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耕うん機

耕運機のタイヤについて知っておきたいポイント

耕運機タイヤの写真 耕うん機

タイヤには多くの技術が凝縮されており、専門性が高い分野といえます。タイヤを専業とするメーカーや販売会社も少なくないことからも、市場性も大きいことがうかがえます。それだけに、タイヤの整備や交換はプロにお任せしている人も多いようです。しかし、耕運機のタイヤにおける重要なポイントは限られており、そこさえ押さえれば整備や交換も難しくありません。

この記事では、耕運機のタイヤについて知っておきたいポイントに的をしぼって説明します。

タイヤの整備や交換は難しくない

耕運機のタイヤという響きだけで、整備や交換を諦めている人もいるかもしれません。専門の業者に依頼すると安心かつ手間はない反面、費用は数万円に及ぶこともあります(これはレイバーレートとよばれる工賃単価に照らし合わせると決して法外ではないのですが、農家にとっては小さくない出費です)。自分自身で行うようにすると出費を抑えることにつながりますので、出来ることから取り組んでみましょう。

「耕運」、「耕耘」、「耕うん」の違い

「耕運」は、正しくは「耕耘」と表記します。「耘」が常用漢字ではないため、「耕うん」と表記されることが多いです。ただし、新聞上では「耕運」と表記することが定められているため、一般には「耕運」と表記されることが普通となっています。

整備

農機具全般にいえることですが、作業後にはきちんと汚れを落とすようにしましょう。耕運機タイヤの場合は、泥や肥料が付着しています。これらがタイヤを劣化させる原因になりますので、きちんと落として清掃するだけでも寿命を延ばすことにつながります。

もうひとつ手軽にできることとして空気圧を調整するようにしましょう。適正な空気圧を保つことは事故を防ぐとともに、燃費の低下も防ぎます。適正な空気圧はタイヤの側面や取扱説明書に表記されていますので、表記にしたがって空気を入れます。下の写真の場合は、1.2kg/cm2まで空気を入れます(リム組み時の空気圧は○○kg/cm2以下などと併記されていることがありますが、これはタイヤ交換時だけに用いるものですので通常使用時には気にする必要はありません)。

耕運機タイヤ(空気圧)の写真

空気を入れる際に用いるエアーコンプレッサーは、簡単に入手できます。エアーコンプレッサーは、価格、オイルレスか否か、タンク容量などを基準に選びますが、空気を入れる用途では、高儀のタンク容量10Lタイプがコストパフォーマンスに優れます。空気を入れる用途以外でも、農機具や農作物の汚れを落とす用途にも利用できますので、手元に1台あると便利です。

エアーコンプレッサーは、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、モノタロウなどのショッピングサイトでも購入できます。家電、パソコン、カメラ、アクセサリー、時計、打楽器、弦楽器、管楽器、本、コミック、ファッション、靴、スポーツ用品、アウトドア用品、ペット用品、キッチン用品、インテリア用品、家具、工具、プラモデル、おもちゃ、ゲーム、自動車、食品まであらゆる商品が販売されているショッピングサイトですが、エアーコンプレッサーをはじめとする農業関連製品も充実しています。手軽に気軽に利用できますので、ぜひ活用してみてください。

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交換

タイヤが摩耗したり、ひび割れが起きたりしている場合にはタイヤ交換が必要です。耕運機のタイヤ交換はとっつきにくいイメージかもしれませんが、タイヤが小さいこと、車体が自動車などと比べると軽いことなどもあり、それほど難しくありません。手順は以下の通りです。

  1. 車体からタイヤおよびホイールを取り外す
  2. バルブを開き、タイヤの空気を抜く
  3. ホイールからタイヤを取り外し、中のチューブを抜き取る(チューブタイヤの場合)
  4. ホイールに付着している汚れをよく落とす
  5. 新しいタイヤにチューブを入れ、ホイールをはめ込む
  6. 車体にタイヤおよびホイールを装着する
  7. 空気を入れ、適正な空気圧になるよう調整して完了

5.00-12?タイヤサイズの見方

タイヤの側面にはさまざまな情報が表記されています。どこに注目すべきかわかりにくいかもしれませんが、まずは下の写真の部分に注目してみましょう。

耕運機タイヤ(サイズ)の写真

5-12 2PR
タイヤ断面幅-リム径 プライレーティング

基本的にタイヤは上記のように表記されています。タイヤ断面幅はタイヤの太さを表し、単位はインチです。リム径はタイヤに接するホイール部分の直径を表し、単位はインチです。プライレーティングはタイヤ強度を表し、数字が大きいほど負荷能力が高くなります。したがって上記の場合、タイヤ断面幅5インチ、リム径12インチ、プライレーティング2プライということになります。

タイヤの種類

タイヤを注文もしくは購入する際には、チューブタイヤか否か、パターンとよばれる表面の凹凸模様がどういったものかの2つの情報も必要になります。いずれもタイヤの側面に表記されています。これらと上記のタイヤサイズの情報をもとに、適合するタイヤを注文もしくは購入する流れになります。

チューブタイヤ?チューブレスタイヤ?

