カンタスドライフロアブル − 適用表・使用方法など詳細情報

概要

カンタスドライフロアブルは、灰色カビ病菌、菌核病菌にたいして卓効があり、浸透移行性があることから散布ムラなどがなく葉裏まで十分な効果が期待できます。 　また残効性もあり、発病初期からの散布で高い防除効果を示します。灰色カビ病にたいして、従来とは作用機作の異なるため、体系防除に組み入れることができます。 性状は、褐色水和性微粒です。

有効成分情報

特徴

灰色カビ病菌、菌核病菌にたいして卓効

本剤は、ドイツのＢＡＳＦアクチェンゲゼルシャフトで開発された、アニリド系薬剤（２―クロロ―Ｎ〈４―クロロビフェニル―２―イル〉ニコチンアミド）です。
灰色カビ病菌、菌核病菌にたいして卓効があり、浸透移行性があることから散布ムラなどがなく葉裏まで十分な効果が発揮されます。

残効性が高く、発病初期からの散布で高い防除効果

有効成分が葉内に浸達するため、残効性や耐雨性に優れていて、使いやすい農薬です。

他剤耐性菌にも有効で、体系防除に組み入れることができる

耐性菌発生頻度の高い灰色カビ病にたいして、従来とは作用機作の異なる薬剤のひとつなので、体系防除に組み入れることができます。

予防効果も高い

本剤は微生物の電子伝達系を阻害する作用があります。病原菌の胞子発芽、発芽管伸長および感染時の付着器形成を阻害して感染を防止します。このため、治療効果もありますが、発病前から発病初期の予防的な散布も効果ありです。

使用方法

フロアブル剤なので、水で希釈して散布します。

農家web編集部からのポイント

混ぜれる薬剤の種類が少ない

混ぜれる薬剤の種類が少ない、また薬害が出やすいのに注意が必要です。薬害が出やすい高温時は使用を見合わせるなどする農家の方もいらっしゃいます。

連用は避ける

耐性菌発生を防止するため，本剤の連用は避けましょう。

使用上の注意

効果・薬害等の注意事項

• 散布液調製の際は、水をかきまぜながら本剤の所定量を徐々に加えてください。
• 薬剤耐性菌の出現を防ぐため、本剤の過度の連用はさけ、なるべく作用性の異なる薬剤との輪番で使用してください。
• きゅうりに使用する場合、高温条件や散布後急激に乾燥すると葉焼けや日焼け果の発生を助長するおそれがあるので注意してください。
• 果菜類、ぶどうに使用する場合、浸透性を高める効果のある展着剤や葉面液肥を加用すると薬害が生じるおそれがあるのでさけてください。
• 本剤の使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は病害虫防除所等関係機関の指導を受けてください。 #### 非結球レタス・豆類（種実）について
• 用作物群に属する作物またはその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けてください。

安全使用上の注意事項

• 本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けてください。
• 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用してください。作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに洗眼してください。
• かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意してください。
• 直射日光をさけ、食品と区別して、なるべく低温で乾燥した場所に密封して保管してください。