マメトラ農機株式会社が製造販売する耕運機や管理機(マメトラ耕運機、マメトラティラー、マメトラハンマーナイフモアーなど)を単に「マメトラ」と呼ぶことがあります。メーカー名がそのまま一般名として定着しているという意味では、東南アジアでオートバイ(原付バイク)が「ホンダ」と呼ばれていることに似ているかもしれません。さながらオートバイ(原付バイク)の「HONDA」に対して、耕運機の「MAMETORA」といったところでしょうか。
この記事では、マメトラ農機の耕運機や管理機について俯瞰して紹介します。
マメトラ農機の耕運機と管理機
マメトラ農機株式会社は、埼玉に本社を構える老舗の農業機械メーカーです。秋田、山形、福島、栃木、茨城、群馬、新潟、長野、岐阜にも営業拠点があり、特にJAグループの展示会などでは頻繁にその製品を目にします。得意とする農機具および機器は、耕運機、管理機、移植機、土壌消毒機、掘取機、水田溝切機、乗用モアー、ハンマーナイフモアーなどです(モアーとは英語で草刈機や芝刈機をあらわす言葉です)。
製品の特長として、鉄板の使用により石の飛び跳ねがあっても割れにくい頑丈なつくりになっていること、用途に応じたさまざまな機種があることなどが挙げられます。また、マメトラ農機は小型農機の専門メーカーということもり、他の大手農機メーカーと比べると、製品ラインナップを細分化して分類しています。「耕運機」と「管理機」の現行機種は、それぞれ次の通りです。
耕運機
管理機のことをさまざまな管理作業に用いるという意味で「汎用機」、耕運機のことを耕運だけに用いるという意味で「専用機」と呼ぶことがあります。しかしながら、近年の耕運機は進化が著しく、耕運だけでなく管理作業も出来てしまう機種も多くあり、両者の区別は曖昧になってきています。
車軸耕
他社製品では、「車軸ロータリ」や「車軸ローター」などとも呼ばれるタイプです。耕運に、車軸をロータリとして利用します。最小で1100×650×1080mm(全長×全幅×全高)、41kg(重量)というコンパクトサイズのため、取り回しや旋回もしやすく、運搬も楽という特長があります。税込の希望小売価格は、122,100~159,500円です。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MC100G
- CH100G
- MC10VB1
リアロータリ
ロータリが後方についており、タイヤのけん引力を利用してパワフルな耕運ができます。永年の経験と技術が生んだ傑作「カルチシリーズ」として知られています。最大600mmという幅広ロータリ、ダッシングを防ぐ一軸正逆ロータリ、クロスセンターロータリ、サイドクラッチ、バックセイフティ機能、などの採用によって、作業性と安全性が両立されています。税込の希望小売価格は、233,200~400,400円です。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MPC5SB1
- MPC65S
- MPC6WSB1
- MPC6XSB1
- MPC7XSB1
フロントロータリ
ロータリが前方についているため、爪に足元をとられる心配をせずに耕運ができます。安全性に優れ、プロから家庭菜園までカバーする「リターンカルチシリーズ」として知られています。耕運、中耕、溝上げ、マルチング作業など幅広い作業に対応できます。税込の希望小売価格は、217,800~418,000円です。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MRV2K6
- MRV3SB1
- SRV35FB1
- SRV35FXB1
- SRV4FB1
- SRV4FXB1
管理機
管理機の長所は、なんといっても耕運機に比べ多彩な管理作業ができることです。一方の短所は、耕運機に比べ出来る作業が多い分高価であること、操作が複雑になりがちなことです。それぞれ長所や短所がありますので、全体像を把握して目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
ハンドル回転タイプ
ハンドルを回転および上下することができ、さまざまな作業に対応します。変速段数も前進2段、後進2段となっており、さまざまな畑に対応します。税込の希望小売価格は、187,000~335,500円です。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MRCM4B1
- MRCM4SB1
- MRCK6
- MRCM6SB1
- ASR60B1
ネギ管理機
ネギ栽培における土寄せや土揚げといった作業ができ、仕上りもバッチリです。エンジンには、最大出力5.5馬力(PS)のカワサキ製、最大出力7.0馬力(PS)の三菱製のものが搭載されています。税込の希望小売価格は、220,000~396,000円です。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MRV2HK
- MRV3HB1
- MRV4HB1
- MRV4HB1C
- MV-70FB1
汎用管理機・ティラー
豊富なアタッチメントが用意されており、幅広い用途で使用できます。空冷4サイクルOHVガソリンエンジンが搭載されているため、燃料にはガソリンを使用します(始動方式はリコイルスタータです)。税込の希望小売価格は、201,300~385,000円です(ロータリーは別途購入する必要があります)。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MC304
- MC404
- MC503B1
- DMC703B1
- HMDVB
一輪管理機
一輪タイプなので、狭い畝間もスイスイで、中耕培土作業も得意としています。税込の希望小売価格は、217,800~268,400円です。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MCA1M
- MCA1G
- MCA3WB1
その他(いちご専用、乗用管理機、マルチ専用)
いちご栽培に必要な畝立てや溝掘りを得意とする管理機、世界初という乗用型のねぎ管理機、畝作りとマルチ張りの同時作業が可能なマルチ専用管理機があります。税込の希望小売価格は、257,400~2,032,800円です。現行機種(型式)は以下の通りです。
- MV70PXB1
- MSR-950N13B
- MSR-1150N13B
- MRV3M
- SRV102B1
- SRV302B
マメトラ農機製品を中古で買いたいときは
新品でなくてもいいからマメトラ農機製品をもっと安く入手したいという人もいるでしょう。その場合におすすめなのが、大手オークションサイトである「ヤフオク!」を利用する方法です。
オークションというと価格を随時確認しなくてはいけないなど煩わしいイメージがあるかもしれませんが、実は現在の「ヤフオク!」には「定額」で出品されている商品が多くあります。「定額」で出品されている商品は、オークション形式とは異なり、表示されている価格に対し購入ボタンを押すだけで即時取引完了となります。このように煩わしさもなくなっているばかりか、農機商品の取扱い数も急拡大しており、非常に使い勝手のよいサービスに進化しています。
以下にリンクを用意しましたので、ぜひ一度のぞいてみるとよいでしょう。
=>ヤフオク!で検索してみるまとめ
歩行用トラクターすなわち耕運機や管理機を製造販売する大手農業機械メーカーとして、他にクボタ、ヤンマー、イセキ、三菱などがあります(農耕だけでなく園芸という意味では、電動工具で有名なマキタなども含まれます)。その中でもマメトラ農機は、農家に密着することで抜群の信頼を得ているメーカーということができるでしょう。
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その他の部品(Vベルト、キャブレター、ローターピン、ボルトなど)もパーツリストとしてホームページ上で公開されていますので、参考にするとよいでしょう。農業機械の整備や修理も、作物栽培と同様に農家の仕事のひとつと考えて、自分自身で行うようにすると修理代などの出費を抑えることができます(機体の調子をよく観察して気を配るだけでも、重大な故障を防ぐことができます)。ぜひ修理や整備にも挑戦してみましょう。