草刈機の性能やブレード(刃)は年々進化しています。ここでは、草刈機(刈払機)の最もポビュラーなブレード(刃)である、おすすめのチップソーやその特徴、チップソーの特徴や選び方、ナイロンコードカッターとの違いについても説明していきます。
おすすめの人気チップソー 4選!
まずは人気のチップソーについて説明します。
(オールマイティ)マキタ 軽快チップソー(草刈機・刈払機用)
草刈機(刈払機)メーカー大手のマキタの最もスタンダードな草刈り用チップソーです。メッシュタイプ台金で軽量、力を使わず軽快な使用が可能です。相対的な判断ですが、他のものよりチップが飛びにくく、切れ味が維持できる期間が長いです。小石に当たってもチップが取れず、かなり耐久性があります。マキタの草刈機(刈払機)を使っている場合は特に、こちらの商品は万能でおすすめです。
(軽量のものなら)セフティー3 草刈りチップソー 超軽量
重さがなんと98gと超軽量のセフティ草刈り用チップソーです。軽量ですが、切れ味も良く、耐久性もあります。とにかく軽いチップソーを!という女性の方や年配の方におすすめです。
(耐久性抜群!)山善 とにかく石に強い チップソー
とにかく、チップ欠けが起こりにくく、耐久性抜群の強硬チップソーです。小石に当たってもチップが欠けにくいのが特徴です。小石や多い荒地、耕作放棄地や岩間、障害物が多い場所での草刈りにおすすめします。類似商品に三陽金属のブルーシャークがあります。
(切れ味最強!)高儀 斬丸 JIS 草刈用チップソー 二段刃
竹や笹、また刃の隙間に入る草も残さず切断する切れ味抜群のチップソーです。2種類の刃の組み合わせで切れ味を高め、刃先部に耐摩耗・耐衝撃用のタングステンカーバイトチップを使用し、耐久性も持ち合わせています。雨上がりの草刈りでも、濡れた雑草をスパスパ刈り切ることができる鋭い刃です。
類似商品に三陽金属のブラックシャーク、ホワイトシャーク、レッドシャーク、またミラクルパワーブレード(日光製作所)があります。
概要 | ||||
---|---|---|---|---|
外径(mm) | 230 | 255 | 230/255 | 255 |
チップ数 | 36 | 40 | 36/40 | 40 |
目安価格(円・1枚) | 800円 | 1,700円 | 1,250円 | 1,250円 |
チップソーとは?
チップソーとは、鋼製の丸、円盤型の鋸(ノコギリ)の刃先部分に超鋼のチップをロウで接着し研磨したものです。小さいチップ(英語でtip)のノコギリ(英語でsaw)が付いていることから、「チップ ソー」と呼んでいます。草刈機(刈払機)がこのチップソーを高速回転させることで、雑草を刈り取る仕組みです。
チップソーにはどんな種類があるの?
用途に応じてチップに種類があります
チップソーは主に、「草刈り用」、木を切る「木工用」、金属を加工する「金工用」後、「サイディング用」「石膏ボード用」などに分類されます。
それぞれ切る物が違うため、チップの材質も変えています。「草刈り用」「木工用」は超鋼チップ、「金工用」は硬度に優れている特殊チタンでできているサーメットチップやパウダーチタンチップ、「サイディング用」にはダイヤモンドを高密度に焼結した非常に硬い焼結ダイヤモンドチップ、というふうに素材が変わっています。
また、素材だけでなく、チップソーの刃型も切る物に応じて変わっています。チップを左右交互に取り付けた「千鳥刃」タイプと呼ばれるものがありますが、こちらも片刃に付いているものから、両刃に付いているものもあったりと、チップの刃型も様々です。片刃は耐久性に優れ、両刃は切れ味が良くなり、大きいものでも切りやすくなります。
草刈り、刈払いにはどんなチップソーを選べばいいの?
