ゴーヤ栽培において、収穫を増やすには摘心(摘芯)と呼ばれる作業が重要です。この記事では、ゴーヤの摘心(摘芯)方法について、プランター、地植え、グリーンカーテンで作りたい場合の栽培別にわかりやすく説明します。
ゴーヤ栽培の摘芯について
摘芯(てきしん)とは、茎や枝の最先端の芽を摘む作業で、ピンチとも呼ばれます。摘芯をすることでわき芽を増やしたり、生長を止めたりすることができます。
ゴーヤ栽培では、収穫量を増やすために親づるを摘芯して子づるを伸ばして育てます。親つるは実つきが子つるより悪いため、ゴーヤ栽培では大切な作業です。また緑のカーテンを作る場合も、隙間なく葉を茂らせるためにも必要な作業です。
ゴーヤの摘芯のタイミング
摘芯は1回は必ず行います。子づるを摘芯すれば孫づるが伸びますが、ツルが多くなると葉に日が当たらなくなり光合成ができなくなったり、病気になることもあります。放任でも育つゴーヤですが、適度に誘引し整枝することで品質のよいゴーヤを収穫することにもつながります。育てる場所や環境に合わせて摘芯や間引きなどを行いましょう。
プランター栽培
プランター栽培の場合は、手入れがしにくいので親つるが支柱の長さを超えたら行いましょう。摘芯すると、元気なわき芽が3~4本の子づるが伸びます。子づるが伸びたらネットや支柱に誘引にして育てます。子づるが支柱の長さを超える場合は、子づるの先端を摘芯して整枝するとよいでしょう。
また日照や風通しをよくするために、株元から20cmまでのつるやわき芽は、切り取ります。枯れた葉などがある場合も、取り除いておきましょう。
緑のカーテンを作る場合
プランター栽培で緑のカーテンを作りたい場合には、早めに摘芯し子づるを伸ばしましょう。本葉5枚~6枚の頃に親づると摘芯します。子づるが伸びてきたら、葉に日が当たるように誘引します。子づるや孫づるが伸びてきたら小まめに誘引して、ネットに隙間がないようにしましょう。
子づるがネットを超えるようになったら、子づるを摘芯して孫づるが横に伸びるようにして育てましょう。実をつけっぱなしにしていると栄養が葉にいかないので、こまめに収穫することも大切です。
地植え
地植えの場合は、支柱に誘引して育てる場合や、地這いで育てる場合も親づるを摘芯しましょう。本葉5~6枚の頃に親づるを摘芯します。元気な子づるを2~3本残し後は、間引きましょう。孫づるも混みあっている場所は間引いて、日当たりを確保しましょう。
ゴーヤの摘芯の方法
摘芯は手でひねり取るか、ハサミでカットします。剪定ハサミでカットする場合には必ず消毒をしましょう。親づるを摘芯する場合は、一番下に生えている双葉は本葉の数には数えません。
地面から近い子づるやわき芽をカットするのは、株元を風通しを良くするとともに、土ハネを防止し、病気を予防する効果もあります。
剪定ハサミなを使用する場合は、病原菌の伝染には十分に注意しましょう。気になるようであれば、一回ごとに消毒(エタノールや次亜塩素酸カルシウム、第三リン酸ナトリウムなど)を使用すると良いでしょう。
薬液を入れることで自動消毒ができるハサミもあります。プロ農家はこれらを使用することも多いです。
その他摘芯で気をつけること
摘芯を忘れた場合
畑に行く時間がなくて摘芯をしないうちに、親づるが大きくなってしまった。そんな場合はどうしたらよいのでしょうか。本葉5~6枚は目安ですのでそれ以降に行ってももちろん大丈夫です。
グリーンカーテンを作りたい場合は、1mほどになっても問題ありません。せっかく大きくなった親づるなので、その時に先端を摘芯してあげましょう。地植えなどで多く収穫したい場合には、その時点で本葉5枚~8枚ぐらい位置で摘芯しましょう。
摘芯と整枝
摘芯したら、子づるが伸びてきます。子蔓の2~3本になったら不要なわき芽をカットしたり、ネットや支柱に誘引するのも忘れずに行いましょう。ネットに絡ませておくだけでもよいですが、大きな子づるは、誘引テープ使うとよいでしょう。ある程度になれば子づるも孫づるも放置しても、ネットに絡みつきますがグリーンカーテンを作る場合は、こまめに位置を調整して、隙間がないように葉を茂らせるようにしましょう。
ゴーヤの栽培について
ゴーヤは、和名はツルレイシで別名ニガウリ(苦瓜)とも呼ばれます。ゴーヤは沖縄での呼び名で、ゴーヤーチャンプルなどの料理に使われるので、ゴーヤの名前が全国的にも広がりました。独特の苦味成分には血糖値や、血圧を下げる効果もあり、食欲も増進させる夏の健康野菜です。
栽培は日の当たる場所であれば、容易です。夏の暑い時期に盛んに成長し、放任栽培でもよく育ちます。病害虫の被害も少ないため家庭菜園向きの野菜です。つるが、他のものに良くからみつくので、ネットなどを使って緑のカーテンにして日除け代わりにも栽培できます。
作物名 | ゴーヤ(ニガウリ) |
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科目 | ウリ科ツルレイシ属 |
原産地 | 熱帯アジア、東インド |
発芽適温(地温) | 25℃~30℃ |
生育適温 | 20℃~30℃ |
土壌酸度(pH) | 6.0~7.5 |
育てやすさ | 簡単 |