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バラ肥料

つるバラの肥料時期 四季咲きと一季咲きの違いは?

つるバラ バラ肥料

つるバラの肥料はいつ、どんな時に与えるのが一番よいのでしょうか。つるバラの肥料の時期を、四季咲き・一季咲きとの違いや庭植え・鉢植えでも変わる肥料の時期と与え方について、初心者の人にもわかりやすく説明します

つるバラの肥料時期

つるバラに肥料を与える時期は、地植えや鉢植え、品種によっても異なります。

地植え

地植えの場合は、植えつけ時の元肥と生育期間中に2~3回追肥を、それと庭植えの場合には冬に寒肥を行います。

肥料の種類四季咲き一季咲き
元肥植え付け時植え付け時
追肥3月・6月・9月3月・6月
寒肥1月~2月1月~2月

鉢植え

鉢植えの場合も植え付け時に元肥を、生育期間中に追肥を2~3回行います。寒肥は与えません。

肥料の種類四季咲き一季咲き
元肥植え付け時植え付け時
追肥3月・6月・9月3月・6月
寒肥不要不要

つるバラ肥料(地植え) 時期と与え方

つるバラ

元肥の時期と与え方

バラの植えつけの時期は、新苗の場合4〜5月、大苗の場合10〜2月、鉢苗は夏以外はいつでも行えます。元肥はこの植え付け時に施します。庭に植え付ける場合は、土を横幅・深さともに40㎝~60㎝ほど掘ります。地植えの場合は、水はけがよく肥沃のよい土が必要です。土壌改良が必要な場合は、腐葉土か牛糞などを使用した完熟堆肥を、掘り起こした土に混ぜて植えつけます。

株元から20㎝ほど離して円を描くように緩効性肥料を置き肥します。市販の元肥入りのバラの培養土を使う場合は掘り起こした穴に、土を入れて植えつければ完了です。

追肥の時期と与え方

追肥は、生育期の3月~9月に与えます。肥料は春から冬に咲く「四季咲き」と春にだけ咲く「一季咲き」で異なります。また肥料によって効果の続く期間も変わりますので商品パッケージをよく読んで使ってください。

庭植えの追肥の方法は、どちらも同じです。株元から30㎝~40㎝のところに円を描くように10㎝ほど土を掘り起こします。そこに緩効性の固形肥料もしくは有機肥料を軽く植え込みます。肥料をなじませるため湿らせる程度水を与えます。

追肥時には、除草をし、株元から10㎝~20㎝ほどの土の表面を軽くほぐす中耕をしてから追肥します。最後に、有機物でマルチングすると黒星病などの病気の発生を防ぎ、生長がよくなります。

一季咲き

一季咲きのバラの追肥は、3月6月に行います。秋に花は咲かないため9月は追肥しなくてもよいでしょう。ただ若い苗や生長させたい苗には、9月にも追肥します。

四季咲き

四季咲きのバラは、春・夏・秋と花を咲かせます。追肥は3月・6月・9月に行います。3月は芽吹きの時春の開花のために、6月はバラの生育最盛期で若い枝「シュート」がどんどん伸びます。このころの追肥は夏バテを防ぐ効果もあります。夏はバラの剪定時期ですが、つるバラは剪定の必要はありませんが秋の開花のために9月にも追肥します。

寒肥

庭植えの場合は冬の休眠中に寒肥を行います。寒肥の時期は1月~2月です。株元から30㎝~40㎝のところに円を描くように10㎝ほど土を掘り起こします。そこに緩効性の固形肥料もしくは有機肥料を軽く植え込みます。肥料をなじませるため湿らせる程度水を与えます。

つるバラ肥料(鉢植え) 時期と与え方

つるバラは地植えだけでなく鉢植えでも育てられます。鉢植えの場合は支柱やオベリスクなどを使って、枝を誘引しましょう。枝の長さが2mぐらいの品種を選ぶとよいでしょう。

元肥の時期と与え方

バラの鉢植えの植えつけは、新苗の場合4〜5月、大苗の場合10〜2月です。元肥はこの植え付け、植え替え時に行います。鉢植えの場合はなるべく1年に1度一回り大きな鉢に植え替えをしましょう。植え替え時期は10月~2月が適期です。

新苗

春に出回る新苗は、小さなポット苗などに植えられているので、購入してきたらすぐに一回り大きい鉢に根を崩さずに植え替えをしましょう。元肥入りのバラの培養土が便利です。自分で培養土を作る場合は新苗は苗がまだ幼いため元肥は、植え替えの後2週間ほどしてから緩効性の固形肥料もしくは有機肥料を分量より少なめに置き肥します。

大苗

11月頃から出回る大苗は、鉢に植え付けられていない裸苗は届いたらすぐに植え付けします。鉢に入っているものはできれば2月までに植え付けをしましょう。元肥入りの培養土か、自分で土を配合する場合は、別で肥料を使います。

底に鉢底石をいれ、その上に緩効性の固形肥料もしくは有機肥料を薄くひきます。鉢植えは土を落とさず根も崩さず植えつけます。根が肥料に直接当たらないようにしましょう。水やりはたっぷり鉢底から水がでるまで与えます。冬でも水切れしないように定期的に水を与えましょう。

