営農するために必要な苗、農薬、肥料といった農業資材や園芸用品が揃ったら、いよいよ土を粉砕し耕すための耕運機の出番です。最近では、新品の耕運機だけでなく、少しでも安い中古品を賢く利用しようとする人も増えてきています。そうした際に、目にとまる1台として、ヤンマー耕運機「ポチ」があるかもしれません。
この記事では、ヤンマー耕運機「ポチ」について紹介します。
ヤンマー耕運機「ポチ」とは?
ヤンマー耕運機「ポチ」は、かつて販売されていたミニ耕運機もしくは小型耕運機のシリーズです。現在は新規販売されておらず、YK-MRシリーズ、YK750SPシリーズ、YK300FPなどがミニ耕運機としてラインナップされています(車軸タイプのQT17などは、現在でも新規販売されています)。
日本製の農業機械や農機具(田植機、コンバイン、刈払機、芝刈機など)は丈夫で長持ちするので、ポチをはじめとする旧モデルの耕運機が今でも現役で活躍しているケースも少なくありません。一方で、耕運機の買い替えや離農などにともなって、ポチが中古市場に流入しているケースもあります。
さまざまな名称の「ポチ」シリーズ
ポチシリーズには以下のようなものがあります。ヤンマーといえば、ディーゼルエンジンも有名ですが、ここで紹介するポチではOHVガソリンエンジンなどが使われています(ディーゼルエンジンでは軽油、ガソリンエンジンでは自動車用無鉛ガソリンを燃料として利用します)。また、ウルトラポチは乗用式ですが、それ以外のポチは手押し式つまり歩行トラクターの形をしています。
チビポチ
フロントロータリータイプのポチです。フロントロータリーのメリットとして、足元を気にせず安心安全に作業ができること、家庭菜園のような狭い畑でも隅まできれいに耕せることなどがあります。
型式および区分として、以下のようなものがあります。
- TB3
- TB40
フロントポチ
チビポチのモデルチェンジ機で、同じくフロントロータリータイプです。耕運爪の改良によりエンジンへの負荷が低減されていたり、リコイルロープを軽く引くだけでエンジン始動が軽くできたりなど使いやすさも向上しています。はねあげヒッチもあるため、旋回も楽にできます。
型式および区分として、以下のようなものがあります。
- FP35
- FP300(H)
- FP50,RZ(H)
ポチ(ミスターポチ)
ポチと冠する中でも、真ん中をいく代表的なシリーズです。機体サイズ、タイヤ径、ロータリーの回転などが異なる複数の仕様があります。アポロ培土器などのアタッチメントを装備することで本格畝立てができますが、尾部の移動輪を回転させてリアシートを押さえることで簡易畝立てもできます。
型式および区分として、以下のようなものがあります。
- MRT5EX
- MRT5EXRZ
- MRT6DX
- MRT6DXRZ
- MRT450RZ
- MRT650RZ
- MRT650RZ,L
- MRT450E
- MRT650EX
- MRT650EX,A
- MRT650EX,AL
うねたてポチ
その名の通り、畝立て(うねたて)をすることができます。一般に、多くの耕運機では畝立てをするために専用のアタッチメント(畝立器、培土器、溝浚器など)が必要ですが、アタッチメントなしで畝立てができます。一軸正逆転ロータリー、正転ロータリー、木の葉爪ロータリーなど複数の仕様があるほか、安心旋回レバー、主クラッチレバー、ループハンドルといった充実の機能も採用されています。
型式および区分として、以下のようなものがあります。
- MRT450UV
- MRT650UV
- MRT650UV,K
デカポチ
大きめサイズのポチです。空冷4サイクルOHVガソリンエンジンながら、最大出力7.0PS(馬力)のパワーでパワフルに耕すことができます。大径タイヤが採用されているため、高い牽引力で安定した作業ができます。
型式および区分として、以下のようなものがあります。
- DK6DX
- DK6DXL
- DK7DX
- DK7DXL
- DK8DX
- DK8DXL
スーパーポチ
最大出力7.0PS(馬力)、重量135kg、耕幅600mmという水田にも対応するハイエンドモデルです。ミニ耕運機だと物足りないものの、トラクターや大型耕運機だと扱いにくいという人の使用を想定しています。
型式および区分として、以下のようなものがあります。
- SP750,RZ
- SP750L,RZ
ウルトラポチ
ウルトラポチの種類は、乗用管理機としてカタログなどに記載されています。ただし、現行の乗用管理機のように高い車高に細いタイヤといったタイプではなく、低い車高のカートタイプですので、乗用耕運機のイメージが近いかもしれません。現行の乗用耕運機であるアグリカは、米、野菜、果物のいずれの栽培にも利用できます。
