大きな玉ねぎを育てるには肥料が大切です。この記事では、玉ねぎの専用肥料について、その特徴とおすすめ商品、肥料のやり方について解説します。
玉ねぎ専用肥料とは
肥料は多くの肥料があり、どれをつかっていいのか悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。そんな方には、玉ねぎ専用の肥料のあります。玉ねぎに必要な成分が配合され、施肥量などもパッケージに書かれていることも多いので、栽培初心者の人でも簡単につかうことができます。
一般的に、ネギ類の玉ねぎは、リン酸を多く施肥すると根張りがよくなるため、専用肥料にもリン酸が多く含まれているものが多いようです。
玉ねぎにおすすめの専用肥料
それでは玉ねぎの専用肥料や野菜の肥料について、いくつか説明していきます。
花ごころ ねぎ・たまねぎの肥料
園芸用土や肥料など農業資材を取り扱う会社、花ごごろが販売する「ねぎ・たまねぎの肥料」です。有機質20%配合されている肥料で、心腐れ症を予防するカルシウム成分を配合してあります。元肥・追肥にも使えます。容量が400gと1.6kgの2種類あります。ベランダ栽培などでそれほど量が必要ないひとには少量サイズは助かります。
肥料成分 | N・P・K・Mg=6・9・6 |
施肥量(1㎡あたり) | 元肥 150 追肥 40g |
価格(自社HP) | 400g/240円 1.6kg/ 800円 |
サンアンドホープ たまねぎ・にんにくの肥料
家庭園芸肥料や用土を販売している、サンアンドホープのたまねぎ・にんにく専用肥料です。特徴は3要素を均等に含み、光合成に必要なマグネシウムを配合。味をよくする有機アミノ酸配合の60日間効果が持続する緩効性肥料です。
肥料成分 | N・P・K・Mg=8・8・8・3 |
施肥量(1㎡あたり) | 元肥 100g 追肥 50g |
価格(楽天) | 500g/210円 2kg/540円 |
大和 玉ねぎ、ネギ、ニンニクの肥料
株式会社大和が玉ねぎ、ネギ、ニンニク用に開発した専用肥料です。特徴はリン酸を多く配合し、光合成に必要なマグネシウム配合しています。玉ねぎバエの発生を予防するため有機質は配合されていません。
肥料成分 | N・P・K・Mg=10・12・10・2 |
施肥量(1㎡あたり) | 元肥 45g~60g 追肥 45g~60g |
価格(自社HP) | 600g/418円 2kg/ 1,100円 4kg/ 2,090円 |
ねぎ・玉ねぎ一発肥料
玉ねぎには一発肥料もあります。一発肥料とは最初に元肥として施肥するだけで追肥がいらない肥料です。一発肥料はいろいろありますが、タキイのネギ・玉ねぎ一発肥料は、有機入りの肥料で150日間肥料効果が続きます。
肥料成分 | N・P・K=16:8:8 |
施肥量(1㎡あたり) | 元肥 160g 追肥 不要 |
価格(楽天) | 700g 800円程度 3kg 2400円程度 |
玉ねぎの肥料の与え方
地植え
タマネギの肥料は、植え付けの時に元肥を、植え付けから25日後と、3月の上旬に追肥を施肥します。元肥を施す前に、土づくりをしておきましょう。
玉ねぎは酸性土壌を嫌いますので、土の土壌phが高い場合は、苦土石灰で調整しておきます。定植の1週間前には、堆肥と玉ねぎ専用肥料をよく土と混ぜ、20㎝ほどよく耕して畝を立てましょう。追肥は、株間に玉ねぎ専用肥料をまいて、土寄せしておきます。一発肥料を使う場合には、追肥は不要です。
鉢植え・プランター
タマネギは、畑などの地植え以外でも鉢植えやプランターで育てることができます。プランターなどで育てる場合は、野菜の培養土を使うと便利です。元肥入りのものでしたら、元肥は不要です。自分で配合する場合や、元肥が入っていない培養土には、元肥として玉ねぎ専用肥料を施し、土とよく混ぜて使いましょう。
追肥は、地植えと同様に植え付けから25日後と2月下旬から3月上旬の2回追肥します。玉ねぎ専用肥料をバラバラと土にまいて、土を少したして土寄せしておきます。
肥料について
肥料の成分について
植物が育つために必要な三大栄養素(三要素)は窒素(チッソ)、リン酸(リンサン)、カリウム(カリ・加里)です。
- 窒素(N)は、「葉肥(はごえ)」とも呼ばれ、生育の初期に効果的であり、茎と葉の生長に大きく影響します。
- リン酸(P)「実肥」と呼ばれ、開花・結実を促すためにリン酸が必要となります。また、植物全体の生育や分げつ、枝分かれ、根の伸長など様々な要素に関わっています。
- カリウム(C)「根肥」と呼ばれ、葉で作られた炭水化物を根に送り、根の発育を促したり、植物を丈夫にして病気などに対する抵抗力を高める働きがあります。そのため、カリウムは「根肥」と呼ばれます。
肥料の呼び名について 元肥と追肥
用土に肥料を与えるタイミングによって、肥料の呼び名が変わります。具体的には、「元肥」と「追肥」があります。
植物の苗や苗木を植え付け(定植する)前に予め土壌へ施しておく肥料を「元肥(もとひ・もとごえ)」と言います。元肥は、初期生育を助ける働きがあり、肥料効果が長く続く緩効性や遅効性の肥料を施すのが一般的です。
異なる呼び方として「基肥(きひ)」「原肥(げんぴ)」などと呼ばれる場合もあります。
苗の植え付け後(定植後)、作物が生長していくときに、土壌の肥料切れが起こらないように追加で施す肥料を「追肥(ついひ・おいごえ)」と言います。花や結実の後に与える追肥をお礼肥といったり、冬に与える追肥を寒肥(かんごえ)といったりもします。
有機肥料と化成肥料について
肥料には有機肥料と化学肥料と呼ばれるものがあります。
有機肥料とは動植物由来の原料を使って作られている肥料を指します。畑や庭などの地植えに使うと土壌改良効果も期待できますが、虫がわいたり臭いがつよいものもあります。
化学肥料は、化学的に合成、あるいは天然産の原料を化学的に加工して作った肥料です。化成肥料は化学肥料に化学的操作を加えて製造された複合肥料を「化成肥料」といいます。三大要素がバランス良く含まれており初心者の人でも使いやすい肥料です。
有機肥料、化成肥料両方にメリット・デメリットがあります。最近では有機肥料を配合した化成肥料などもあり両方のメリットをうまく配合している肥料も多く販売されています。