水菜（ミズナ）はシャキシャキとした食感とクセのない味わいで、鍋やサラダ、漬物など広く使われる人気の野菜です。古くから京都で栽培されてきたことから「京菜（キョウナ）」とも呼ばれます。
ここでは、水菜のプランター栽培について、栽培時期、栽培手順、肥料、育て方について、初心者の方でもわかりやすく説明します。
水菜のプランター栽培の手順
用意するもの
- プランター（標準プランター 65型）
- 栽培用土（市販の野菜用培養土が便利です）
- 鉢底石
- 水菜の種
- 液体肥料
手順
- 手順1プランターの準備
プランターに、底が隠れる程度に鉢底石を入れます。
その上から、野菜専用培養土をプランターの上部2〜3cm程度のところまで敷き詰めます。側面を軽くたたいて土を落ち着かせます。 - 手順2タネまき
標準プランターでは、2条まきします。
割り箸や支柱などで、条間を10～15cmとり、深さ5㎜のまき溝を2列作ります。
タネを1cm間隔でタネをまき、種が見えなくなる程度に覆土し、軽く手で押さえます。プランターの底からから水がでるまで水やりをします。 - 手順3間引き
間引きは2回行います。
1回目は双葉がそろったら株間を2cm～3cm程度に間引きします。
2回目は本葉が4～5枚になったら、株間が4cm～5cm程度に間引きします。 - 手順4
小株で収穫する場合は追肥をしなくとも収穫まで育ちますが、水を好むので2回目の間引きの後、薄い液肥を1週間おきに追肥するとよいでしょう。
収穫しながら育てる場合も、収穫後に液体肥料を施しておくとよいでしょう。 - 手順５収穫
草丈が20cm程度になれば収穫の時期です。
1株ごとに根元から抜き取って収穫します。残した株に液体肥料を施して育てると、1周り大きく、大株に育ちます。
水菜のプランター栽培の育て方
容器・用土
プランターや鉢植えで水菜を育てる場合は、鉢植えなら8号～9号、プランターなら横幅60㎝～65㎝程度の広口のものがおすすめです。深さはそれほど必要ありません。深さが15cm以上の標準型のプランターでよいでしょう。
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用土は野菜の培養土が便利。元肥入りのものは肥料が入っているため追加で与える必要はありません。自分で配合する場合は、赤玉土6、腐葉土３、バーミキュライト１などの配合がよいでしょう。元肥には、緩効性肥料を用土に混ぜて施します。
栽培環境・水やり
生育適温が15℃～25℃で、冷涼な環境を好みます。日当たりのよい、風通しの良い場所で管理しましょう。残暑の頃は、暑さや害虫予防のため寒冷紗や防虫ネットをかけておくとよいでしょう。
水菜の名のとおり、水を好むため水切れに注意が必要です。水やりは、タネまきから発芽までは用土を乾かさないようにし、その後は1日に1度、午前中に鉢から水がでるまでたっぷり水やりをしましょう。
肥料
水菜のプランター栽培では、肥料は元肥と追肥を行います。元肥とは植え付け時に施す肥料で、プランターなどでは、元肥入りの野菜の培養土などが便利です。肥料がはいっていない土や、自分で配合した場合は、緩効性肥料を土に混ぜて使います。
小株で収穫する場合は、追肥はなくとも育ちますが、水を好むので、薄めの液体肥料を施してあげると、良質な水菜が収穫できます。液体肥料を使う場合は、2回目の間引きの後、1週間に1度、薄めの液体肥料を水やりがわりに施します。
化成肥料を使う場合は、2回目の間引きの後に、標準プランターであれば化成肥料10g程度を、全体にばらまき土となじませたあと、水やりをするとよいでしょう。
プランターなどでは元肥や追肥にも使えるハイポネックスジャパンの「今日から野菜 野菜の肥料」や追肥に便利な液体肥料の住友化学園芸の「マイガーデンベジフル」ハイポネックスジャパンの「野菜の液肥」などが使えます。
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収穫
プランターでの栽培は小株採りするため、草丈が20cmほどになったら収穫します。株元を残して、葉だけハサミで切り取るように収穫すれば、数回収穫が楽しめます。
または1株ごとに間引いて引き抜いて収穫すると、残った株が株別れして大きく育つので、いくつか残して中株にしてから収穫することもできます。
いずれの場合も収穫しながら育てる場合には、肥料を追肥をして残した株を育てましょう。追肥の方法は、2回目の間引き後の追肥と同様に施肥します。
病害虫
収穫時期まで短い水菜ですが、アブラムシやアオムシ、ヨウトウムシ、コナガなどの害虫が発生します。アブラムシはウイルス媒介するので見つけ次第捕殺しましょう。幼苗は、害虫の食害に合いやすいため、タネまき直後から防虫ネットをかけておくとよいでしょう。
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病気はうどんこ病、灰色かび病などにかかりやすくなります。日当たりが良く風通しの良い場所で育てることで、予防することができます。
水菜栽培の基本情報
水菜の基礎知識
水菜は、栽培が容易で畑だけでなく、プランターや水耕栽培でも育てることができます。種まきから収穫まで、若葉を食べるサラダ水菜で1ヵ月ほど、通常の水菜でも40日前後と短期間で収穫できます。
生育適温は15℃～20℃で冷涼な気候を好みます。タネまきは春まきと秋まきが一般的ですが、暑さ寒さにも強いのでコンテナ栽培であれば1年中種をまくことが可能です。初心者の人には、害虫の心配が少ない秋まき栽培がおすすめです。
小株から大株に育つまで、いつでも収穫ができますがプランター栽培では、あまり大きく育てず小株から中株でこまめに収穫するのがおすすめです。
| 作物名 | ミズナ |
|---|---|
| 科目 | アブラナ科アブラナ属 |
| 原産地 | 日本（京都） |
| 発芽適温（地温） | 20℃～25℃ |
| 生育適温 | 15℃～25℃ |
| 土壌酸度(pH) | 6.0〜6.5 |
| 育てやすさ | 簡単、初心者でもOK |
栽培時期
水菜の作型は、春まき栽培と秋まき栽培が一般的です。プランターであれば、暑さ寒さにも強いので、冬でもトンネル栽培をすれば一年中収穫が楽しめます。
| 作型 | 播種（種まき）時期 | 収穫時期 |
|---|---|---|
| 春まき栽培 | 3月下旬～5月中旬 | 5月～7月 |
| 秋まき栽培 | 8月中旬～10月中旬 | 10月～1月中旬 |
秋まきは、害虫の被害も少なく、水菜の栽培に最も適しています。初心者の人は、秋まきから始めるとよいでしょう。
品種
水菜には多くの品種があります。いくつか品種について紹介します。
まとめ
水菜は収穫までの期間が短く、暑さ寒さにも比較的強く丈夫な野菜なので家庭菜園初心者の人にもおすすめの野菜です。水を好むので、土をつかわない水耕栽培でも育てることができます。また収穫した水菜やスーパーなどで買ってきた水菜を再生栽培（リボベジ）で育てることもできます。
サラダや鍋物など幅広く使え、栄養素も高い緑黄色野菜ですのでぜひご家庭で、水菜の栽培にチャレンジしてみてください。
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