追肥

追肥は、生育期の3月~9月に与えます。肥料は春から冬に咲く「四季咲き」と春にだけ咲く「一季咲き」で異なります。

追肥の方法は、どちらも同じです。緩効性の固形肥料もしくは有機肥料を鉢の端に数か所に置きます。根元に与えると根が肥料やけするため株元からなるべく離して、置きます。

鉢植えの場合は、水やりなどで肥料が流れでやすくなります。下記の方法のほか1か月に1度、固形の緩効性肥料をを3月から9月まで与える方法もあります。

一季咲き

一季咲きのバラの追肥は、3月と6月に行います。秋に花はないので9月の追肥は不要ですが若い苗や、生長させたい苗は9月にも追肥します。

鉢植えは庭植えに比べ、水やりなどが多いため肥料切れを起こしやすくなります。株全体の葉の緑が薄くなり黄化している場合は、速効性のある液体肥料(液肥)を与えましょう。

四季咲き

四季咲きのバラは、春・夏・秋と花を咲かせます。追肥は3月・6月・9月に行います。3月は芽吹きの時蕾の前に春の開花のために肥料を施します。6月はバラの生育最盛期で若い枝「シュート」がどんどん伸びます。このころの追肥は夏バテを防ぐ効果もあります。9月の追肥は芽の成長がよくなり花つきもよくなります。

また鉢植えの場合は、庭植えに比べ水やりなどで肥料切れをおこしやすくなります。花後に株に元気がないときや、株全体の葉の緑が薄くなり黄化している場合は、速効性のある液体肥料(液肥)を与えましょう。

寒肥

鉢植えの場合は、寒肥は不要です。植え替えをしない場合には、3月に固形の緩効性肥料などを追肥しましょう。

花が咲かなかった枝は、翌年に花を咲かせます。伸びた枝を切らずにどう誘引するかがつるバラの育て方の基本になります。

一般的につるバラと呼ばれているのは、クライミングローズと呼ばれる品種群です。春に一度花を咲かせる一季咲きが基本ですが、返り咲きする品種もあります。園芸上では半つる型品種群のシュラブローズもつるバラの一種として流通しており、四季咲きの品種もあります。

つるバラ基本情報

バラは大きく分けると、木バラ(ブッシュローズ)とつるバラに分けられます。木バラは新芽が伸びると先端に花を咲かせ実を結ぶと生長が止まります。それに対してつるバラは、新芽を伸ばしても先端に花をつけない枝が出てくることがあり、その枝は枝だけをどこまでも伸ばします。その性質からつるバラと呼ばれます。

つるバラの肥料の種類

つるバラの肥料の種類は3つに分けられます。

元肥

苗を植え付け(定植する)前に予め土壌へ施しておく肥料を「元肥(もとひ・もとごえ)」と言います。元肥は、初期生育を助ける働きがあり、肥料効果が長く続く緩効性や遅効性の肥料を施すのが一般的です。

追肥

苗の植え付け後(定植後)、植物が生長していくときに、土壌の肥料切れが起こらないように追加で施す肥料を「追肥(ついひ・おいごえ)」と言います。追肥を施す時期が遅れたりすると、植物の生育期に葉の色が薄くなったり、花が小さくなったりして最悪の場合、枯れてしまいます。特に窒素カリウムは消費されるのが早いので適切な時期に追肥が必要です。

花の後に与えるお礼肥(おれいひ)も追肥の一種です。

寒肥

毎年冬に施す肥料を「寒肥(かんごえ)」といいます。寒肥はその年のスタートとなる肥料で、1年を支えるベースとなる肥料です。肥料効果が長く続く緩効性や遅効性の肥料を施し、春先の成長に備えて、土に栄養分を与えるとともに、土壌改良の効果も期待できます。地植えのバラのみに与え、鉢植えには施しません。

木立バラとつるバラの肥料の与え方の違い

つるバラと木バラ(ブッシュローズ)の肥料の与え方に違いはあるのでしょうか。基本的には与え方や時期に大きな違いはありません。しかし木バラは成長しても同様に肥料を与えるのに対し、つるバラは苗木の成長に合わせ肥料を調整します。

新苗や生長させたい若い木には、肥料を規定量より薄め、その分回数を多く施します。大きく成長した苗木に同様の肥料を与えると、大きくなりすぎる心配もあります。これ以上大きくさせたくない場合は、庭植えの場合は冬の寒肥をしっかり行い、鉢植えの場合は冬の植え替えの時にしっかり元肥を施せばよいでしょう。

苗の様子を見て、全体の葉が黄色くなってきたら肥料切れのサインです。速効性の液肥などを与えて調整しましょう。

またモッコウバラはつるバラの一種ですが、少し性質がちがうため肥料の与え方が異なります。モッコウバラの肥料の与え方についてはこちらで詳しく説明しています。

バラに適した肥料とは

バラの肥料は、固形肥料、液体肥料、有機肥料など多くの専門の肥料が販売されています。おすすめの肥料についてはこちらで詳しく説明しています。

まとめ

枝が長く伸びるつるバラは、春に多くの花を咲かせるには、手入れとともに重要となってくるのは肥料です。剪定や施肥がしっかりと管理され、適切な時期に行われるとコガネムシアブラムシなどの害虫にも強くなり、綺麗で鮮やかな花を咲かせてくれます。各社からバラ専用の肥料がでていますので、上手に使いましょう。

この記事は関東より西の暖地を基本にしております。バラは品種や環境によって、肥料の与え方も時期も異なります。ここに記載しているのは一例ですので、この記事を参考にしながら自分なりのやり方を見つけてみてください。

執筆者・監修者情報
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農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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