噴霧器とは?
噴霧器とは「水や薬液を霧のように高圧噴射するための器具」で、スプレイヤーとも呼ばれます。
大まかなタイプとしては、ガソリンや電気を使わず、手動で行う「手動式噴霧器」、電池や充電式バッテリー、コンセントからの電気で動く「電動式噴霧器」、そしてガソリンで動く「ガソリン式噴霧器」があります。
そして農業界では、手動ではない「電動式噴霧器」「ガソリン式噴霧器」を「動力噴霧器(通称:動噴(どうふん))」と呼んでいます。特に「ガソリン式噴霧器」を動噴と呼んでいるケースが多いです。
電動噴霧器とは?
電動噴霧器は、その名の通り、電気の力でモーターを駆動させ、ノズルから噴霧する機械です。手動式と比べハンドル等を動かして蓄圧する必要がないため、楽に散布することができます。
形、サイズは手動噴霧器と似ていて、背負い式のタイプと肩掛けタイプ、また小型のスプレータイプがあります。また電源は、電池で動くタイプ、リチウムイオンバッテリーで動くタイプ、そしてコンセントから電気を供給して動くタイプの3タイプがあります。
電動噴霧器のメリット、デメリット
電動噴霧器のメリットは、
- エンジンを使うガソリン式のものに比べて駆動音が静か
- 手動式のようにハンドル等を動かして蓄圧する必要がないため、楽に散布することができる
逆にデメリットは、
- 電源が必要になるので、手動式に比べると電気代のコストがかかる
- 電池、バッテリーの分、重くなる
点と言えるでしょう。除草剤の散布液量の目安としては、ラウンドアップマックスロードで、大体1a(アール 10mx10m)5〜10Lほどになります。
おすすめの電動噴霧器
(電池タイプ)工進 乾電池式噴霧器 除草名人 JS-10
工進(koshin)の、単一乾電池4本で駆動する電動式噴霧器です。単一乾電池4本で約6時間動き、タンク50杯散布することができます。また、散布量と散布幅をノズル(噴口)や噴板で楽に調節することができるのが特長です。
機種 | JS-10 |
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タンク容量 | 10L(リットル) |
ポンプ形式 | インペラーポンプ |
最高圧力 | 締め切り時:0.015MPa(0.15kgf/cm2) |
噴口 | ー |
噴霧量 | 0.7〜2.0L(リットル)/分 |
寸法 (幅×奥行×高さ) | 290×140×500mm |
本体重量 | 3.6kg(電池含む) |
市場価格目安 | 約13,000円 |
(バッテリータイプ)マキタ 14.4V 充電式噴霧器 MUS153DZ
マキタ(makita)は世界有数の電動式工具メーカです。充電式バッテリーを軸にたくさんの電動工具を展開しています。そのラインナップの一つがこちらの商品です。
この噴霧器はバッテリーが軽量なため、タンク1.5Lの割に比較的軽量です。またなんといっても、充電することで繰り返し利用することができる点が特長です。
機種 | MUS153DZ |
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タンク容量 | 15L(リットル) |
ポンプ形式 | セラミックギヤ式 |
最高圧力 | 0.3MPa |
噴口 | ー |
噴霧量 | 0.8〜1.3L(リットル)/分 |
寸法 (幅×奥行×高さ) | 345×235×525mm |
本体重量 | 4.0kg(バッテリ含む) |
市場価格目安 | 約30,000円 |
このジャンルはハイガー産業(hg)はじめ、高儀 EARTH MANなど様々なメーカーの商品があります。
(コンセントタイプ)工進 GT-10V
こちらはコンセントに挿して使用するタイプの噴霧器です。作業場所にコンセントがある場合は、バッテリーの充電などの手間がかからない、コンセント式の噴霧器もおすすめです。
機種 | GT-10V |
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タンク容量 | 10L(リットル) |
ポンプ形式 | ギヤポンプ |
最高圧力 | 0.26MPa |
噴口 | 二頭口噴口(一頭口噴口) |
噴霧量 | 0.45〜0.74L(リットル)/分 |
寸法 (幅×奥行×高さ) | 405×220×400mm |
本体重量 | 2.2kg |
市場価格目安 | 約13,000円 |
どのサイズを選べばいいのか
除草剤の散布液量の目安としては、大体1a(アール 10mx10m)5〜10Lほどになります。除草剤を散布したい場所の面積と使用する方の体力を考慮して、大きさを選ぶのがよいでしょう。
散布場所がそもそも1aにも満たない場所ならば、小型の手動式のもので大丈夫ですし、2a以上で15Lほどを背負うのが苦にならない方は15L以上のサイズのものを選ぶのがいいかと思います。
噴霧器 ノズル(噴口)について
手動の噴霧器には、単頭のノズルが付属していますが、除草用の別売部品のノズルを使用することで、散布ムラをなくし、より少量の薬剤で効果を出すことができるようになります。
ノズル(噴口)は本当に多くの種類がありますが、除草剤の散布使用に適しているのは、一般的な「単頭ノズル」、または広範囲での散布には「2頭などの複数口のノズル」になります。水圧が強い「鉄砲型」と呼ばれるノズルは除草剤の散布には適さないケースが多いです。
除草剤の散布におすすめのノズルは、単頭ノズルだと、下記のような「セフティー3 SJN-1 噴霧器用除草剤ノズル」のようなシンプルなものから、「セフティ3 動噴用噴口 キリナシ1頭口」のような除草剤専用ノズルで薬液を泡状にして散布するノズルや扇状に散水するもの、伸縮の仕組みが異なる様々なものがあります。
また、ラウンドアップを販売している日産化学株式会社から、従来よりも少量の除草剤で効果を維持して散布できる「ラウンドノズルULV5」というノズルや同様の形状の「セフティ3 除草用 ラウンドノズル25」が開発されました。
こちらはわずか5Lの水量で10a散布することができるノズルで、圧倒的な小水量で散布を行うことができ、少ない散布量で済むため、作業時間の大幅な短縮になる優れものです。
こちらの商品は使用したい噴霧機に合うものを選ぶ必要があります。詳しくは下記を参考にしてください。