この記事では、芝生や植物、野菜に活力を与える「メネデール」について、その概要と液体肥料のシリーズの紹介、また効果と使い方まで網羅的に解説します。
メネデールって何?
メネデールとは、メネデール株式会社(MENEDAEL Co.,Ltd.)が販売している「植物活力素メネデール」のことです。「植物活力素メネデール」は、植物の生長に重要な鉄(Fe)を、根から吸収されやすいイオンの形で含んだ活力液になります。
この「植物活力素メネデール」から派生した、メネデール液肥シリーズがあり、こちらは、チッソ、リン酸、カリの植物の重要三要素に、植物の生長に欠かせない鉄や微量要素をバランスよく配合した、液体の肥料になります。
メネデール液肥シリーズとは
メネデール液肥シリーズは、
- メネデール活力液肥
- メネデールバラ肥料
- メネデールやさい肥料
- メネデール芝肥料
- メネデール洋ラン肥料
の5種類があり、それぞれ配合成分に違いがあります。
メネデール活力液肥
メネデール活力液肥は、チッソ、リン酸、カリの植物の重要三要素に、植物の生長に欠かせない鉄や微量要素をバランスよく配合した、液体の肥料で、特にリン酸をかなり強化しています。
(配合バランス チッソ:リン酸:カリ 5:12:6)
このため、花を綺麗に咲かせたり、実をしっかり生長させることに向いている液肥と言えます。
メネデールバラ肥料
バラの生長に必要な要素をバランスよく配合したバラ専用の肥料です。薔薇を丈夫に育て、色鮮やかに咲かせることを目的にしています。具体的にはリン酸とカリが多めの配合になっています。
(配合バランス チッソ:リン酸:カリ 5:7:7)
メネデールやさい肥料
チッソ、リン酸、カリの植物の重要三要素に加えて、特に野菜に必要とされるマグネシウムやカルシウム、鉄を配合した野菜用の液体肥料です。特にトマトなどの果菜類では、トマトの尻腐れを防ぐためにもカルシウムが欠乏しないことが大変重要です。
もちろんトマト以外のナス、きゅうり、ピーマンなど果菜類からその他の野菜、ハーブまで幅広く使うことができる液肥です。
(配合バランス チッソ:リン酸:カリ 6:6:6 )
メネデール芝肥料
メネデール芝肥料は、芝の生長に強みを持つ液体肥料です。チッソ、 リン酸 、カリの 三要素 に、鉄や微量要素をバランスよく配合しています。特にチッソ、鉄を強化していますので、葉色を良くし芝生や下草類を色鮮やかに育てます。
(配合バランス チッソ:リン酸:カリ 7:5:5 )
メネデール洋ラン肥料
洋ランを美しく咲かせるために、りんさんが多めになった洋ラン用の液肥です。色鮮やかな花を大きく、たくさん咲かせます。
(配合バランス チッソ:リン酸:カリ 6:8:6 )
メネデールの簡単な使い方
メネデール、及びメネデール液体肥料シリーズは、基本的に、決められた希釈倍数に従って希釈して使用します。希釈倍数は、メネデールのラベルや公式ホームページに記載されているので参考にしてください。
メネデールとハイポネックスを混ぜてもOK?
基本的には、一度に混ぜて使用しないほうがよいでしょう。希釈倍数も違いますし、効果があったかどうかの判断も難しくなります。
同じタイミングではなく、数日ずらして与えてやるほうが良いでしょう。
メネデールとリキダスの違い
メネデールの特徴は、下記が挙げられます。
- 植物の切り口や傷ついた部分からにじみ出る物質と結合して膜のようなものを作る働きがあります。切り口を保護すると同時に、新しい根の発生を促します。
- 鉄をイオンの形で含む水溶液なので、素早く吸収され、植物の生長を助けます。水分や養分の吸収を高めたり、光合成を活発にする働きもあります。
リキダスの特徴は、下記が挙げられます。
- 植物の生育に必要な養分の吸収を高めるコリン、フルボ酸、アミノ酸、各種ミネラルを配合した、活力液です。
- 3種類の有効成分コリン、フルボ酸、アミノ酸を配合。3つの相乗効果で植物本来が持っている力を引き出し、元気な植物を育てます。
- カルシウムをはじめ、各種ミネラル(鉄・銅・亜鉛・モリブデンなど)が、植物に活力を与えます。
- リキダスの各種成分は、土壌中で植物が吸収しやすくなっているので、与えてすぐに効果を発揮します。
- カルシウムが多く含まれているので、トマトの尻腐れ症などのカルシウム欠乏症を予防します。
- 不足しがちな必須微量ミネラルをバランス良く供給するので、おいしい野菜や、美しい花が育ちます。
- 葉面散布液としても使用できます。
これらのことから、
- 種まきや育苗のときや、切り花など弱った植物の回復にはメネデール
- 植物の生長を促進させる、果菜類など実がなる植物の成り疲れを防ぐにはリキダス
という使い分けをしてみると良いかもしれません。
まとめ
メネデールは液肥、活力剤の中でも、かなりの人気商品です。現役を希釈して薄めて使用する液肥として、ハイポネックスもあります。液肥は追肥に非常に便利で、肥料散布機(スプレイヤー)などで簡単に広範囲を散布することができます。是非ホームセンターのガーデニング、園芸資材コーナーに足を運んで試してみてください。
肥料は、どんな種類があるの?
作物・植物の栽培における肥料の種類は、大きく以下のとおりに分けることができます。
肥料はその物質の有機、無機によって、「有機肥料(有機質肥料)」「化学肥料(≒無機質肥料、化成肥料は化学肥料に属します)」の2つに分けることができ、形状によって、「固形肥料」と「液体肥料(液肥)」があります。
「化学肥料」とは、化学的に合成しあるいは天然産の原料を化学的に加工して作った肥料です。「有機肥料(有機質肥料)」とは、「油粕や米ぬか、腐葉土など植物性の有機物」「鶏糞(鶏ふん)、牛糞(牛ふん)、馬糞や魚粉、骨粉などの動物性の有機物」を原料にして作られたものです。堆肥も、家畜の糞や落ち葉などの有機物を微生物によって分解・発酵したもので、有機肥料となります。有機肥料は、用土(培土)を養分を補うだけではなく、物理性の改善(ふかふかにする)にも役立ちます。