急斜面で刈払機を使うのは、足元が不安定になり重労働の他にも、滑って転んで大きなケガになることも少なくありません。
この記事では、刈払機をつかって斜面(法面)の草刈りをするかたのために、おすすめの靴や足場の作り方についてわかりやすく説明します。
足場について
日本は山間地が多く、農地の4割が中山間地域であるといわれています。長い急斜面はもちろんのこと、ま畦畔での草刈りも足場が滑りやすく危険です。草刈り中に滑って、回転したままのチップソーに足や手が当たれば大きなケガにつながります。
まず足場をしっかり安定させることが大切です。あまり高さのない畦畔などでは、靴をスパイク付のものにするだけでも足元は安定します。しかし長く大きな斜面では、足場(小径)を斜面内を作るの方法もおすすめです。
草刈りにおすすめの靴
通常の草刈りでは、長靴などを使っている人が多いですが斜面草刈りでは、滑り止めがついているスパイクタイプがおすすめ。できれば思わぬ事故のためにも、足先が守られているものがおすすめ
荘快堂 安全スパイク足袋 山彦(やまびこ)
スパイク付の地下足袋は、足先に力が入りやすく滑らないので山林などの作業にもよくつかわれます。こちらの製品は、先芯に鉄先芯をつかっているので草刈りにもぴったりです。
110本のスパイクピンで、地面をしっかり支えます。3本のマジックテープで着脱が楽で、しっかりと足にフィットします。履き口に滑り止めがついているので靴からズボンが出てしまうのも防ぎます。足袋型は長靴などに比べて蒸れにくく、動きやすいのも魅力です。
滑り止めスパイク 土手楽
土手楽は、谷側の足(左足)のみに装着して使う滑り止めです。靴や長靴の上から装着して使います。斜面でつかうことで足が平行になり、滑りにくくなります。約35度の傾斜地まで使うことが可能です。前側のベルトはマジックハンドですが、後ろ側がゴムになります。ゴムのため長くつかっていると、足の大きな人は特に、伸びたり切れたりする可能性もあります。
高儀 EARTH MAN ガーデンスパイク 極 斬丸
安全靴や長靴に、装着して使えるスパイクです。ベルト部分が細かく調節可能で、二重ロック機能付です。スパイク部分は前後・左右4本づつの8本ツメがついており、高級炭素鋼に焼き入れ処理がしてあるため、摩耗が少なく耐久性のある製品です。
足場の作り方
本格的な足場を作るとなると、杭をうちつけて板やプレートを設置していく必要がありますが、ここでは一人でも簡単にできる足場の作り方を紹介します。
足場は下からつくっていきます。手順は単純です。下記を繰り返し、下からすこしずつ上に足場つくっていきます。3年ほどはそのまま足場が使えるでしょう。しばらくたってから根がまたでてきたら同様の手順で直します。下地ができているので1回目より簡単に作ることが可能です。
- 下段から、刈払機で草を刈り取ります。
- 一番下の部分が足場がしっかりしていれば、その上2mほど上の部分に足場を作っていきます。鍬で、水平(等高線)に掘り起こしながら草の根や、硬い石などがあれば取り除きます。
- 掘り起こした場所(10㎝)ほどを、足で水平になるように踏み固めます。
その他斜面の草刈りで気をつけたいポイント
斜面での草刈りは、対策をしても危険は伴います。服装は暑くとも必ず長袖長ズボンで、ゴーグルや、フェイスガード、安全靴、ヘルメットも山などで行う場合は特に、きちんと装備しましょう。プロテクターも効果的です。ほんの少しと思っても、ケガをしてからでは取り返しがつきません。
刈払機を使う場合には、刃と地面が水平になるようにするのもポイント。刃の角度調整ができる草刈り機は手元のスイッチひとつで角度が変えられるので、簡単に水平にすることができます。
草刈機は、自走式の草刈機やラジコン草刈機・ロボット草刈機は斜面で使えるものも多くあります。少し値段が高いので、レンタルや中古品などを活用してみるのもおすすめです。