レモンはスーパーなどで買ってきた果実の中から取り出した種から、レモンの苗木をつくることができます。ここではレモンの種を水栽培で発芽させ、土に植え付けするまでの方法をわかりやすく説明します。
レモンの栽培について
レモンの栽培は、柑橘の中でもトップクラスの人気で、収穫を楽しむだけでなく常緑性のため1年中観葉植物としても楽しめます。播種(種まき)から始めると収穫までは5年以上かかるので、通常は苗木から始めるのが一般的です。収穫を早く楽しみたいというのであれば苗木からがおすすめです。
レモンは病害虫にもつよく、農薬があまり必要としません。暑さには強く、柑橘類の中では耐寒性が弱いですが、-3℃ぐらいまで耐えられるため、寒冷地以外では地植えも可能で、鉢植えでも多くの収穫が見込めるので、家庭でも栽培がしやすい植物です。
学名 | Citrus limon |
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属名 | ミカン科ミカン属 |
原産地 | インド |
樹高 | 2m~4m |
耐寒性等 | 耐寒性 やや弱い 耐暑性 強い |
花言葉 | 「心からの思慕」「香気」「誠実な愛」 |
播種(種まき)から育てた苗は、一般的にはあまり流通していません。それは収穫までに時間がかかるほか、性質がが異なる株ができる可能性もあるため、台木や観賞用として使われます。
しかし家庭では、レモンを食べた後に残った種子から気軽に始めることができ、発芽や育苗もそれほど難しくありません。観葉植物を育てるつもりであれば十分に楽しめ、気長に待てば収穫することも可能です。種から始める場合は、最初から土に植えるより、水栽培で発芽させてある程度大きくなったら鉢植えに植え替えるのが成功率があがります。
レモンの種まきの方法
それではさっそくレモンの種まきの方法を説明します。
種まきの時期
レモンの種子まきの時期は、気温が上昇する3月~4月が適期です。しかし水栽培では室内で行うことができるので、夜間に10℃以下にならない時期であれば、いつでも種子まきができます。
用意するもの
- レモンの種子
- 脱脂綿・カット綿(キッチンペーパーでも代用可)
- トレイ(製氷皿などの仕切りがあるものがよい)
手順
- レモンの種は、固い外側の皮を剥きます。内側にも皮があるのでできればそれも剝きましょう
- トレイに、脱脂綿を4重にして敷いて水を含ませます
- 製氷トレイなのであれば1カ所に1粒づつ、種をまきます
- 脱脂綿が乾かないように水を定期的に与えましょう。
- 直射日光の当たらない暖かい場所で、管理すれば2週間程度で発芽します。
- 1か月~2か月ほどしたら鉢上げします。
鉢上げ(土へ植え替え)
レモンの種は、1つの種子から複数発芽する性質(多胚性)をもちます。複数発芽している場合は、可能であれば分けてから植えつけしましょう。根がつながっている場合は無理にわけずにそのまま植え付けます。脱脂綿等が絡まってしまっている場合は、そのまま植え付けしても問題ありません。
準備するもの
- レモンの苗
- 鉢(2~3号鉢程度)
- 果樹・花木用の土
- 鉢底石
手順
- 鉢の底に鉢底石を入れ、培養土を鉢の3分の1程度入れます。
- レモンの苗をいれ、根を広げます
- 3の上から用土を入れて、最後に鉢底をトントンと打ち付けてならしましょう。
- 水を鉢底から出るまで与えます。
- 根付いてきたら肥料を与えて育てましょう。
まとめ
スーパーで販売されているものは輸入品が多く、国内では広島の瀬戸内レモンが最近有名です。レモンの果実は、料理にかけるだけでなく、料理やお菓子の主役にもなります。また木は常緑性で観葉植物としても楽しめます。苗木の品種はリスボンやユーレカなどが多く、トゲのすくないビアフランカなども人気です。
スーパーで売られているレモンは品種名が書かれていませんが、栽培にはあまり差はありません。ぜひレモンを買ってきたら種を取り出して、育ててみてください。
この他にも種から育てるアボカドや、パイナップルなどはヘタから水耕栽培で育てることができます。
『農家web』にはこのほかにも、水耕栽培のコンテンツが豊富です。野菜やハーブのリボベジ(再生栽培)の記事もありますよ。
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