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チェンソー

チェンソー作業時の防護服と保護具

チェンソー作業時の防護服と保護具の写真 チェンソー

チェンソーは、農業、林業、造園業などにおいて使われる便利な農具(農林業機械)です。伐木、伐採、間伐、剪定、枝打ち、枝払い、薪づくりといった幅広い用途に対応します。強力な切断力がありますが、それゆえに防護服や保護具を正しく選び、着用することが求められます。

この記事では、チェンソー作業時の防護服と保護具について紹介します。

これだけは押さえておきたい、防護服と保護具

チェンソーは、優れた切断力をもち非常に便利である反面、使い方を誤ると他の電動工具などと比べても危険な道具でもあります。死傷事故の件数は減少傾向にありますが、近年でも高止まりしている状況です。こうしたことを背景に、使用にあたっては防護服や保護具のガイドラインが示されており、次のような防護服と保護具に言及されています。

  • 下肢の保護衣(防護ズボンもしくはチャップス
  • 手袋(グローブ
  • 保護帽(ヘルメット
  • 保護網(フェイスガード、フェイスシールド、フェイスプロテクター、バイザー)
  • 防音保護具(イヤーマフ)
  • 安全靴(チェンソーブーツ)

特に、下肢の保護衣(防護ズボンもしくはチャップス)については、厚生労働省によって公布された改正労働安全衛生規則(安衛則)で、2019年8月より林業のみならず農業や造園業なども含めて全ての分野において、着用が義務化されています。「チャップスは最下部の留め具が足首に出来るだけ近いもの」といった要件があるほか、違反した場合には罰則があり、「事業者に対し、6ヵ月以下の懲役又は50万円以下の罰金刑」、「着用指示に従わなかった作業者に対し、50万円以下の罰金刑」が科せられます。ただし、対象となっているのは業務でチェンソーを使用する場合であり、私的にチェンソーを使用する場合(たとえば、庭木の処理やDIYなど)はこの限りではありません。

以下では、着用が義務化されている防護ズボンやチャップスに加え、着用することが望ましい手袋(グローブ)と保護帽(ヘルメット)について紹介します。これらは押さえておくようにしましょう。

「チェンソー」、「チェーンソー」、「チェーンソウ」の違い

「chainsaw」を日本語表記すると、「チェンソー」、「チェーンソー」、「チェーンソウ」などとなります。いずれも正しいのですが、メーカーや業界関係者の間では「チェンソー」の表記を用いることが多いです。一般社会においては、「チェーンソー」の表記も広く浸透しています。

防護ズボン

チェンソー防護ズボンの写真

防護ズボンを選ぶ際には、厚生労働省が示す規格に適合もしくは準拠するものを選ばなくてはいけません。ここでいう規格には、JIS規格(日本産業規格)、ISO規格(国際標準化規格)、EN規格(欧州規格)、ASTM規格(米国規格)がありますが、具体的には、以下のいずれかに適合もしくは準拠する防護ズボンを選ぶ必要があります。なお、JIS規格は長らく「日本工業規格」とされてきましたが、2019年7月より現在の呼称に改められています。

  • JIS規格(日本産業規格):T8125-2
  • ISO規格(国際標準化規格):11393-2
  • EN規格(欧州規格):381-5
  • ASTM規格(米国規格):F1897

なお、国際基準では、チェンソーに対する切断防止機能をチェンスピードで分類しています。クラス(class)が高いほど、切断防止機能が高いことを表しています。クラスは製品概要などに記載されているほか、統一されたマークで生地にプリントされていることもあります。規格とあわせてクラスを参考に、製品選びをしてみてもよいでしょう。

  • class0≦チェンスピード16m/s
  • class1≦チェンスピード20m/s
  • class2≦チェンスピード24m/s
  • class3≦チェンスピード28m/s

これらに適合もしくは準拠する主な防護ズボンには、次のようなものがあります。チャップスでは、薄暗い環境でも視認性を高める目的もあり、カラーには鮮やかなオレンジ色が採用されていることが多いです。一方、防護ズボンでは、作業現場から離れても違和感のないカラー(迷彩色など)が採用されていることも特徴です。

チャップス

チェンソーチャップスの写真

チャップスを選ぶ際には、厚生労働省が示す規格に適合もしくは準拠するものを選ばなくてはいけません。ここでいう規格には、JIS規格(日本産業規格)、ISO規格(国際標準化規格)、EN規格(欧州規格)、ASTM規格(米国規格)がありますが、具体的には、以下のいずれかに適合もしくは準拠するチャップスを選ぶ必要があります。なお、JIS規格は長らく「日本工業規格」とされてきましたが、2019年7月より現在の呼称に改められています。

  • JIS規格(日本産業規格):T8125-2
  • ISO規格(国際標準化規格):11393-2
  • EN規格(欧州規格):381-5
  • ASTM規格(米国規格):F1897

なお、国際基準では、チェンソーに対する切断防止機能をチェンスピードで分類しています。クラス(class)が高いほど、切断防止機能が高いことを表しています。クラスは製品概要などに記載されているほか、統一されたマークで生地にプリントされていることもあります。規格とあわせてクラスを参考に、製品選びをしてみてもよいでしょう。

  • class0≦チェンスピード16m/s
  • class1≦チェンスピード20m/s
  • class2≦チェンスピード24m/s
  • class3≦チェンスピード28m/s

これらに適合もしくは準拠する主なチャップスには、次のようなものがあります。薄暗い環境でも視認性を高める目的もあり、カラーには鮮やかなオレンジ色が採用されていることが多いです。

手袋(グローブ)

チェンソー手袋の写真

チェンソーメーカーが開発販売しているチェンソー作業用手袋は、必要な規格を満たしていて使い勝手もよいことが多いです。主なおすすめ品として、次のようなものがあります。

保護帽(ヘルメット)

チェンソーヘルメットの写真

チェンソーメーカーなどが開発販売しているヘルメットは、チェンソー作業に必要な規格を満たしていることがほとんどなので選定が簡単です。また、適切な保護網(フェイスガード、フェイスシールド、フェイスプロテクター、バイザー)、防音保護具(イヤーマフ)、アゴヒモなど一式がセットになっている製品もあるので便利で、安心して使うことができます。

まとめ

チェンソーは、農業、林業、造園業などにおいて使われる便利な農具(農林業機械)です。伐木、伐採、間伐、剪定、枝打ち、枝払い、薪づくりといった幅広い用途に対応します。強力な切断力がありますが、それゆえに防護服や保護具を正しく選び、着用することが求められます。

チェンソーに限らず、農作業はいつでも危険と隣り合わせです。服装(ワークウェア)には気を配り、必要に応じて防具を身に着けるなど細心の注意を払うようにしましょう。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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