ガーベラにきれいな花を咲かすためには、いつどんな肥料を与えたらよいのでしょうか。ここでは、ガーベラにおすすめの肥料や与え方、栽培のポイントについてわかりやすく説明します。
ガーベラ栽培におすすめの肥料とは
ガーベラはカラフルな花を咲かせる多年草で、肥料を好みます。そのため適期に適した肥料を与えて育てることが大切です。
ガーベラ栽培には、ゆっくり効果が続き土壌改良効果もある有機入りの緩効性肥料がおすすめです。花用のリン酸を高めた肥料を使うと花つきがよくなります。
ガーベラに対する肥料のやる時期と頻度
それではガーベラの肥料はいつ、どれぐらいあげればいいのでしょうか。下記にガーベラの一般的な肥料をやる時期と頻度について、基本的な考え方を説明します。ポイントはガーベラは肥料を好むので開花の時期にしっかり追肥し、夏と冬は肥料を与えないことです。
- 春
- 夏
夏はガーベラは生育が弱まるため、開花が終わり暑さが厳しくなる6月中旬以降は肥料は与えません。夏の直射日光は苦手です。日陰に置くか、遮光ネットなどを使い日が直接あたらないようにします。
また高温多湿が苦手なため、梅雨に雨ざらしにしないようにします。
- 秋
暑さが収まる9月以降は開花の時期です。春と同様に緩効性肥料を置き肥するか、液体肥料を7日から10日に一度追肥します。植え替え、植え付けの時期でもあります。用土には元肥として緩効性肥料を施します。
- 冬
冬は生育が弱まるため、開花が終わる11月ごろから肥料は必要ありません。
霜に当たると枯れてしまいます。屋内に取り込むか、藁やウッドチップなどを使いマルチングをして冬越しをします。
ガーベラにおすすめの肥料
緩効性肥料
ガーベラの植え替えや春の肥料には、緩効性肥料とよばれるゆっくり効果の出る肥料を使います。花用の肥料の有機配合肥料がおすすめ。
鉢植えには1年間効果の続くハイポネックスの「マグアンプK中粒」や、「マイガーデン元肥用」がおすすめです。地植えでは、有機肥料がおすすめです。初心者の人には有機100%の「オーガニック肥料」がリン酸が多く、臭いも抑えた使いやすい肥料です。
追肥には、花用の粒状肥料もおすすめです。「花と野菜と果実の肥料」や「もっともっと花の肥料」などの効果が2~3か月ほど続く有機配合肥料がおすすめです。
液体肥料
液体肥料とは、液肥(えきひ)とも呼ばれ、液状になった液体の肥料のことを言います。追肥に向いています。開花のためには、リン酸(P)の多い肥料がおすすめです。
ハイポネックス原液は肥料成分がN-P-K=6-10-5、住友化学園芸の花工場原液の肥料成分はN-P-K=8-10-5とリン酸が多い液体肥料です。ハイポネックスには殺虫剤入りの肥料もあり、アブラムシなどの対策にも効果があります。原液タイプは水に希釈して水やり代わりに与えます。
ガーベラの栽培で気をつけたいポイント
害虫や病気に気をつけましょう
ガーベラに限ったことではないですが、植物はハダニやアブラムシ、カイガラムシ、ナメクジ、ハマキムシの幼虫、ネコブセンチュウが発生して寄生しやすいです。野外であればある程、発生し易いといえます。これらの虫が発生した時は、粘着テープで除去する、また殺虫剤などの薬剤で駆除、防虫する方法があります。どちらにせよ、早く対応するに越したことはないので、発見した時はすぐに駆除し、防除を心掛けるようにしましょう。
また、病気は灰色かび病、うどんこ病、白絹病などにかかります。予防としては日当たりのよい風通しの良い場所で管理すること。特に白絹病は伝染性です。根の周りに白い糸のようなのがびっしりついていたら白絹病かもしれませんので、株を焼却処分して土を消毒する必要があります。
特に新芽にはアブラムシがつきやすいので、気をつけて観察してください。液体肥料と同時にアブラムシの駆除もできる、「ハイポネックス原液殺虫剤入り」もおすすめです。
