ウチワサボテンはポット苗の場合はなるべく早く、鉢の場合は少なくとも2年に1度、生長に合わせて植え替えが必要です。この記事ではウチワサボテン植え替えについて、時期や方法、用土など失敗しないやり方についてわかりやすく説明します。
ウチワサボテンの植え替えについて
ウチワサボテンは、ほとんどの品種がサボテン科オプンティア属に属しています。ミニサボテンとして多く流通している小型の品種から草丈が最大4mにもなる大型種まであり花が咲く品種も多くあります。小さな株なら1年に一度、大きな株なら2年から3年に一度植え替えるのがおすすめです。
植え替えをしないと、土に栄養分がなくなって鉢いっぱいに根が広がってしまうので、生長できず根詰まりや根腐れを起こして枯らしてしまう可能性もあります。
また100均などでもよく見られる黒いポットに入った苗は、植え替え時期でなくても、できれば早めに植え替えをする必要がありますが、休眠期の冬には控えましょう。
ウチワサボテンを植え替える時期
多肉植物は春秋型、夏型、冬型の3タイプに別れ、それぞれ生育期と休眠期が異なります。ウチワサボテンは、ほとんどが「夏型」に 該当します。夏型は夏に盛んに生育し、春と秋はゆっくり生育し、冬は休眠します。
ウチワサボテンの植え替えは、他のサボテンの植え替え時期と基本的にはかわりません。生育期の直前3月から4月が適期です。植え替えるときには、時期だけでなく天気や時間帯にも気をつけましょう。サボテンは多湿が苦手なため、天気の良い午前中に植え替えるとよいでしょう。午後雨が降るときにはさけたほうがよいでしょう。
ウチワサボテンの植え替え方法
準備するもの
- 鉢(今までつかってたものより一回り大きいもの)
- サボテン・多肉植物の培養土
- ハサミ
- ピンセット
- シャベル
- 軍手(できれば革製のものがおすすめ)
植え替えの手順
- 植え替えるウチワサボテンは1週間ほど水を上げずに乾燥させてから、鉢から外します。
- 根っこを揉み落として土を丁寧に落とします。このときに害虫などがいないかもチェックします。
- 伸びた根を半分から3分の2ほど切り詰めます。腐った根は根元から切ります。
- 日陰で、4~5日乾かします。湿ったままだと病原菌が発生するためです。
- 新しい鉢に植え付けします。鉢の底に大粒の赤土土か軽石を敷き、その上に緩効性粒上肥料を加えます。苗を押さえながら挿しこみ、用土いれて植え込みます。最後にピンセットや割り箸などで土をならします。
- 水やりは植え付け後、4日から5日後に行います。その間は半日陰に置くか、ティッシュなどをかけておきましょう。
植え替えの用土について
一般の観葉植物では、鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土を基本用土として、ピートモス、バーミキュライト、パーライトやココヤシチップといった改良用の土を基本用土にプラスして使います。
しかし、多肉植物は休眠を伴うものが多く、休眠中の多肉植物は、根もほとんど給水しないので、根腐れを防ぐために鉢土を完全に乾燥させる必要があります。このため、一般の観葉植物と異なり、赤玉6・腐葉土2・川砂2の割合がおすすめです。パーラライトや砂土なども混ぜても排水性のよい、水はけのよい土ができます。市販のサボテンや多肉用の培養土も便利です。
植え替えの土については、詳しい記事がありますので配合土を使用したい場合などは参考にしてください。
ウチワサボテンの育て方
植え替えをしたウチワサボテンは、徐々に日当たりの良い風通しの良い場所に移して管理しましょう。ウチワサボテンは春から夏に生育し、冬に休眠します。
生育期には、水やりと肥料を与えて育てます。休眠期は肥料や水やりを控えます。ウチワサボテンの育て方については詳しい記事がありますのでそちらも参考にしてください。
また植え替え時に増えた子株を使って挿し木で増やすこともできます。