ここでは、トウモロコシの防除暦を詳しく解説するとともに、トウモロコシに発生しやすい病害虫と、それを防除するためのおすすめ農薬を紹介します。
より詳しい地域毎の情報は、農家web防除暦をご利用ください。
トウモロコシの防除暦
トウモロコシ(とうもろこし)の代表的な防除暦は以下があります。
トウモロコシ(半促成)
トウモロコシ(抑制)
トウモロコシ(早熟)
トウモロコシ(普通)
トウモロコシに発生しやすい病害虫とおすすめ農薬
こちらに一覧をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
アワノメイガ
アワノメイガは、昆虫綱鱗翅(りんし)目のメイガ科に属する「ガ」です。アジアなどに幅広く分布し、日本中で見ることができます。成虫はオレンジ〜クリーム色で、羽を広げると30mm程の大きさになり、夜行性で、夜の街灯、灯火でよく見かけます。
農業の害虫として問題になるのは、この幼虫で、幼虫はトウモロコシ、アワ、キビ、麦(ムギ)などのイネ科を食べる害虫です。
アワノメイガの幼虫は、黄白色で頭は茶色、体長は5mm~2cmほどです。背中に模様があるものはアワヨトウとといって、アワノメイガとは異なります。
トウモロコシで、アワノメイガに使えるおすすめ農薬
アブラムシ類
アブラムシは直接植物の汁を吸うことで作物に害を与えるだけでなく、排泄物を作物にかけ、黒いすす状のカビを増殖させたり、光合成が妨げられて作物の生育を悪化させます。
また、アブラムシはウイルスを運びます。口針を植物に探り挿入するため、ウイルスを持っていると口針から簡単にウイルスの感染が広がってしまうのです。アブラムシから広がるウイルスで有名なのは、モザイク病です。その中でも特に、キュウリモザイクウィルス(CMV)、カブモザイクウィルス(TuMV)が代表例と言えるでしょう。
カメムシ類
カメムシの中で、茎葉、果実から汁を吸うタイプがいます。これらが吸汁すると、吸汁された果実は、形が萎縮、変形し、落果したり、最悪腐敗してしまい、果樹、葉菜類、花き問わず、多大な被害が出てしまいます。水稲だと、カメムシの吸汁加害によって玄米が部分的に黒く変色し、通称「斑点米」になって米の等級が下がる被害が有名です。
カメムシの中でも、特に甚大な被害を与えるのは、チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシです。そして、稲に被害をもたらすのは、アオクサカメ、クロカメムシ、ミナミアオカメムシ、ツマグロヨコバイ、アカスジカスミカメが有名です。
立枯病
立枯病は、放線菌の一種の病原菌が土壌を汚染し、土壌に定植された苗に感染する病気です。土壌伝染性の病害ではありますが,極いもおよび,苗床の土壌汚染が本圃の汚染につながる可能性もあります。病原菌は前年の被害植物上や土中で胞子や菌糸の状態で越年します。やがて地際部の植物の気孔から侵入してきます。
立枯病に犯された土壌に定植した苗は、土壌から感染し、苗は植付け後まもなく、葉が赤紫色を帯び,下葉から黄化して落葉し始めます。
茎は節間がつまって伸長しなくなり,のちに萎凋枯死してしまいます。根は褐変または黒変してしまい,軟化腐敗(腐る)して脱落します。症状のかるい株では,苗は生育してつるの伸長や塊根を形成します。