多く発生している場合は、殺虫殺菌スプレーの「ベニカ」シリーズで害虫退治するのがおすすめです。(ホームセンターのガーデニング・園芸、ガーデニンググッズコーナーによく置かれています)
過湿に注意
ガーベラは乾燥には強いですが、過湿が苦手です。日当たりがよく風通しの良い場所で育てましょう。水やりにも注意が必要です。鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷりと鉢底から水が出るまで与えます。用土が乾かない状況で水やりを常にしていると根腐れの原因になるので注意してください。
夏越し・冬越し
生育期の春~秋は、屋外の日当たりの良い場所で管理します。耐暑性も耐寒性も比較的強いガーベラですが、生育が緩慢になる時期ですので夏越しと冬越しの対策をしましょう。
太陽が好きなガーベラですが、夏は直射日光に当てず、日陰の涼しい場所で管理しましょう。また過湿も苦手なため、夏の水やりは夕方涼しくなってきたころ控えめに、茎には水をかけずに株元に与えます。
冬越しは霜の降らない暖地であれば屋外でも冬越しは可能です。しかし霜や雪に当たると枯れてしまいます。軒下などの寒風のあたらない場所を選びましょう。庭植えの場合は、マルチングをしたり、不織布シートなどで霜対策をしましょう。水やりは暖かい昼間に、夏と同様控えめにします。葉がしんなりしてくるまで用土が乾いてから与えましょう。
もし、霜などに当たり葉が枯れてなくなってしまっても、土の中ではいきていることがあります。春になれば新しい芽が出てくる可能性もあるので枯れたと思って捨てずに春まで待ってあげてください。
植え替え
ガーベラは根が張って、根詰まりをおこしやすいので鉢植えの場合は、1年に一度植え替えをします。時期は生育期の春か秋に花が咲いていない時に行います。鉢から株を取り出し、土をほぐして落として、一回り大きな鉢に新しい用土に植え付けます。増やしたいとき、鉢を大きくしたくない場合は、株を分けてから別々の鉢に植え替えます。ガーベラは株分けで増やします。
植え付けるときには、根元に芽が出ている場合はそれが地上に出るように植えること。根が土から出れず腐ってしまう恐れがあるからです。用土は一般の草木用の培養土が元肥もはいっているので便利です。ガーベラは水はけのよい土を好み、酸性を嫌うので、土壌酸度(pH)が未調整の場合は、苦土石灰を混ぜて酸度を中和しましょう。
古葉取り
花が咲き終わったら花がらつみをしましょう。花茎の根元から切ります。また枯れた葉も根元から都度、葉の根元から取り除きます。病気の予防や蒸れの予防になるため、できるだけこまめに行います。
庭植えでの注意点
寒さにも比較的強いガーベラは暖地では庭植えで育てることも可能です。庭植えに植え付けるときには、過湿を防ぐために盛り土をします。また株元の芽を埋めないように浅く植えつけします。用土は腐葉土や堆肥を混ぜて、緩効性肥料を混ぜて土壌改良したふかふかの土に植えつけます。
追肥は、春や秋に上記でおすすめした粒上の肥料を根元にあたらないように、ばらばらと撒いておきましょう。水やりはほとんど必要ありませんが、乾燥がひどい場合にはたっぷり与えましょう。
まとめ
カラフルで明るい雰囲気のガーベラは、一輪でも存在感がありお部屋にかざったり、花束としてプレゼントしても喜ばれます。寒さ暑さにも強く、上手に育てると長く花も咲かせてくれます。
春や秋になるとホームセンターや園芸店でもポット苗が並びます。ガーデンガーベラ ガルビネアは、園芸用に育てやすくした品種で、寒さや病気にも強い品種です。ぜひお気に入りの品種を見つけて、かわいらしい花を咲かせてみてください。
本記事で紹介した肥料は、ネットショプ、ナフコやコーナンなどお近くのホームセンターの園芸・ガーデニングコーナーで購入することもできます。