マキタ(makita)は、言わずと知れた電動工具のトップメーカーです。チェンソー、チップソー、ガーデンシュレッダー、刈り払い機、草刈り機、芝刈り用バリカン、ブロワなどのガーデン用品もリョービ(RYOBI)ブランドとならんでよく知られています。その一方で、農業・園芸機器の品ぞろえも拡充されてきていることをご存知でしょうか。
この記事では、マキタ(makita)耕運機について、利用シーンに合わせて紹介します。
マキタ耕運機の特長とラインナップ
マキタ(makita)は、言わずと知れた電動工具のトップメーカーです。その製品には、電動工具のトップメーカーとしての技術の粋がいかんなく発揮されています。製品ラインナップは、電力を動力に利用する「充電式耕運機」、燃料を動力に利用する「エンジン管理機」の2つに大別されています。
耕運機と管理機の違いについて、マキタでは「アタッチメントを使用する事で、耕うんだけでなくうね立て等の作業も可能なモデルを管理機と呼びます」と明示しています。したがって、耕運以外の作業も行いたい場合には、「充電式耕運機」ではなく「エンジン管理機」を選ぶ必要があります(用途に応じて、培土器、培土けん引車輪、中耕車輪、溝浚器、ミラクルロータ、スパイラルロータなどの別売アタッチメントを購入します)。
充電式耕運機
現在販売されている「充電式耕運機」は、MUK360Dの1モデルのみです(本体のみのものがMUK360DZ、リチウムイオンバッテリ1本付のものがMUK360DWB、リチウムイオンバッテリ2本付のものがMUK360DWBXです)。重量は23.2kg、畑の広さの目安は20坪くらい、連続運転時間は30分とされています。
バッテリ(バッテリー)を充電し、その電力を動力に使います。エンジン式と比べ、メンテナンスの手間が少ないこと、周囲への騒音が小さいことなどが特長です。手軽に使いたい人、コンパクトに収納したい人などに適した機体で、持ち運びもラクラクです。分割式ロータリー刃により中耕除草にも利用できたり、跳ね上げ式移動用車輪や2段減速ギアが採用されていたりとユーザーのニーズをしっかり満たしてくれます。バッテリ(バッテリー)を動力する耕運機は希少で、この点だけでも価値のある製品といえます。製品仕様は以下の通りです。
刃タイプ | 車軸ロータリー刃タイプ |
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電源 | Li-ionバッテリ(直流36V) |
ロータリー変速段数 | 前進1段 |
ロータ径(mm) | ø245 |
耕幅 (mm) | 225 / 350 |
爪形状 | ナタ爪ロータ |
本機寸法(長さ×幅×高さmm) | 1,119×488×925 |
質量(kg) | 23.2 |
標準付属品 | アンダートレーセット品 |
エンジン管理機
「エンジン管理機」には、次のような製品があります。共通する特長として、4ストロークエンジンを採用しているため環境に優しい点、燃料として無鉛ガソリン(ガソリンスタンドやホームセンターなどで販売されている一般的なガソリン)を使用するため混合燃料を作る手間がかからないといった点があります。軽量ミニタイプが1モデル、ミドルレンジタイプが3モデル、プロ仕様タイプが2モデルのラインナップとなっています。
MKR0250H
排気量33.5mLの軽量ミニタイプです。重量は18kg、畑の広さの目安は30坪くらいとされています。小型ながら高いトルクで固い土壌もしっかり耕せるので安心です。収納や小回りに優れ、持ち運びもラクラクです。
刃タイプ | 車軸ロータリー刃タイプ |
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エンジン排気量(mL) | 33.5 |
エンジンタンク容量(L) | 0.75 |
ロータリー変速段数 | 正転1段 |
ロータ径(mm) | ø245 |
爪形状 | ナタ爪ロータ |
本機寸法(長さ×幅×高さmm) | 1,075×480×977 |
質量(kg) | 18 |
MKR0360H
排気量98mLのミドルレンジタイプです。重量は37kg、畑の広さの目安は150坪くらいとされています。車軸ロータリー刃タイプのため、小回りに優れる一方、ヒネリ形状のナタ爪と高い馬力でくい込むことで、固い土壌もしっかり耕すことができます。
刃タイプ | 車軸ロータリー刃タイプ |
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エンジン排気量(mL) | 98 |
エンジンタンク容量(L) | 1.2 |
ロータリー変速段数 | 正転1段 |
ロータ径(mm) | ø295 |
爪形状 | ナタ爪ロータ |
本機寸法(長さ×幅×高さmm) | 1,140×660×1,060 |
質量(kg) | 37 |
MKR0362H
排気量98mLのミドルレンジタイプです。重量は61kg、畑の広さの目安は150坪くらいとされています。リアロータリー刃タイプのため、上下動が少なく安定した耕運ができます。
刃タイプ | リアロータリー刃タイプ |
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エンジン排気量(mL) | 98 |
