アボカドの木は放任すると樹高が高くなりすぎるため剪定が必要です。また適期に摘芯をすることで、収穫量を増やすこともできます。ここではアボカドの摘芯(摘心)の時期・タイミングや方法についてイラストや画像を使いわかりやすく説明します。
アボカド栽培の摘芯について
摘芯の目的
摘芯(てきしん)とは、茎や枝の最先端の芽を摘む作業で、ピンチとも呼ばれます。摘芯をすることでわき芽を増やしたり、生長を止めたりすることができます。
アボカドは、放任しておくと樹高は10m以上にもなる品種もあります。そのため摘芯することによって収穫のしやすい樹形を作るのが一般的です。また摘芯を行うことで、わき芽(側枝)が増えるため、収穫量を増やすこともできます。
鉢植えでは、成長する枝を止めて、好きな樹高や樹形に育てるためにに摘心を行います。
品種と摘芯について
アボカドは品種によって樹形の形は異なり、樹が横に広がりやすい「開張タイプ」と樹高が高くなりやすい「直立タイプ」、これらの中間のタイプがあります。
開張タイプは、主枝が2m程度で側枝が横に広がって成長するので、地植えしている場合は主枝の摘芯は特に不要です。開張タイプや中間タイプは、樹高が2mぐらいになるように摘芯して株を整えます。また主枝から伸びたわき芽(側枝)も摘芯することで、さらに枝数を増やすことができます。
鉢植えやプランターで栽培している場合は、根の量が限られるためよりコンパクトに仕立ててもよいでしょう。
アボカドの摘芯のやり方
摘芯のタイミング
地植え
地植えの場合は最終的に樹高が2m程度になるように仕立てていきます。
最初の摘芯は、主幹の高さが1m程度になったら行います。その後は、主幹からでた2~3本の主枝残します。その主枝から出たわき芽(側枝)は、20cmほど伸びたら摘芯して育てます。
摘芯は、冬や花芽がついているときには行わないようにしましょう。
鉢植え
鉢植えでは実をつけるのはかなり難易度が高いので、観葉植物として育てましょう。
鉢植えのの場合は樹高が高くなると、その分大きな鉢が必要になります。1m程度に育てる場合は、最初の摘芯は樹高が70cmほどぐらいになったら、35cm~40㎝の部分で摘芯します。その後は、主幹から2本の主枝を残します。その主枝も1m程度になったら先端を摘芯します。その後は成長にあわせて、枝が混みあっている場合は、芽かきをしたり、摘芯をして樹形を整えます。
摘芯は、冬や花芽がついているときには行わないようにしましょう。
摘芯の方法
枝の先端を、手で摘みとるか剪定ハサミで切り取ります。ハサミを使う場合は必ず消毒して使いましょう。
その他摘芯について気をつけること
摘芯をする場合の天候
摘芯など枝や茎を切るときは、天気のよい午前中に行いましょう。摘み取った部分を早く乾燥させて、病気の予防になります。
摘芯の方法について
手で摘み取る際には、指先でちぎったり、爪でつまみ切ったりするのではなく、指先で摘んだあと手首を捻って「ポキっ」と折るようにします。こうすることで切断面が綺麗になるだけではなく、切断面に病原菌が付着するリスクを下げることができます。
剪定ハサミを使用する場合は、病原菌の伝染には十分に注意しましょう。気になるようであれば、一回ごとに消毒(エタノールや次亜塩素酸カルシウム、第三リン酸ナトリウムなど)を使用すると良いでしょう。薬液を入れることで自動消毒ができるハサミ(Vカットはさみ)もあります。プロ農家はこれらを使用することも多いです。
アボカド栽培について
アボカド栽培は、国内生産がすくないためプロの農家の方も注目している作物です。農家webではアボカドの栽培方法や肥料についての記事もあるので、栽培の方法についてはそちらを参考にしてください。
家庭菜園でも最近は、食べた後のアボカドの種子から栽培する水耕栽培も人気です。