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観葉植物の肥料

沈丁花(ジンチョウゲ) 肥料の与え方と栽培のポイント

観葉植物の肥料

香りのよい小さな肉厚の花をたくさん咲かせる沈丁花(ジンチョウゲ)ですが、肥料はいつ、どのように与えたらよいのでしょうか。ここでは沈丁花の肥料の肥料時期や与え方、育て方のポイントについて説明します。

沈丁花(ジンチョウゲ)の肥料時期と与え方

肥料時期

沈丁花の肥料の時期は、4月頃に花が終わった後のお礼肥と株が充実する9月頃に与えます。庭植えの場合は、冬に寒肥を与えましょう。

肥料の与え方(地植え)

寒肥(元肥)

寒肥とは、冬の休眠期の庭木や果樹に与える肥料で、時期は12月下旬~2月頃に行います。元肥(もとひ・もとごえ)ともいわれることもあります。樹木が目を覚ます前に寒肥を与えることにより、元気な新芽がでてきます。

1年のうちで最も大切な肥料で、寒肥がしっかり施肥できれば追肥が不要なこともあります。またこの時期に有機肥料を施すと、有機質の肥料は冬の間に分解され、春の芽吹きのころにゆっくりと効果を発揮します。肥料効果が長く続く緩効性や遅効性の肥料を施し、春先の成長に備えて、土に栄養分を与えるとともに、土壌改良の効果も期待できます。

有機肥料を根元から少し離したところに置き、軽く土をかぶせるとよいでしょう。量は各製品のラベルに準拠しますが、おおむね一掴み程度が目安です。

お礼肥(追肥)

お礼肥は追肥の1つで、花後や果実の収穫後に樹勢を回復させるため施す肥料のことで、花木や果樹それぞれに合わせたタイミングで行います。

沈丁花には、花が咲き終わった後にお礼肥を施します。緩効性肥料を株の周りにばら撒いて土とかるくまぜておきましょう。

追肥

株が生育する9月にも追肥を行いましょう。ゆっくりと効果がつづく緩効性肥料を、株の周りにまいて土と軽く混ぜておきます。沈丁花はあまり肥料がなくとも、花を咲かせるのであまりないですが、葉色が薄くなったり葉が大きくならない場合は肥料不足の可能性があるので、その場合は液体肥料を与えて様子をみてみましょう。

肥料の与え方(鉢植え)

鉢植えの場合は、肥料は花が終わった後の礼肥と株が生長する9月頃に行いましょう。

鉢植えの場合には、臭いが気になる人は化成肥料か、臭いが少ない有機入りの化成肥料がおすすめです。ゆっくり効果のでる緩効性肥料がおすすめです。株元にばらまいて土と軽く混ぜるか、プランター用の置き肥であれば、鉢の縁に置くだけです。

葉色が薄くなったり葉が大きくならない場合は肥料不足の可能性があるので、その場合は液体肥料を与えて様子をみてみましょう。

沈丁花に適した肥料について

沈丁花には元肥、追肥ともゆっくり効果のでる「緩効性肥料」が適しています。花木の肥料などのリン酸カリを高めた肥料がよいでしょう。

地植えでは、有機質肥料や堆肥などを使うと、土壌微生物の活性が高まり、排出性・保水性・通気性のよい土壌を作ることができるので、冬に施肥する寒肥には有機肥料を使います。

鉢植えの場合は有機肥料は臭いが気になるという人には、臭いを抑えた有機配合の肥料がおすすめです。沈丁花におすすめの肥料の種類や特徴、商品についてはこちらで詳しく説明しています。

肥料の種類・成分・名前などの基礎知識を知りたいかたはこちらで詳しく説明しています。

沈丁花の栽培のポイント

沈丁花(ジンチョウゲ)の基礎知識

学名 Daphne odora
属名 ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属
原産地中国中部から雲南省・ヒマラヤ地域
樹高・草丈~1m
耐寒性等耐寒性:普通 耐暑性:普通
開花期2月下旬~4月中旬

沈丁花はジンチョウゲ科の常緑広葉低木で、早春に枝先に白い手毬型の肉厚の花を咲かせます。甘く芳醇な香りを持ち、キンモクセイ・クチナシとあわせて「三大香木」と呼ばれます。

樹高は1mほどで、耐寒性は-5℃程度なので雪の少ない地域であれば地植えも可能です。西日の当たらない半日陰を好みます。剪定が不要であまり手間のかからない植物ですが、移植を嫌うので植え付け場所には注意が必要です。

沈丁花は葉や茎、花や実まで毒性があります。樹液を触るとかぶれたりします。また誤飲すると中毒症状を起こすこともあるので、ペットや小さなお子様がいる家では注意しましょう。

栽培環境

沈丁花は日当たりの良い場所を好みます。庭植えにする場合は夏の西日の当たらない東か南に植え付けましょう。鉢植えの場合も、なるべく日当たりの良い場所で管理しましょう。

水やり

地植えの場合は特に必要ありません。鉢植えでは土の表面がかわいたら、鉢底から水がでるまでたっぷり与えましょう。沈丁花は根が細く乾燥によわいので、乾燥する春と夏は水切れに注意が必要です。

植え替え

大株になると植え替えを嫌うので、庭植えでは植え替えの必要のない場所に植え付けましょう。

鉢植えの場合も、植え替えは慎重に行いましょう。植え替えの適期は3月~4月、9月~10月。鉢が窮屈になったら2~3回り大きな鉢に植え替えます。植え替えの回数をへらすために一気に大きな鉢に植え替えましょう。

ふやし方

沈丁花は挿し木で増やすことができます。前年に伸びた枝を使う場合は4月。今年に伸びた枝を使う場合は7月~8月に、10cm~15cmほどに切った枝を、水上げした後に鹿沼土小粒や挿し木の土に挿して乾かさずに育てます。2~3か月ほどしたら植え付けできます。

病害虫

病害虫はそれほど心配ありませんが、アブラムシ、ハマキムシが発生しやすくなります。見つけたらすぐに駆除しましょう。薬剤を使った方法も有効です。

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防ぎたい!肥料にまつわるトラブルあれこれ

葉が黄色いのは肥料のせい?

葉色が薄くなるのは肥料不足の可能性もありますが、日照不足や水不足の可能性もあります。沈丁花は根が地上に深く伸びないので乾燥に弱いので、夏は特に乾燥に注意する必要があります。

また根が傷つくと、枯れてしまうことがあるので植え替えには注意が必要です。生育が緩慢なのであまり植え替える必要ありません。なるべく植え替えの必要のない庭植えがおすすめです。

肥料は絶対混ぜないで!

よくある失敗として、いろいろな肥料を混ぜて高い栄養素の肥料を作り与えようとしてしまうことが挙げられます。肥料を混ぜると化学反応を起こし、植物自体に被害が出るだけでなく、有害物質・ガスが発生したりと、大きな事故につながる危険性があります。くれぐれも、肥料同士を原液で混ぜることはしないでください。

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編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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