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畑作・農地の除草・防草

ネギ栽培におすすめの除草剤と効果的な使い方

ネギ除草剤 畑作・農地の除草・防草

ネギは生育期間が長いため、雑草対策が重要です。雑草は病害虫を発生させるだけでなく、ネギの生育にも影響を与える可能性があります。ここではネギ栽培に使えるおすすめの除草剤と効果的な使い方について、わかりやすく説明します。

ネギ栽培の除草剤の効果的な使い方

ネギ栽培は、栽培期間が長いため長く雑草を防除する必要があります。そのためには、除草剤をうまく使う必要があります。

畑では、まず雑草を生えさせないことが大切です。そのため「土壌処理剤」と呼ばれる種類の除草剤を使いましょう。土壌処理剤を土に散布することで、雑草の発生を抑制することができます。効果は除草剤の種類にもよりますが40日程度です。効果の切れるころにさらに2回目、3回目の土壌処理剤をつかうことができれば、長期間雑草を抑制することができます。その後は、生えてきた雑草に対して「茎葉処理剤」と呼ばれる除草剤で雑草に直接散布して枯死させます。

しかし、土壌処理剤は栽培期間中1回しか使えないものが多く、散布時期も播種後の日数や収穫までの期間が決められています。ラベルをよく読み、使える回数、時期に合わせた除草剤を使う必要があります。

根深ネギへの除草剤散布(一例)
  • 1回目
    定植後10日以内

    ネギの苗を定植後10日以内に、土壌処理剤(ゴーゴーサン)を土壌全面散布

  • 2回目
    1回目散布から30日~45日後

    土寄せ後、土壌処理剤(トレファノサイド)を土壌全面散布

  • 3回目
    2回目散布から30日後(収穫30日前まで)

    土寄せ後、土壌処理剤(トレファノサイド2回目)を土壌全面散布

  • 収穫30日前まで
    収穫30日前まで

    発生した雑草に直接薬剤を散布。選択制除草剤(ナブ乳剤・ロロックス)であれば、全面散布も可能

ネギ栽培におすすめの除草剤

ゴーゴーサン細粒剤F・ゴーゴーサン乳剤

有効成分 ペンディメタリン 30.0%(ゴーゴーサン乳剤)、2.0%(ゴーゴーサン細粒剤F)

ゴーゴーサン細粒剤Fゴーゴーサン乳剤はBASF社が開発したジニトロアニリン系の除草成分ペンディメタリンを有効成分とする、主に畑作に使う除草剤で、ネギ栽培に広く使われている土壌処理剤です。一年生イネ科雑草広葉雑草の両方の効果があり、45〜60日間と長期間効果が持続します。ネギには、定植後(雑草発生前)但し、定植10日後までに土壌に全面散布してつかいます。

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トレファノサイド乳剤・トレファノサイド粒剤

有効成分 トリフルラリン44.5%(乳剤)・トリフルラリン2.5%(粒剤)

トレファノサイド乳剤トレファノサイド粒剤は、ジニトロアニリン系の除草剤成分トリフルラリンを有効成分とする土壌処理剤です。一年生イネ科雑草、広葉雑草の抑制に効果が期待でき、ネギには2回使うことができます。ネギに使える期間は、「定植後雑草発生前 但し、収穫30日前まで」ですので幅広い期間使える土壌処理剤です。トレファノサイドの有効成分は日光の強い光にあたると分解・帰化しやすいので夕方や曇りの日の散布が効果的です

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ロロックス水和剤

有効成分 リニュロン(PRTR・1種) 50.0%

ロロックスは、露地栽培ネギに使える選択制の茎葉除草剤兼土壌処理除草剤で、一年生雑草全般、特に広葉雑草に効果の高い除草剤です。広葉雑草に効果が高いため、根深ネギの茎葉処理剤としてよく使われています。

イネ科の一年生雑草に強いナブ乳剤との混用が可能です。茎葉処理剤として使うには、適用期間は「定植後30日以降中耕培土後、ただし収穫30日前」までとなっていますので、土寄せ後に雑草に直接散布するか全面散布も可能です。展着剤との混用及び7日以内の近接散布は薬害が生じますので行わないようにしましょう。

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ナブ乳剤

有効成分 セトキシジム 20.00%

ナブ乳剤は、畑作のイネ科雑草に使われる選択制の茎葉処理剤です。ネギには直接かかっても影響がないため、雑草への茎葉処理だけでなく、薬液がかかることを気にせず全面散布することが可能です。浸透移行性に優れているので、葉や茎に散布するだけで根まで枯らすことができます。

イネ科以外の広葉雑草やカヤツリグサ科には効果がないため、それらの雑草が生えている場所にはこれ以外の除草剤と組み合わせて使う必要があります。

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除草剤の種類と特徴について

まず最初にネギに使える除草剤の種類について説明します。

除草剤には大きく分けて、成長した葉や茎に散布して雑草を枯死させる「葉茎処理剤」と、雑草が生える前や生長初期に、土に散布して雑草の発芽や成長を抑制したり、根から薬剤を吸収させて枯死させる「土壌処理剤」があります。

葉茎処理剤

葉茎処理剤は液体タイプに多い除草剤で、ある程度成長した雑草の葉や茎に散布して、雑草を枯死させます。葉茎処理剤の中には、薬剤が接触した葉や茎だけを枯らす接触型の除草剤と、葉や茎に薬液を散布するだけで、根まで枯らすことができる吸収移行性を持った除草剤があります。

根まで枯らす除草剤には有効成分にグリホサートが入っており、ラウンドアップなどの商品があります。また接触型の除草剤はいろいろありますが、バスタザクサなどのグリホシネート系の除草剤や、最近よく見かけるお酢の除草剤も接触型の除草剤です。

土壌処理剤

土壌処理剤は、粒剤や乳剤などがあり土壌に散布して使います。

雑草の発生前に土にばら撒くことで、土壌に処理層を形成して、その処理層に雑草の発芽が触れると発芽できずに、雑草の成長を阻害します。また雑草の生育初期に、土にばら撒いた薬剤は、土から水と一緒に雑草の根に吸収され、生育初期の雑草であれば、枯死させることもできます。

非選択性と選択性とは

除草剤には、接触した全ての植物を枯らす「非選択性除草剤」、特定の植物を枯らさず、雑草のみ枯らすことができる「選択制除草剤」があります。

選択制の除草剤は、畑などでは薬液が作物にかかっても作物は枯らさず、雑草だけ枯らすことができる便利な除草剤です。

乳剤と粒剤はどちらがいいの?

土壌処理剤のゴーゴーサンやトレファノサイドには乳剤と粒剤がありますが、どちらを選んだらよいのでしょうか。

乳剤と粒剤どちらにも適用があれば、どちらをつかっても効果に違いはありません。水で薄めて使う乳剤は、経済的に使うことができます。土壌処理剤は土が乾燥しているとムラがでやすく処理層ができるのに時間がかかりますが、水で希釈して使う乳剤はその心配があまりありません。

一方粒剤は、そのまま土に散布するだけですので希釈の手間も計算も不要です。また散布後に雨が降ると乳剤の方が処理層が崩れやすいので、粒剤の方がよいという農家の方もいます。

この他ネギ栽培に使える除草剤について

この他ネギに適用がある農薬を調べる場合には、「農家web 農薬検索データベース」からも簡単に探せます。成分、適用表やHRACコードもわかります。

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