タイヤには中にチューブの入ったチューブタイヤと、チューブの入っていないチューブレスタイヤがあります。タイヤの中のチューブの有無を確認するほか、タイヤの側面の表記を確認することで両者の判別ができます。それぞれにメリット、デメリットがありますが、耕運機ではチューブタイヤが使われることが多いです(乗用車ではほとんどがチューブレスタイヤです)。耕運機の場合は選択に迷うことも少ないはずですが、もしどちらのタイヤを使うか判断に迷う場合にはチューブタイヤが無難といえます。耕運機は、舗装されていない悪条件の道(農道)を走行、圃場(畑)や軟弱土壌(水田、湿田、湿地)を走破することが求められます。また、ゴムが劣化しやすく、ひび割れが起こりやすいこともあります。そのため、空気圧の調整を乗用車よりも高頻度で行う可能性が高く、調整がしやすいチューブタイヤが好まれます。

パターン(模様)

タイヤの表面には溝や切り込みがありますが、この凹凸模様をパターンとよびます。このパターンに応じて、機械の操縦性やけん引力が変わってきます(たとえば泥はけに優れる弓形のパターンなどが存在します)。パターンにはそれぞれ名称があり、タイヤの側面に表記されています。下の写真の場合、ブリヂストンのAGR○○というパターンということになります。

耕運機タイヤ(タイプ)の写真

主なタイヤメーカー

耕運機のタイヤは専門性の高いニッチな製品ですので、取り扱いメーカーは多くはありません。その中でも、次の2社(2ブランド)は最大手といえます。

ブリヂストン(BRIDGESTONE)

ブリヂストン(BRIDGESTONE)は、言わずと知れた世界首位のタイヤメーカーです。自動車用タイヤはもちろん、耕運機(テーラー)、トラクター、田植機、バインダー(コンバイン)、トレーラー(荷車)、草刈機芝刈機、ゴルフカートなど農耕用タイヤも取り揃えています。耕運機タイヤのパターンは次の通りです。

  • U10L
  • TA10
  • A10L
  • TA
  • AL○○(AGL○○)
  • AR○○(AGR○○)

ファルケン(FALKEN)

ファルケン(FALKEN)は、住友ゴム工業株式会社のタイヤブランドです。もともとはオーツタイヤ株式会社(OHTSU)のブランドでしたが、2003年の同社吸収合併により今に至っています。耕運機タイヤのパターンは次の通りです。

  • A250
  • AO7
  • AF5
  • AF1
  • AK4
  • AK12

耕運機のタイヤを中古で買いたいときは

新品でなくてもいいから耕運機のタイヤをもっと安く入手したいという人もいるでしょう。その場合におすすめなのが、大手オークションサイトである「ヤフオク!」を利用する方法です。

オークションというと落札するために価格を随時確認しなくてはいけないなど煩わしいイメージがあるかもしれませんが、実は現在の「ヤフオク!」には「定額」で出品されている商品が多くあります。「定額」で出品されている商品は、オークション形式とは異なり、表示されている価格に対し購入ボタンを押すだけで即時取引完了となります。このように煩わしさもなくなっているばかりか、農機商品の取扱い数も急拡大しており、非常に使い勝手のよいサービスに進化しています。

以下にリンクを用意しましたので、ぜひ一度のぞいてみるとよいでしょう。

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まとめ

日々タイヤの整備を行うことで、パンクなどによる重大な事故を防ぐことができるとともに、燃費や製品寿命の向上が見込まれコストの低減につながります。また、タイヤの交換も自分自身で行うことができます。現在使用しているタイヤの側面に表記されている情報を正確に読み取り、新しいタイヤを注文しましょう。耕運機のタイヤには、ブリヂストン(BRIDGESTONE)やファルケン(FALKEN)のものが使われていることが多いです。

なお、耕運機を製造販売するメーカーとして、クボタ(kubota)ヤンマー(yanmar)イセキ(iseki)三菱(mitsubishi)ホンダ(honda)ナカトミ(nakatomi)オーレック(orec)オカネツ工業共立キンボシヤードフォースなどがあります。

その中でも「ミニ耕運機」とよばれるクラスの製品群は性能や運搬に優れることからも人気があり、とりわけクボタの陽菜(TRSシリーズ)、ホンダのこまめ(F220シリーズ)などは園芸愛好家からプロ農家まで幅広く利用されています。また、ガソリンを燃料に機種も当然ある一方で、ホンダのピアンタ(FV200)のようにカセットボンベを利用する機種、電動式の機種もあることも人気を後押ししています。

これらは車軸やロータリにアタッチメントを装備することで、耕す以外にもさまざまな作業を行うことができます。アタッチメントには、爪(刃)、イエロースパイラルローター、鎮圧ローラー、畝立器培土器、培土車輪、一輪移動タイヤなどがあります。こういったアタッチメント、パーツ、部品は、タイヤと同じようにショッピングサイトを利用して手軽に入手できます。作業性を向上させるきっかけになるかもしれませんので、ぜひ活用してみてください。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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