水田(田んぼ)での除草は除草剤が主流ですが、有機栽培、自然栽培などで、出来るだけ除草剤を使いたくない農業者の方もいらっしゃるでしょう。ここでは、役立つ水田(田んぼ)で使える除草機械、水田中耕除草機をご紹介します。
手で持つタイプおすすめの中耕除草機
水田用中耕除草機 手押しタイプ (ホクエツ)
当商品は、使用者の圃場の条間に合ったサイズのものを使って、条間にセットして手で押すことで除草できる手押しの機械です。除草剤が発達するまでは、米作農家の方にとってはこのような手押しの農具が主流でした。この商品はアルミ製で軽量なため、操作しやすく作業も楽に行うことができます。
水田用中耕除草機 エンジン式タイプ アメンボ号 (ホクエツ)
当商品は、エンジン2サイクルのガソリンを動力にしたタイプの水田用中耕除草機で中耕機能を持つためミニカルチとも呼ばれます。圃場の深さの条件に合わせて除草部のフロートの高さが6段階に対応でき、株の成長に合わせて間隔の調整もできます。また、旋回時はハンドルの角度を下げることができるので、簡単に除草部を持ち上げながら次の条まで自走できます。
アイガモン (平城商事)
アイガモンは草刈り機にアタッチメントとして装着する、水田除草機としては珍しいタイプです。ドーム状のカバーがついているため、除草作業中に稲の苗を傷めることはなく、泥を細かく裁断するため中耕効果も期待できます。
乗用タイプの水田除草機
田植え機、除草機などアタッチメントを装着して様々な水田農作業をこなす機械がクボタなどから販売されています。
水田除草機 WEED MAN (ウィードマン) (オーレック(OREC))
WEED MAN (ウィードマン)は、特殊な回転数で回す「回転レーキ」機構と除草刃のついたロータを高回転で回すことで、乗用用の除草機として初めて条間だけでなく、株間の雑草も取り除くことができる機械です。また、従来の除草機と異なり、除草機構をフロントに搭載しているため、作業の確認がしやすく、また深さ・角度を自動制御することでより高い除草能力を実現しています。さらに旋回機能も優れており、微調整しながらイネをつぶさず旋回できるようになっています。
アタッチメントタイプ
水田用除草機 (キュウホー)
キュウホーが開発した、田植え機に装着する除草機です。条間の除草を行う、米輪、稲元にある小草の雑草を引き抜くレーキ、土の中をかくはんすることで土中のガスを抜いて生育促進を図るガス抜きローターの3機能を有し、一度で全てを行うことができます。
その他
水稲は除草の他、施肥や中干し、開帳、播種から育苗、田に稲の苗を植える(田植え)、代かきなど様々な農作業があります。下記は田んぼの施肥について詳しく説明していますので、稲作の肥料、年間スケジュールなどを知りたい方は参考にしてみてください。
水稲の除草に関しては、除草機械や農具による除草の他に、合鴨などの生物に雑草、水草を除去してもらう方法や、除草剤などの農薬による除草があります。除草剤について詳しく知りたい方は下記をご参考ください。
個別の田んぼに生える雑草の防除は下記をご参考ください。
また、畑で使う、チップソーなどの草刈り機、アイデックなどのアタッチメント、また耕うん機に装着して除草する除草機械について知りたい方は下記をご参考ください。
中耕除草とは
中耕除草とは、種まきから2ヶ月、田植えから10日前後ほど経過した稲の生育初期に根の周りの土を浅く耕し、雑草を取り除くことを言います。中耕には、以下の効果があります。
- 土を撹拌(かくはん)してほぐすので、根に酸素が送り込まれ、呼吸や発根を促進します。また、肥料の吸収も促進します。
- 土中の有害ガス(硫化水素、メタンガスなど)を抜くことができます。
- 雑草を防除できます。
まとめ
水稲用の除草機は、稲作が発達している地域のホームセンターのガーデニング・園芸、資材コーナーなどに置かれています。ここで紹介した機械や、昔から使用する熊手、レーキなどと、実物を比べてみて重さなどを確認するとより良いかと思います。
農家webには、水田の除草についての記事が多くあります。