エンジンタンク容量(L) | 1.2 |
ロータリー変速段数 | 1軸正逆転1段 |
ロータ径(mm) | ø280 |
爪形状 | ナタ爪ロータ |
本機寸法(長さ×幅×高さmm) | 1,355×575×1,090 |
質量(kg) | 61 |
MKR0363H
排気量98mLのミドルレンジタイプです。重量は53kg、畑の広さの目安は150坪くらいとされています。フロントロータリー刃タイプのため、耕運刃が前方にあり、初心者も足元を気にすることなく安心して使うことができます。
刃タイプ | フロントロータリー刃タイプ |
---|---|
エンジン排気量(mL) | 98 |
エンジンタンク容量(L) | 1.2 |
ロータリー変速段数 | 1軸正逆転1段 |
ロータ径(mm) | ø280 |
爪形状 | ナタ爪ロータ |
本機寸法(長さ×幅×高さmm) | 1,370×550×1,090 |
質量(kg) | 53 |
MKR0760H
排気量181mLのプロ仕様タイプです。重量は86kg、畑の広さの目安は300坪くらいとされています。エンジン出力(kW)や重量(kg)の増加により、パワフルで安定した耕運ができます。別売のアタッチメントなしでも簡易畝立てが可能です。
刃タイプ | リアロータリー刃タイプ |
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エンジン排気量(mL) | 181 |
エンジンタンク容量(L) | 2.0 |
ロータリー変速段数 | 正・逆転各1段 |
ロータ径(mm) | ø330 |
爪形状 | 正逆爪 |
本機寸法(長さ×幅×高さmm) | 1,340×600×1,130 |
質量(kg) | 86 |
MKR0761H
排気量181mLのプロ仕様タイプです。重量は87kg、畑の広さの目安は300坪くらいとされています。MKR0760Hの上位モデルで、正転逆転の機能が強化されており、より本格的な畝立てを行えます。
刃タイプ | リアロータリー刃タイプ |
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エンジン排気量(mL) | 181 |
エンジンタンク容量(L) | 2.0 |
ロータリー変速段数 | 正・逆転各1段 |
ロータ径(mm) | ø330 |
爪形状 | 土場爪(外側)、ナタ爪(内側) |
本機寸法(長さ×幅×高さmm) | 1,340×600×1,130 |
質量(kg) | 87 |
「ロビン」ブランドは「ラビット」ブランドに継承
農機に詳しい人であれば、ロビン(Robin)耕運機をご存じかもしれません。ロビン(Robin)耕運機は、かつて東京証券取引所2部に上場していた富士ロビン株式会社が製造販売していました。富士ロビンは、2007年にマキタの完全子会社となり上場廃止、社名も株式会社マキタ沼津に変更されました。その後、2013年にマキタに吸収合併されています。
ロビン(Robin)耕運機にはロビンエンジンとよばれる産業用エンジンが搭載されており、高いパフォーマンスと耐久性を誇りました。愛好者やファンも多かったものの、現在では新規の製造販売はされておらず、「ヤフオク!」などの中古農機市場でわずかに取引されるのみとなっています。
少し寂しい気もしますが、実はロビン(Robin)耕運機の後継と位置付けられているのが、マキタが製造販売するラビット(Rabbit)管理機なのです。トレードマークだった赤いボディを継承したラビット(Rabbit)管理機は、新しい時代を切り拓くべく、今も日本全国で活躍しています。
マキタ耕運機を中古で買いたいときは
マキタ耕運機は、その性能に比して安価を実現していますので、新品でも手の届きやすい価格になっています。しかしながら、中古でもいいからもっと安く入手したいという人もいるでしょう。その場合におすすめなのが、大手オークションサイトである「ヤフオク!」を利用する方法です。
オークションというと価格を随時確認しなくてはいけないなど煩わしいイメージがあるかもしれませんが、実は現在の「ヤフオク!」には「定額」で出品されている商品が多くあります。「定額」で出品されている商品は、オークション形式とは異なり、表示されている価格に対し購入ボタンを押すだけで即時取引完了となります。このように煩わしさもなくなっているばかりか、農機商品の取扱い数も急拡大しており、非常に使い勝手のよいサービスに進化しています。
以下にリンクを用意しましたので、ぜひ一度のぞいてみるとよいでしょう。
=>ヤフオク!で検索してみるまとめ
電動ながらコードレスで使える耕運機は希少なのですが、マキタ耕運機はリチウムイオン電池で培った技術でそれを実現しており、さらに高いパワーと安定した走行など使い勝手のよさをも両立させています。製品ラインナップも拡充されているので、あなたに最適な1台がきっと見つかるはずです。
同じ価格帯の製品としては、リョービの「電気カルチベータ ACV-1500」、高儀の「菜援くん」、ナカトミの「Dream Power エンジン耕運機」などもあります。気になる方は、あわせてチェックしてみるとよいでしょう。