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野菜の水耕栽培

水だけで育つ! ニンニク水耕栽培のススメ

ニンニクスプライト 野菜の水耕栽培

独特な香りで料理を引き立ててくれるニンニク。最近ではニンニクを水耕栽培して、スプラウトニンニクや葉にんにく、茎ニンニクを収穫する方が増えています。

この記事では、にんにくの水耕栽培の手順や育て方、収穫のポイントなどをわかりやすく説明します。

ニンニクの水耕栽培について

水耕栽培とは、土を使わず培養液(肥料分を含んだ水)で、野菜や草木を栽培する方法です。土の変わりにハイドロボールやゼオライトなどの培土を使った栽培も水耕栽培の一種でハイドロカルチャーと呼ばれます。

水耕栽培でニンニクの球の部分も作ることは可能ですが、大きく育てるにはある程度の設備が必要です。しかし葉にんにくや、スプラウトニンニクであれば肥料がなくても、水だけで簡単に育てることができます。植え付けから収穫までは10日ほどと驚くほど短期間で収穫できるので、水耕栽培が初めての人にもおすすめです。

葉にんにくとは

ニンニクは、球根部分をじっくりと大きくそだてるのが通常ですが、葉にんにくはこの球根を育てる時の若い葉の部分です。にんにくの芽よりやわらかくニラのような葉で、臭いも少なく栄養価が高いので炒めものなどに人気です。

水耕栽培では、10日ほどで収穫でき根元を残して収穫すれば、4回~5回収穫できます。大きく成長させて芽の部分と葉の部分を分けて、芽にんにくと葉にんにくとしても楽しめます。

スプラウトニンニクとは

スプラウトニンニクとは、芽を発芽させて10㎝~15㎝ほど成長させた新芽があるにんにくです。匂いが少なく、栄養価はにんにくより高く、栄養満点のスーパーフードとしてエイジングケアや美肌効果があるとして、女性を中心に人気の食材です。

素揚げにして食べたり、アヒージョやホイル焼きなどにしてほくほく感が楽しめる食材です。

ニンニクの水耕栽培(水栽培)の手順

にんにくの選び方

まずは、植えつけるニンニクの準備をしましょう。ニンニクはスーパーで売られているものは、芽が出ない処理をしてあるものが多いので、種にんにくを使いましょう。ニンニク種球と呼ばれてホームセンターなどでも売られています。球を崩してバラバラにした、バラシにんにくを使うと、房にわける手間が省けます。

葉にんにくには、日本産のものより香港種(中国産)が葉梢の柔らかい品種が使われますがもちろん日本産のものでも栽培できます。

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用意するもの

  • 種にんにく
  • ハイドロボール(パーライト、バーミキュライトでも可)
  • 底の浅いタッパーなどの入れ物(豆腐のパックやイチゴなどのパックでも可)
  • ティシュペーパーもしくはキッチンペーパー

手順

ニンニク水耕栽培の手順
  • 手順1
    ニンニクの準備

    種球は、表皮を剥がして、丁寧に1片ずつバラしていきます。
    バラしたりん片は、薄皮も剥きます。

    必須ではありませんが、水に濡らしたティッシュやキッチンペーパーで
    りん片を包んで1日~2日ほど置いておくと、発芽が早くなります。

  • 手順2
    植え付け

    底の浅い器に、ハイドロボール等を敷き詰めます。
    ニンニクは尖った方を上にして、お尻の部分が少し埋まる程度に植え付けます。

    水を入れます。水位は器を斜めに傾けたときに水が見える程度。
    多すぎると根が生える前に、腐るので注意しましょう。

  • 手順3
    水だけで栽培する

    芽がでたら、日の当たる場所で管理しましょう。
    ハイドロボールが乾いたら、水やりをして育てます。肥料は不要です。

  • 手順4
    収穫する

    葉が10㎝~15㎝ほどになれば、ニンニクスプラウトとして収穫が可能です。
    葉にんにくとして収穫する場合は、葉が15㎝~18㎝程度まで育てましょう。
    根元を1㎝ほど残して収穫すれば、再度収穫が可能です。

    茎ニンニクを収穫するのであれば、葉を30㎝ほどまで育てて、茎と葉に
    分けて収穫します。

ニンニク水耕栽培の育て方

栽培時期

ニンニクの発芽温度は10℃~25℃、品種にもよりますが25℃以上になると発芽しにくくなります。露地栽培では、春か秋に植え付けをします。

水耕栽培は室内で育てることもできるので、発芽温度が保てればいつでも行えますが、生育適温が15℃から20℃程度ですので、真夏と冬は避けた方がよいでしょう。

栽培環境・日当たり

ニンニクは、日当たりがよく風通しの良い場所を好みます。室内でもなるべく日の当たる、明るい場所で、育てましょう。

ただし日に当てると水耕栽培は、藻が生えやすくなります。栽培期間が短いニンニクスプラウトであれば、問題ありませんが何度も収穫する葉にんにくなどでは、透明な容器を使う場合はアルミホイルなどで遮光するとよいでしょう。

肥料について

ニンニクの水耕栽培では、球根などと同様に、にんにくの球の部分に栄養を蓄えているため、肥料は不要です。発芽しない、大きく育たないのは栄養の問題ではなく、ほとんどが温度や環境によるものです。

また種球に使うニンニクは、カビが生えていたり、傷が痛みのあるものは発芽しない可能性があります。皮を剥く時に選別しておきましょう。

収穫のポイント

葉ニンニクを収穫する場合、4~5回ほど収穫が可能です。収穫を続けていくうちに、球の部分の栄養がとられていくため小さくなっていきます。黒くなってきたら、収穫は終わりです。

ニンニクスプラウトは、葉が10㎝ほど伸びれば、収穫のタイミングです。葉茎や球だけでなく根っこの部分も食べることができます。

ニンニクの栽培について

種球を手に入れたら、ニンニクの土耕栽培にも挑戦してみませんか。ニンニクは栽培期間は長いですが、病害虫にも強く育てやすい野菜で、畑だけでなくプランターでも栽培が可能です。

ニンニクの栽培や肥料についての記事もあります。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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