スギナの特性
スギナを除草するには、まずスギナの特性を知っておきましょう。スギナはトクサ科の多年草でシダ植物に属します。シダ植物は、タネではなく胞子で増えます。春になるとツクシが顔をだし、ツクシが枯れた後に芽を出します。
スギナの胞子はツクシの頭の部分に含まれています。また胞子以外にも地下茎でも繁殖します。この地下茎がやっかいで、引き抜いても地下茎の一部が残ってしまい、そこから繁殖してしまうのです。また多年草なので、寒くなると地上部は枯れますが、根っこは生きているため、また春になると芽をだします。
芝生に使える、スギナを枯らすおすすめ除草剤
芝生の上で、芝生を枯らさず、スギナを枯らしたい場合は、下記の選択制除草剤がおすすめです。
MCPP液剤
芝生用除草剤 MCPP液剤は、丸和バイオケミカル、理研グリーンが販売している、褐色澄明水溶性液体の芝生用除草剤です。成分は、メコプロップ(MCPP)で、メコプロップ(MCPP)は、オーキシン型の植物ホルモン作用を有し、植物ホルモン作用を攪乱することによる細胞分裂異常により除草活性を有するフェノキシ酸系除草剤になります。キク科には効果が劣ります。
グリーンアージラン液剤
石原バイオサイエンスが販売している、茎葉処理剤です。日本芝(高麗芝(コウライシバ)、野芝など)で使える葉茎処理剤で、成分はアシュラムです。芝の生育にとって有害なメヒシバやスズメノカタビラ(生育中)を防除することができ、生育中の広葉雑草にも高い効果:特にキク科雑草(ヒメジョオン、アレチノギクなど)に有効です。
2,4-D「石原」アミン塩(24d)
2,4-D「石原」アミン塩は、石原バイオサイエンス(株)が販売している、茶褐色液体色)の選択制除草剤です。成分は2,4PAジメチルアミン塩49.5%で、人畜毒性、環境影響が少なく、ホルモン・吸収移行型の茎葉処理剤です。オーキシン様の作用をもち,雑草の茎葉や根から吸収され,体内の植物ホルモンバランスを攪乱させることで生理的な障害を与え,茎葉を捻転(よじれ)させるなどののちに枯死させます。
広葉雑草によく効き、イネ科雑草には効果が弱いこと、日本芝だけでなく、センチピードグラスに対しても安全性が高く、養生中の雑草管理にも使えるのが特徴です。
除草の効果を高めるため、展着剤も利用しましょう
展着剤とは、界面活性剤や接着剤となるパラフィンや樹脂酸エステルを有効成分としたもので、薬剤の付着性や浸達性を高めたり、溶けにくい水和剤や乳剤などの混用性を高めて、農薬の効果のムラを減らす働きをしてくれます。下記は除草剤におすすめの展着剤です。ぜひ活用してみましょう。
商品名 | サーファクタントWK、30 | クサリノー |
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概要 | ||
タイプ | アジュバント (除草剤) | アジュバント (除草剤) |
補足 | クチクラワックスを溶解して表皮細胞中へ農薬を浸透させる。 グリホサート系、グルホシネート系除草剤だけでなく、芝生に使うMCPPなどの選択制除草剤の効果も高める。また、土壌処理型除草剤の葉面吸収も促進させる等、かなりの種類の除草剤で使用可能。 | ジクワット、パラコート、プログリックスLなどのカチオン型茎葉処理剤に適合し、効果を高める (アルソープ30も同様の効果) |
製造、販売元 | 丸和バイオケミカル | 日本農薬 |
また、まくぴかも芝に使える展着剤ということで、おすすめです。