除草剤をまいた後の注意点や長期間雑草を抑えるための対策について解説します。具体的には、グリホサート系除草剤の使い方、防草シートの利用、さらには業者に依頼する方法などを紹介します。
除草剤をまいた後はどんなことに気をつければいいの?
また生い茂らないように対策するには?
除草剤をまいた後ほっとくと、多年草の場合、またグングン生えてきます。また生い茂らないためには、どうすればいいのでしょうか。
多年草が多い場合は、グリホサート系除草剤をしっかり散布する
グリホサートの大きな特徴としては、(茎葉)吸収移行型のため、葉だけでなく、接触した植物の地下茎(スギナなど)、根も含めて全体を枯らす効果があります。スギナ、ドクダミ、カタバミ、ヤブガラシ、竹やササなどの厄介で頑固な多年生雑草を枯らして、また生えにくくするのは、グリホサート系除草剤がピッタリです。
商品名 | ラウンドアップマックスロード | サンフーロン | ネコソギロングシャワーV8 | アースカマイラズ | カダン 除草剤 ザッソージエース | タッチダウンiQ | サンダーボルト007 | アイリスオーヤマ 除草剤 速効除草剤 | 早く効いて根まで枯らす除草剤 |
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概要 | |||||||||
販売元 | 日産化学(株) | 大成農材(株) | レインボー薬品(株) | アース製薬(株) | フマキラー(株) | シンジェンタジャパン(株) | 日本農薬(株) | アイリスオーヤマ | トムソンコーポレーション(株) |
有効成分 | グリホサートカリウム塩 | グリホサートイソプロピルアミン塩 | グリホサートイソプロピルアミン塩 | グリホサートイソプロピルアミン塩 | グリホサートカリウム塩 | グリホサートカリウム塩 | グリホサート ピラフルフェンエチル | グリホサートカリウム塩 + MCPA | グリホサートイソプロピルアミン塩 + MCPA |
農耕地使用 | ○ | ○ | ✖️ | ✖️ | ほぼ✖️ | ○ | ○ | ✖️ | ✖️ |
また、これらの強力な雑草は、一度の散布ではなかなか除草できません。薬剤の濃度や散布方法も工夫してみましょう。薬剤の希釈、また効率的に散布する噴霧機(散布機、スプレイヤー)については下記コンテンツが役立つかと思います。
除草後の防草として、防草シート(除草シート)を敷設する
雑草や草を生えないようにするため、土面に設置する防草シート。繁茂した雑草をシートで覆って押さえ、太陽光の熱で枯らしてしまう除草シート、マルチングシートもありますが、一般的には、雑草を抑え、マルチングするシートを、防草シートや除草シートと呼んでいます。防草シートは除草に大変役立つツールです。
防草シートの種類と機能
防草シート(除草シート)は、日光を遮る(遮光)ことで、植物に光合成を行えないように抑制します。この結果、植物は炭水化物を生成できなくなり、生長しなくなります。しかし、防草シートの種類によって遮光率や耐用年数、水はけ、透水性(雨水で水たまりが出来やすいかどうか)も違ってきますし、使い方によって経年劣化の速度も変化します。
下記では、防草シートの機能やおすすめの防草シートをはじめとして、防草シートを敷き詰めて隙間をゼロにし効果を最大にする養生テープ、ピンなどの資材もご紹介しています。是非ご一読ください。
商品名 | ||||
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1㎡(平方メートル) 当たり単価 | 約400円 | 約600円 | 約200円弱 | 約330円 |
遮光率 | 99.7% | 99.7% | 96.7% | 99.9% |
不織布かどうか | 不織布 | 不織布 | 不織布 | 不織布 |
透水性 | ○ | ○ | ○ | ○ |
性質 | ポリプロピレン | ポリプロピレン | ポリプロピレン | ポリプロピレン |
耐久性 | ◎ | ○ | ○ | ○ |
防草シート砂利、バークチップ、ウッド チップ、人工芝と組み合わせてパワーアップ!
市販されている防草シートは、最大手のプランテックス(旧名称 ザバーン)はじめ、全ての防草シートは、むき出しで使用していると、日光の紫外線で徐々に劣化していきます。またむき出しのままだと、見た目も殺風景です。
劣化を防ぎ耐久性を高めるために、防草シートを下地にして、玉砂利や砕石、石、バークチップ・ウッドチップや人工芝を敷いて紫外線をカットする方法があります。またシートの目隠しにもなり、景観、色合いも綺麗になります。高機能な防草シートだと、この方法で格段に耐久性が高まり、半永久的に雑草の繁茂を防ぐことができます。
除草後の防草として、レンガ、タイル、コンクリート、防草砂を敷設する
また、防草砂という、雑草が地面から生えてくるのを防ぐために作られた砂もあります。砂にセメントを混ぜて、固まることで物理的に下から雑草を生えてこないようにする「固まる防草砂」というものが主流です。またそれに似ているもので、コンクリートで舗装して雑草を生えなくしてしまう方法、またレンガを敷き詰めてしまう方法も同じです。
固まる防草砂の施工は混ぜ方などで硬度が変わったり、スコップなどで平らに整地するには難しく、溝の設置も難しく、結果、庭の排水性を損ねてしまって蚊、虫が大量発生するリスクもあります。慣れていないとDIYで行うのは難しいかもしれません。コンクリート、レンガ、タイルについても同様です。施工経験がない方はエクステリア外構業者に頼むことをおすすめします。
除草後の防草として、芝生などのグランドカバープランツを植える
除草後、防草シートを張って、人工の芝を敷くことの他に、芝生やヒメイワダレソウ、クラビアを植えたりするなど、自生するグランドカバープランツ(地面、地表を覆うために植栽する植物)、低木、植木を植え付け覆うことで緑化し、景観を美しく保つ方法があります。この場合は、植栽シートをうまく活用したり、グランドカバーの手入れが必要になってきます。植栽シートと芝、ヒメイワダレソウなどのカバープランツの組み合わせは非常に色合いも美しいので、チャレンジする価値があります。どんなグランドカバープランツがいいかは、植え付ける場所が日陰なのか、日当たりがいいのかなどで異なってきますので、場所に応じて選んでください。
業者に頼んで除草、防草、庭づくりしてもらう
除草剤を撒いたり、雑草処理、落ち葉処理、また防草シート、敷石を設置することは時間と労力がかかる重労働です。自力で除草できる範囲や、雑草の状態であれば大丈夫ですが、広範囲で既に雑草が繁茂している状態かつ、至急除草したい場合などは、思い切って業者に頼んだ方がいいでしょう。
また庭木の剪定や芝生の刈り込み、フェンス、塀、デッキの設置、外壁のメンテナンス、庭づくりなども造園、エクステリア外構業者に依頼することもできます。コストは面積に応じるパターンが多いです。
下記では簡単に草刈り業者の見積もりが取れますので、業者に頼む場合はご活用ください。
(参考)刈り取ったり、引き抜いた後の雑草処理はどうすればいいの?
雑草を抜く、刈る後、雑草処理の適切な手順は以下になります。しっかり除草、防草するために参考にしてみてください。
- 刈り取った、引き抜いた雑草をしっかり日干しし、乾燥させます。(ブルーシートやアスファルト、道路脇に置くと効果的です) 乾燥させないまま土中に入れると、復活する雑草がいるためです。
- 乾燥した雑草を、土に穴を掘り土中に埋めるか、またはゴミ袋に入れて燃やすゴミとして処分します。土に埋めた場合、土に還り堆肥になります。
雑草を抜く便利なアイテムを紹介している記事もあるので、参考にしてみてください。