味はくせがないですがサニーレタスに比べると、 少し苦味があります。 グリーンリーフ、グリーンカールとも呼ばれます。 |
サニーレタス | 葉の表面がちりめん状で、葉肉が薄い。 葉の先端が赤や赤褐色になります。 アカチリメンチシャとも呼ばれます。 グリーンレタスに比べて、苦みもなくくせのない味わいです。 |
フリルレタス | 葉先がフリルのように、ギザギザとしているのが特徴。 葉が厚く、シャキシャキとした食感が特徴で、 味は玉レタスに似ています。 |
チマサンチュ | 焼肉を包んで食べるサンチュもリーフレタスの仲間です。 カキチシャや包菜(ほうさい)とも呼ばれます。 肉質はしなやかで葉面にウエーブがあります。 味は少し苦味が強いのが特徴です。 |
サニーレタスのプランター栽培の記事もあります。基本的に育て方は一緒ですが、品種などについて知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
栽培時期
リーフレタスは、畑などで育てる場合は春と秋に種をまいてセルトレイなどで、苗を育苗してから植え付けるのが一般的です。植え付け時期になると苗がホームセンターなどでも販売されます。
プランター栽培では、種をそのままプランターに直播して、間引いた葉もベビーリーフとして収穫しながら育てるのがおすすめです。初心者の人には春まき栽培がおすすめですが、栽培も容易なので、真夏を除いて一年中育てることができます。
地域 | 播種(種まき)時期 | 収穫 |
---|---|---|
寒冷地 | 4月~6月中旬(春まき栽培) 9月(秋まき栽培) | 5月中旬~7月上旬(春まき栽培) 10月中旬~11月上旬(秋まき栽培) |
中間地 | 3月~4月(春まき栽培) 9月中旬~10月上旬(秋まき栽培) | 4月~6月(春まき栽培) 10月下旬~1月(秋まき栽培) |
暖地 | 2月~4月(春まき栽培) 9月下旬~10月(秋まき栽培) | 4月~6月(春まき栽培) 10月下旬~12月上旬(秋まき栽培) |
容器・用土
リーフレタスはそれほど大きくならないので、深さ20cmほどのプランターで栽培が可能です。ホームセンターなどでよく見かける標準サイズのプランターがおすすめ。標準サイズのプランターは長さが65cm、容量が15ℓほどなので、野菜の培養土が1袋13ℓ~14ℓなので、ちょうど1袋分になります。
用土は、元肥入りの野菜の培養土が便利です。自分で配合する場合は、赤玉土7、腐葉土2.5、バーミキュライト0.5を混合します。自分で配合した場合や、元肥が入っていない場合は、緩効性肥料を施します。
種まき
リーフレタスには、品種により栽培のしやすさや、収穫までの期間(早生・中生・晩生)、味や色などが変わります。育てる時期や地域にあった種子を選ぶとよいでしょう。
またレタス類は「好光性種子」のため、発芽には光が必要になります。あまり深く種を植えると発芽しないこともあるので、注意しましょう。また、種は乾燥が続くと死んでしまうので、発芽までは土を乾燥させないように注意しましょう。
栽培環境
レタスは、日の当たらない場所で育てると、ひょろひょろと細い茎が伸びてしまう徒長が起きてしまいます。芽がでたらすぐに、日の当たる場所で育てましょう。
水やりは、表面が乾いたらたっぷりと与えます。乾きすぎ、湿りすぎに注意しましょう。高温と長日(日中の時間が長い)と、花芽がついてとうが立ちやすくなります。ベランダなどで栽培するときには、街頭の光や部屋の光が当たらないように注意しましょう。
肥料
プランター栽培の場合肥料は、元肥と追肥を行います。元肥とは植え付け時に施す肥料で、プランターなどでは、元肥入りの野菜の培養土などが便利です。肥料がはいっていない土や、自分で配合した場合は、緩効性肥料を土に混ぜて使います。
草丈が7cm~8cmほどになったら、追肥をしましょう。化成肥料を、株元に10g程度ばらまいて土と軽くなじませます。収穫をしながら育てるのでその後は2週間に1度同様に肥料を施します。液体肥料を使う場合は、1週間に1回ほど水やりがわりに規定量に薄めた液肥を施します。
肥料は化成肥料や、有機肥料、液肥も使えます。プランターの場合は、有機肥料だと臭いが気になるという人には、化成肥料がおすすめです。住友化学園芸の「マーガーデンベジフル」やハイポネックスジャパンの「今日から野菜 野菜の肥料」などを使うとよいでしょう。
害虫対策
リーフレタスはあまり病害虫の心配はありませんが、アブラムシがつくことがあります。農薬などを使いたくない場合には、防虫ネットや寒冷紗などをプランターで全体を覆うとよいでしょう。
粘着テープや、アルミホイルなどを使って防除する方法もあります。アブラムシ対策については、下記のコンテンツも参考にしてください。
まとめ
リーフレタスは収穫しながら間引いて育てて、サラダなどにすぐ使えるので、手元で育てられるプランター栽培がおすすめです。収穫期間も短いので初心者の人でも、おいしいリーフレタスが簡単に収穫できます。
この他にも農家webには、本格的に畑で栽培したい人のためのリーフレタスの記事や、土をつかわずに育てるレタスの水耕栽培の記事もあります。