レモンバーム

レモンバーム栽培 摘芯(摘心)・切り戻しのタイミング・やり方

レモンバーム

レモンバームは、摘み取った葉を叩くとレモンの香りのするハーブです。丈夫で繁殖力が強いので、摘芯(摘心)しながら収穫をすると、わき芽が伸びて収穫量が増えます。また切り戻しをすることで、株が元気になります。

ここではレモンバームの摘芯(摘心)や切り戻しのタイミングや、方法について写真やイラストを使ってわかりやすく説明します。

「摘心」と「摘芯」、どちらが正しいの?

どちらも正しいです。「摘心」も「摘芯」も同様の意味を持ちます。本記事では、以下から「摘芯」に記載を統一します。

レモンバームの栽培について

レモンバームの基礎知識

レモンバームはシソ科の多年草で、レモンと同じ香り成分シトラールを含んでいるためレモンのようなさわやかな芳香があり、ハーブティーや料理やケーキなどのデザートの香りづけとして人気があります。レモンバームは別名「メリッサ」とも呼ばれますが、これはギリシャ語のミツバチの意味を持つ言葉が由来で、レモンバームの花はミツバチが好むので、受粉が必要な果実や果樹などのそばで育てると授粉を助ける効果もあります。

栽培は生育適温は15℃~20℃ですが暑さ寒さにも強く、繁殖力が強いので家庭菜園初心者にもおすすめのハーブです。低日照にも強く、明るい日陰であれば元気に育つので、畑だけでなくプランターや室内の水耕栽培でも育てることができます。

学名 Melissa officinalis
属名 シソ科コウスイハッカ属
原産地南ヨーロッパ
草丈30cm~60cm
耐寒性等耐寒性 強い 耐暑性 強い
花言葉「思いやり」「同情」「共感」

レモンバームの摘芯について

摘芯(てきしん)とは、茎や枝の最先端の芽を摘む作業で、ピンチとも呼ばれます。摘芯をすることでわき芽を増やしたり、生長を止めたりすることができます。

レモンバームの栽培では摘芯をすることで、その茎の成長がとまり、わき芽がのびて大株に仕立てることができ、収穫量が増えます。また花が咲くと香りが薄くなったり、葉が小さくなるため花が咲く前に先端を摘みとる必要があります。

ハーブは、少しづつ収穫して育てることが多いので、収穫時に摘芯しながら収穫すると手間がかからず簡単です。また摘芯した茎をつかって、挿し木(挿し芽)にして増やすこともできます。

レモンバームの切り戻しについて

切り戻しとは、伸びすぎた茎や枝を切って樹形を整えたり、風通しをよくし、新たな枝や茎をのばすことができます。

レモンバームは、初夏に小さな白い花を咲かせます。この頃が最も香りが高くなる収穫のベストタイミングです。花が咲くと葉が固くなるため、その前に収穫を兼ねて、草丈を半分ほどに切り戻しをしましょう。切り戻してもまた新しい新芽が生えて、長く収穫が楽しめます。

レモンバームの摘芯のやり方

摘心のタイミング

レモンバームの摘芯は草丈20cmほどになったら、いつでも行えます。収穫を兼ねて行うとよいでしょう。

摘心の方法

草丈が20cmほどになったら、草丈が10cmほどになるように茎先を摘み取ります。摘芯は手で摘みとるか、ハサミでカットします。摘芯の位置は、わき芽(新芽)のすぐ上で摘芯します。摘芯をすると、わき芽が伸びるので同様にして収穫を続けると、わき芽がどんどん伸びて収穫が長く続けられます。

レモンバームの切り戻しのやり方

切り戻しのタイミング

6月頃から開花が始まります。開花の前に株を半分ほどに切り詰めます。レモンバームは過湿に弱いので梅雨の蒸れ防止にも効果的です。

摘芯収穫をこまめにしていて、草丈が低い、株が混みあっていない場合には行う必要はありません。

切り戻しの方法

収穫や摘芯の時とやり方は一緒です。大きくなった株を半分ほどに切り戻しましょう。手やハサミで収穫を兼ねて摘み取ります。ハサミを使う場合には必ず消毒を忘れずに行いましょう。

摘芯の位置は、わき芽(新芽)のすぐ上で摘芯します。摘芯した茎は、多い場合は乾燥させて保存することも可能です。

その他摘芯について気を付けること

春に摘芯する方法もあります

今回は収穫しながら摘芯する方法を説明しましたが、植えつけをして新芽がでたころに、先端だけを摘芯する方法もあります。株が大きくなるので地植えなど広い場所での栽培には、早めに摘芯してもよいでしょう。

摘芯をする場合の天候

摘芯や切り戻しなど枝や茎を切るときは、天気のよい午前中に行いましょう。摘み取った部分を早く乾燥させて、病気の予防になります。

摘芯の方法について

手で摘み取る際には、指先でちぎったり、爪でつまみ切ったりするのではなく、指先で摘んだあと手首を捻って「ポキっ」と折るようにします。こうすることで切断面が綺麗になるだけではなく、切断面に病原菌が付着するリスクを下げることができます。

剪定ハサミを使用する場合は、病原菌の伝染には十分に注意しましょう。気になるようであれば、一回ごとに消毒(エタノールや次亜塩素酸カルシウム、第三リン酸ナトリウムなど)を使用すると良いでしょう。薬液を入れることで自動消毒ができるハサミ(Vカットはさみ)もあります。プロ農家はこれらを使用することも多いです。

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まとめ

レモンバームは、生育が旺盛でどんどん収穫できます。挿し木で簡単に増やせることもできるので、室内での水耕栽培も人気です。摘芯や切り戻しで切った茎で、増やせるのでぜひ試してみてください。

多年草で耐寒性も強いレモンハーブは、冬になると葉が落ちますが、春になるとまた新芽がでて収穫が楽しめます。株が大きくなったら株分けをして育てましょう。

編集さん
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