パッションフルーツ

パッションフルーツ栽培 摘芯のタイミングとやり方

パッションフルーツ パッションフルーツ

パッションフルーツは、摘心をすると側枝が増えて収穫量を増やすことが、仕立て方によっても摘芯方法が変わります。

ここではパッションフルーツの摘芯(摘心)のタイミングや方法について、仕立て方別に、イラストを使ってわかりやすく説明します。

パッションフルーツの栽培について

パッションフルーツの基礎知識

パッションフルーツはつる性の多年草で、観賞用のトケイソウの花と同じく花の形が時計の文字盤に見えることから、クダモノトケイソウとも呼ばれます。果実は食用に使われ、果実を切ってゼリー状の実と種をスプーンですくって食べる他、ジュースなどにも使われます。

熱帯の植物ですので耐寒性はそれほど強くないので、沖縄などでは地植えでも育てることができますが、一般的には防寒対策をする必要があるので、鉢植えやプランター栽培が一般的です。

栽培は、春に植え付けをし、夏に収穫を迎えます。つる性のため支柱を立て、つるを摘芯、誘引して育てます。病害虫に強いので、夏のグリーンカーテンとしても活用できます。

学名 Passiflora edulis
属名 トケイソウ科トケイソウ属
原産地南アメリカ大陸(ブラジル・パラグアイなど)
樹高・草丈~3m
耐寒性等耐寒性 やや弱い 耐暑性 普通
花言葉「聖なる愛」「信仰」

パッションフルーツの摘芯について

摘芯(てきしん)とは、茎や枝の最先端の芽を摘む作業で、ピンチとも呼ばれます。摘芯をすることでわき芽を増やしたり、生長を止めたりすることができます。

パッションフルーツは、主枝からでた側枝に花芽が多くつくため、摘芯して側枝が増え収穫量が増えます。また草丈を短くしたり、グリーンカーテンの場合は葉を多く茂らせるためにも摘芯して、伸びた枝を誘引、整枝することが大切です。

パッションフルーツの摘芯の方法について

パッションフルーツの摘芯は、仕立て方によって変わります。地植えでは、「逆L字仕立て整枝」や「真横垣根整枝」、家庭でのプランターや鉢植えでは「あんどん仕立て」やグリーンカーテンを作る場合の「ネット仕立て」などがあります。

摘芯の方法もいろいろありますが、ここでは仕立て方別に摘芯の方法を説明します。

逆L字仕立て

古くからパッションフルーツの栽培に使われている仕立て方で、主幹を支柱の高さまで伸ばし、支柱の高さまできたら水平に誘引する方法で、L字の逆のように見えることから逆L字仕立てと呼ばれます。水平に誘引した枝(主枝)からでた側枝は下に垂らし、そこに着果させます。

逆L字仕立て場合は、摘芯は水平に伸ばした枝が支柱を超えるようなら、先端を摘芯します。また垂下げた側枝が、地上につくほど伸びた場合も、伸びた枝の先を摘芯しましょう。

一文字仕立て

一文字仕立ては、ぶどうやイチジクなどにも使われる仕立て方で、2本の支枝を垂直に伸ばして仕立てる方法で、主枝が漢字の一の字のように垂直になることから、一文字仕立てと呼ばれます。

一文字仕立ての場合は、主幹を支柱の高さまで伸ばし、先端を摘芯します。主幹を摘芯したことで、その下の側枝が伸びるのでそれを、両側に誘引します。両側に誘引した枝(支枝)からでた側枝は、下に垂らしてそこに着果させます。

行灯仕立て(鉢植え)

鉢植えの場合は、朝顔によく使われる行灯(あんどん)仕立てで育てると、コンパクトに育てることができます。あんどん仕立てで育てる場合は、植えつけ時に草丈20cm~30cmの時に枝の先端を摘芯します。

伸びた側枝(子づる)は支柱に斜めに誘引して育てます。この子づるからでた枝が孫づるとなり、孫づるに花や果実がよくつくため、孫づるはなるべく切らないようにしましょう。

ネット仕立て(グリーンカーテン用)

グリーンカーテンを作る場合には、本葉5枚程度で摘芯をしましょう。本葉5枚~6枚の頃に摘芯します。側枝(子づる)が伸びてきたら、横に伸ばして誘引します。横幅を超えるようなら摘芯をしましょう。子づるから孫づるがのびてきたら上に向かって誘引します。葉が重ならないようにするとよいでしょう。孫づるが支柱を超えるようなら摘芯しましょう。

摘芯の際の注意点

摘芯の適した時間帯

摘芯は、できれば晴れた日の植物の活動が盛んな午前中に行いましょう。葉や茎を切る作業は、植物にとっては手術と一緒です。できるだけ植物にとって良い状況で行いましょう。雨の日に行うと、切った部分がなかなか乾かず病気になる可能性もあります。

摘芯の方法について

摘芯をする場合は、手で摘みとるか剪定ハサミを使います。

手で摘み取る際には、指先でちぎったり、爪でつまみ切ったりするのではなく、指先で摘んだあと手首を捻って「ポキっ」と折るようにします。剪定ハサミでカットする場合には必ず消毒をしましょう。

執筆者・監修者情報
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