サボテンは基本的には寒さに弱いので冬は室内で育てますが、寒さにつよく、暖地であれば地植えすることもできる品種もあります。ここでは、柱サボテンの地植えに強い品種や特徴、地植えでの育て方のポイントについて説明します。
地植えに強い品種と育て方
柱サボテンは、最大でも1cmにしかならない小型種から、高さ20mにまでなる大型種まであり花が咲く品種も多くあります。サボテンは、原産がメキシコや南米など熱帯であることが多いので耐寒性はあまり強くありません。冬は屋内で5℃以下にならないように管理することで冬越しをします。
しかし一部のサボテンは、耐寒性が比較的強いため暖地では戸外で冬越しをすることができる品種もあります。
では柱サボテンの露地栽培(屋外で育てること)が可能な品種と、一般的な管理方法について説明します。
地植えに強い柱サボテンの品種と特徴
柱サボテンは、最大でも1cmにしかならない小型種から、高さ20mにまでなる大型種まであり花が咲く品種も多くあります。サボテンは、原産がメキシコや南米など熱帯であることが多いので耐寒性はあまり強くありません。冬は屋内で5℃以下にならないように管理することで冬越しをします。
しかし一部のサボテンは、耐寒性が比較的強いため暖地では戸外で冬越しをすることができる品種もあります。
鬼面角
サボテン科セレウス属に属する柱サボテンで、生長すると高さ10m以上にもなります。生長が早くニョキニョキと生長し、手にいれやすいのも特徴です。一夜限りの開花をするサボテンとしても有名です。
ヤマカル柱
鬼面角と同じサボテン科セレウス属に属する柱サボテン。見た目が似ていて鬼面角と区別するのが難しいので、ヤマカル柱はあまり流通していないので、鬼面角をヤマカル柱として販売しているところも。 ディズニーランドのビックサンダーマウンテンの近くにある大きな柱サボテンも鬼面角もしくはヤマカル柱です。
ブラジル柱
エキノプシス属(旧トリコケレウス属)に属する柱サボテン。鬼面角より根が細い。学名は異なりますが、青緑柱とよばれていることもあります。
袖ヶ浦
サボテン科ハリシア属に属する柱サボテン。花サボテンの接ぎ木としてもよく使われて耐寒性が強く丈夫です。1mを超えると花を咲かせます。
柱サボテンを地植えで栽培するときのポイント
栽培環境・冬越し
柱サボテンは、日当たりの良い風通しの良い場所を好みます。地植えに適した場所は、南向きで日当たりがよく風通しの良い場所です。梅雨も注意が必要です。サボテンは乾燥した地域で生息しているため多湿が苦手です。軒下で雨が当たらないことが理想ですが、用土はサボテン用の水はけのよい土にし、風が通りやすい場所で育てましょう。
生育期の春から梅雨まではしっかり日光に当てます。日光不足になるとひょろひょろと先端が細くなったりして徒長してしまい、弱って枯死する原因ともなります。
梅雨明け後の真夏の直射日光は、葉焼けの原因にもなります。半日陰が理想ですので軒下や他の木の陰なのでその環境が作れない場合には、半日日に当てたら、寒冷紗などで遮光して半日陰で管理します。
柱サボテンは元々メキシコなど温暖な地域に生息しているため、耐寒性は強くありません。通常の鉢植えであれば霜の降りる前には室内で管理し、室内でも冬場は夜窓辺に置いておくと気温が下がり寒くなります。5℃以下にならない場所で管理します。
露地植えの冬越しは、屋外の場合は、霜が降りる地域で越冬は難易度が高く、温室管理がよいでしょう。簡易的な屋外温室もありますので、検討してください。
暖地では、寒さに強い品種であれば耐えられる可能性は高いです。しかし突然の寒波の可能性もあります。できれば防寒対策をしましょう。園芸用の不織布シートが便利です。100均などでも売られています。通気性がよく直接植物にかけることができるので大きなサボテンでも対応できます。遮光率が高くないものを選びましょう。
水やり
柱サボテンは、乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄えるようになっています。かといって水やりの必要性がないわけではありません。
水やりのポイントは、生育期と休眠期で緩急をつけた水やりをすることです。柱サボテンは多肉植物の夏型なので、基本的には生育期の3月〜9月は、表土が乾いたら水をやり、休眠期にはいる10月〜2月は水は徐々に水を減らし、冬は断水気味にします。露地植えでは、梅雨は水やりの必要はないでしょう。冬も、必要ないですが乾燥が続いているときは、葉水を与えます。また冬は水をあげるときは時間にも注意します。夕方に上げると気温が下がり凍結する恐れがあります。
乾燥した場所で育つ柱サボテンは、水の上げすぎは根腐れの原因ともなりますので、水やりは注意が必要です。
病害虫
柱サボテンは、湿度の多い場所に置いておくと、立ち枯れ病や根腐れ病、黒斑病などにかかったり、アブラムシ・カイガラムシなどの害虫が原因ですす病などを発生することがあります。
予防には、湿気の少ない風とおしの良い場所に置いてあげましょう。もし病気にかかったら、変色した部分を切り取る胴切りをしましょう。
カイガラムシ・コナカイガラムシ・ハダニ・アブラムシ、ネジラミ、ワタムシ、ヨトウムシなどの害虫が発生する恐れがあります。梅雨にはナメクジが発生する恐れもあります。それぞれの害虫によって対応は異なりますが、見つけたら早めに取り除いてあげましょう。殺虫殺菌剤なども有効です。
害虫については下記に非常に詳しく対策を説明しているので、実際に発生してしまって困っている時など、参考にしてみてください。
まとめ
柱サボテンには花を咲かせるシャコバサボテンや、西部劇などでみられる弁慶柱、白い毛でおおわれている老楽や翁丸 、高さが10メートル以上になる鬼面角、筒状で根元から分岐し群生する蝦サボテンなど手に入れやすく人気のあるサボテンがたくさんあります。初心者でも育てられる気軽さから採種して実生するなど奥深さも魅力の一つです。
大きな柱サボテンやサボテンの王様といわれる金鯱などは、迫力があり温室などで見た方は感動し、地植え柱サボテンにあこがれて、いつか育ててみたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
花言葉は、枯れにくいところから「枯れない愛」や「燃える心」などがあります。冬越しや夏越しなど屋外での管理は難しいですが、ぜひ環境や品種に気をつけて大きなサボテンを育ててみてください。