この記事では、リンカリ肥料(リン酸カリウム肥料)の効果的な使い方やリンカリ肥料のおすすめ商品など、詳しく紹介いたします。
リンカリ肥料とは
リンカリ肥料(リン酸カリウム肥料)とは、窒素(N)を除く、リン酸(P)、カリウム(K)を含む肥料のことを指す総称です。肥料の三要素の中で、リン酸とカリウムに特化した肥料と言えます。
肥料のパッケージや「生産業者保証票」、「輸入業者保証票」の表成分量には「N:P:K=0:20:10」のように窒素(N)は0と記載されています。
リンカリ肥料だけを使って作物を育てることはできません。植物の生長には、窒素(N)が必須ですし、カルシウムなどの多量要素、鉄、マンガンなどの微量要素も必要です。
リンカリ肥料の使い方
リンカリ肥料は、主に補助的に追肥で使うことが一般的です。堆肥など有機物や緩行性の化成肥料を中心に土づくりを実施し、花芽をつける時期や着果(着花)が悪いときにリンカリ肥料を使用すると良いでしょう。
また、窒素成分が含まれておらず、リン酸とカリウムを補給できるため、土壌中の窒素成分が高すぎて植物が徒長気味、茂りすぎているときにも有効でしょう。
施用量については、各商品によって保証成分量が異なるため、パッケージに記載の目安量を参考にすると良いでしょう。
一言でリンカリ肥料と言っても、商品によって含まれている成分量が異なりますのでご注意ください。下記に「花ごころ 超リンカリ肥料」を使用した場合の具体例を簡単に紹介します。
具体的な例①:植木鉢の果樹へリンカリ肥料
元肥・寒肥時には、8号鉢で10g程度施します。鉢のサイズが大きい場合には、気持ち多く施すと良いでしょう。肥料のやり方は、鉢の縁に沿っていくつか穴を軽く空け、そこに肥料を施し埋め直します。もちろん、リンカリ肥料だけでは栄養素が不足しますので、窒素を含む化成肥料等で補うようにしてください。
花付き・実付きが悪いときには、追肥も有効です。追肥する場合には、元肥・寒肥時の1/4〜半分程度の量を同様に施すと良いでしょう。
具体的な例②:地植えの果樹・花木へリンカリ肥料
元肥・寒肥時には、低木で200g程度、中木で200g〜500g程度施します。肥料のやり方は、樹の根の先にいくつか穴を掘って、肥料を施したら埋め直します。樹木の根の先はわかりづらいと思いますが、枝の先端の真下の土壌まで根が伸びていると推定されますので、その付近に軽く穴を掘って肥料を施すと良いでしょう。
もちろん、リンカリ肥料だけでは栄養素が不足しますので、窒素を含む化成肥料等で補うようにしてください。
花付き・実付きが悪いときには、追肥も有効です。追肥する場合には、元肥・寒肥時の1/4〜半分程度の量を同様に施すと良いでしょう。
具体的な例③:花壇の花へリンカリ肥料
花壇の土づくりの際に、リンカリ肥料を施すのも有効です。200g/㎡を目安に施し、土とよく混ぜ合わせると良いでしょう。また、リンカリ肥料だけでは栄養素が不足しますので、窒素を含む堆肥や有機質肥料を組み合わせると良いでしょう。
花付きが悪いときには、追肥も有効です。追肥する場合には、土作りの際の半分の量を散布すると良いでしょう。
具体的な例④:プランターの花へリンカリ肥料
土作りの際に、用土12Lに対して20g程度を目安に施します。用土を薄くプランターに入れた状態でリンカリ肥料を施し、その上から更に用土を被せ、植物を植えます。また、リンカリ肥料だけでは栄養素が不足しますので、窒素を含む化成肥料を組み合わせると良いでしょう。
花付きが悪いときには、追肥も有効です。追肥する場合には、土作りの際の半分の量をプランターの縁に沿って散布します。
リンカリ肥料のおすすめ商品情報
リンカリ肥料のおすすめ商品や効果については、以下の記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。
リン酸とは
リン酸(P)は、肥料の三要素の一つで植物の遺伝情報の伝達やタンパク質の合成などを担う核酸の重要な構成成分となります。施肥を考える上では、「実肥」と呼ばれ、開花・結実を促すためにリン酸が必要となります。また、植物全体の生育や分げつ、枝分かれ、根の伸長など様々な要素に関わっています。