枝豆は、晩生種や生育が盛んなものは摘芯(摘心)することで、収穫量を増やすことができます。ここでは枝豆(エダマメ)の摘芯(摘心)の方法について、タイミングや摘芯(摘心)の場所、やり方についてイラストを使ってわかりやすく説明します。
枝豆の摘芯について
摘芯(てきしん)とは、茎や枝の最先端の芽を摘む作業で、ピンチとも呼ばれます。摘芯をすることでわき芽を増やしたり、生長を止めたりすることができます。
枝豆の摘芯は、必ず行わなくてはいけない作業ではありません。枝豆には多くの品種があり、早生種~中生種では草丈が大きくならない品種では、摘芯しても効果はないので草丈の低い品種にはおすすめしません。
畑が肥沃で、生育が盛んになりやすい(茎が上へと伸びすぎたり、葉が茂りやすいなど)場合にのみ、摘芯することで側枝が伸びて収穫量を増やすことができます。また摘芯をすることで背丈が低くなり風で倒れるリスクも減らすことができます。
枝豆(エダマメ)の摘芯の方法
摘芯のタイミング
枝豆(エダマメ)の摘芯のタイミングは、本葉が5~6枚(5~6節)展開したころ、頂芽を摘芯します。
摘芯の方法
本葉5枚残して、先端を摘芯します。摘芯は手でひねり取るか、ハサミでカットします。剪定ハサミでカットする場合には必ず消毒をしましょう。一番下に生えている双葉、その上の初生葉は本葉の数には数えません。(イラスト参照)
剪定ハサミを使用する場合は、病原菌の伝染には十分に注意しましょう。気になるようであれば、一回ごとに消毒(エタノールや次亜塩素酸カルシウム、第三リン酸ナトリウムなど)を使用すると良いでしょう。
薬液を入れることで自動消毒ができるハサミもあります。プロ農家はこれらを使用することも多いです。
枝豆の栽培で気をつけたいポイント
枝豆の基礎知識
まずは枝豆について知っておきましょう。マメ科の枝豆は、大豆の完熟前の実を若どりしたもので、日本発祥の食べ方です。「湯をわかしてから取りに行け」といわれるほど鮮度が大切で、収穫と同時に鮮度が落ちていくので、採れたての価値が高い野菜です。
品種も豊富で、野菜の中でもタンパク質やビタミンA、B1、B2、Cが豊富で「畑の肉」と呼ばれています。アルコールから肝臓や腎臓を守るメチオニンを含むため、ビールのおつまみとしてもよい組合せです。
品種にもよりますが、種まきから植え付けまで10日~2週間、種まきから収穫までは70日~90日ほど。収穫までの日数が短いため、栽培の難易度もそれほど高くはありません。初心者の人は栽培期間の短い早生種を選ぶと失敗がすくないでしょう。
畑だけでなくプランターや水耕栽培でも育てることができます。
作物名 | エダマメ |
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科目 | マメ科ダイズ属 |
原産地 | 中国 |
発芽適温(地温) | 28〜30℃ |
生育適温 | 20〜30℃ |
土壌酸度(pH) | 6.0〜6.5 |
育てやすさ | 簡単~普通 |
摘芯が遅れた場合
畑に行く暇がなくて、摘心をするタイミングが遅れてしまった場合はどうしたらよいのでしょうか。枝豆の場合摘芯は必須の作業ではありません。花が咲いてしまっているようであれば、摘芯は不要です。そのまま育てましょう。
肥料の上げすぎに注意
枝豆などのマメ類は、枝豆などのマメ類は、根粒菌と共生しているのでその働きにより窒素分をを供給されます。そのため少ない肥料でも育つことができます。通常と同様に窒素を与えると、枝葉ばかりが茂ってしまい、莢が付かない、実がつかない「つるぼけ」が発生する恐れがあります。
肥料の与えすぎには注意しましょう。肥料の与え方については詳しい記事があるのでそちらを参考にしてください
この他にも農家webには枝豆の栽培方法や病害虫、雑草対策の農薬の記事もあります。
枝豆は畑だけでなくプランターや水耕栽培でも育てられますよ。