型式および区分として、以下のようなものがあります。
- UP-2
「ポチ」の機体や部品を入手したいときは
ポチシリーズの新規販売は、終了しています。しかし、さまざまな理由でポチシリーズを入手したい人もいるでしょう。機体と部品に分けて、おすすめの入手方法を紹介します。
機体
ポチシリーズの新規販売は、終了しています。したがって、機体もしくは車体を入手したいときは、中古品を購入する方法が現実的です。その場合におすすめなのが、大手オークションサイトである「ヤフオク!」を利用する方法です。
オークションというと、価格を随時確認し、入札を経て落札しなくてはいけないなど煩わしいイメージがあるかもしれません。しかし、現在の「ヤフオク!」には「定額」で出品されている商品が多くあります。「定額」で出品されている商品は、オークション形式とは異なり、表示されている価格に対し購入ボタンを押すだけで即時取引完了となります。このように煩わしさもなくなっているばかりか、農機商品の取扱い数も急拡大しており、非常に使い勝手のよいサービスに進化しています。
動作確認済の良品を購入することが望ましいですが、そのままでは動作しないジャンク品を格安で引き取る方法もあります。ジャンク品の状態や技量によっては、部品の交換もしくは整備次第で使えるようになることがあります。
以下にリンクを用意しましたので、ぜひ一度のぞいてみるとよいでしょう。
=>ヤフオク!で検索してみる部品
農業機械の部品に関しては、製造終了後も一定年数は供給しなくてはいけないことになっています。耕運機の場合は、製造終了後9年とされており、その後は在庫限りの売り切り販売に移行します。具体的には、最寄りのヤンマー農業製品取扱店に問い合わせるよう案内がありますので、連絡してみるとよいでしょう。
また、ポチシリーズの部品に関しても、「ヤフオク!」を利用して入手することができます。ただし、耕運爪やスパークプラグなどの消耗品に相当する部品については、ショッピングサイトあるいは通販を利用して簡単に入手することもできます。消耗品は、純正でなくても問題ないことも多いです。
まとめ
ヤンマー(YANMAR)は、日本を代表する農業機械メーカーとして、田植機、コンバイン、トラクター、コイン精米機、除雪機、草刈機、酪農畜産機器などを手掛けています。同時に、マリンプレジャー(プレジャーボート、フィッシングボート、漁船、艤装、舶用システム、海洋設備)、大形舶用エンジン(舶用デュアルフューエルエンジン、舶用補機、SCRシステム、二段過給システム、金属ばね防振システム)、エネルギー(GHP、常用コージェネレーション、ポンプ駆動システム、発電機、トータルエネルギーソリューション)、建設機械(ミニショベル、油圧ショベル、ホイルローダー)、さらにスポーツ協賛活動まで手掛けるグローバルカンパニーでもあります。
ヤンマー耕運機「ポチ」は、かつて販売されていたミニ耕運機もしくは小型耕運機のシリーズです。現在は新規販売されておらず、YK-MRシリーズ、YK750SPシリーズ、YK300FPなどがミニ耕運機としてラインナップされています(車軸タイプのQT17などは、現在でも新規販売されています)。
日本製の農業機械や農機具(田植機、コンバイン、刈払機、芝刈機など)は丈夫で長持ちするので、ポチをはじめとする旧モデルの耕運機が今でも現役で活躍しているケースも少なくありません。一方で、耕運機の買い替えや離農などにともなって、ポチが中古市場に流入しているケースもあります。
ポチの機体もしくは車体を入手したいときは、中古品を購入する方法が現実的です。その場合におすすめなのが、大手オークションサイトである「ヤフオク!」を利用する方法です。
ポチの部品に関しても、「ヤフオク!」を利用して入手することができます。ただし、耕運爪やスパークプラグなどの消耗品に相当する部品については、ショッピングサイトあるいは通販を利用して簡単に入手することもできます。家電、パソコン、カメラ、アクセサリー、時計、打楽器、弦楽器、管楽器、本、コミック、ファッション、靴、スポーツ用品、アウトドア用品、ペット用品、キッチン用品、インテリア用品、家具、工具、プラモデル、おもちゃ、ゲーム、自動車、食品まであらゆる商品が販売されているショッピングサイトですが、手軽に気軽に利用できますので、ぜひ活用してみてください。
なお、代表的な耕運機メーカーとして、クボタ、イセキ、三菱、ホンダなどもあります。これから耕運機を探すという人は、あわせてチェックしてみてもよいかもしれません。