チップソーは、木工用や金工用まで含めると、本当にたくさんの種類があります。ホームセンターの資材、園芸コーナーに行っても、どれを選べばいいか迷ってしまうかもしれません。草刈り用は、そのチップソーに「草刈り用」と記載されています。ここでは、草刈り用チップソーの選ぶポイントを説明します。
チップソーは金属製で重いため、長時間作業の場合は、出来るだけ軽いものを選ぶ
チップソーは重いです。数あるチップソーを使う作業の中で、草刈りは最も長時間作業になります。このため、できるだけチップソーを軽くするために、チップソーに穴が多数開いてたり、メッシュになっていたりと軽量化されているものがあります。草刈り範囲が広い方や腕力に自信がない方は、出来るだけ軽量のチップソーを選ぶと良いでしょう。
刈る雑草によって、適切な切れ味のものを、そうでない場合は、耐久性のあるものを選ぶ
普通の雑草を刈る場合は問題ないですが、刈る対象に、竹(タケ)や笹(ササ)、また榎(エノキ)などの雑木がある場合、また林業での山林の下刈は、チップが多い、切れ味重視の草刈チップソーを選ぶと良いでしょう。チップが多ければ多いほど、当然切れ味は増します。
チップソーのチップが飛びやすいかどうかが耐久性に直結します。出来るだけ本体とチップが接触している面積が多いチップソーを選びましょう。例えば、チップが斜めに埋め込まれている、またチップの根元に埋め込んで設置面を増やしているチップソーがおすすめです。耐久性のある草刈チップソーを選ぶと、結果としてコストパフォーマンスに優れます。
使用する草刈機(刈払機)に合った外径のチップソーを選ぶ。同じメーカーのチップソーが無難
草刈機(刈払機)本体の適用範囲に合ったチップソーを使うのが原則です。お使いのエンジン式、電動式草刈機(刈払機)の適用外径を必ずチェックし、適用内の外径のチップソーを選んでください。
目安としては、排気量25cc(mL)未満の刈払機には、外径230mm以下のチップソーを、25cc以上の刈払機には、外径230mm以上、例えば外径255mmのチップソーが可能です。
適用外の大きいものを選ぶとパワーが足りず、思ったような効果は出なくなりますし、故障の原因になります。
チップソーとナイロンコード カッターの比較
ナイロンコード カッターの特徴
キックバックが起こりにくい!紐式なので刃の破損がない!
農作業の機械による事故の原因、第1位は実は、草刈り機(刈払い機)によるものです。草刈機は非常に使用頻度が多いこと、また今でもよく使われるのはチップソーという金属の刃で、高速の金属刃を振り回して草を刈るわけですから、当然危ない作業と言えます。そして、この金属の刃が障害物に当たった時にキックバックという現象が起こり、大事故になるケースが多発しています。
ここでチップソーに変わる草刈り機の刃として開発されたのがナイロンコードカッターです。ナイロンコードは紐状なので、障害物や岩石に当たっても金属刃に比べて衝撃は少なく、キックバックが起こりにくいという特性があります。
また、草刈機(刈払機)の事故の中でも、金属刃の破損によって、顔に金属破片が当たって大怪我することも多いのですが、ナイロンコードでは金属刃でないため、この危険性がありません。
つまり、ナイロンコードはキックバック、金属破片の破損による飛散が起こりにくく、金属刃に比べて格段に安全性が高いと言えます。
小石や雑草が飛び散りやすいので、他の刈刃以上に、飛散防護が必要です
ナイロンコードカッターは、紐状のコードを高速回転させることで雑草を削り取り、刈り込む仕組みです。このため、金属刃よりも土の小石や雑草を巻き込み、コードで弾き飛ばし、土を雑草に埋る幹事です。
なので、ナイロンコードを使用する場合は、草刈機(刈払機)にナイロンコード用の飛散防止カバーや、また従来以上にヘルメット、保護メガネ(ゴーグル)、作業服は、小石が飛び散ってすごい速さで飛んでくることを前提にして、頑丈なものをしっかり装着するようにしてください。
ナイロンコードカッターは草刈機(刈払機)の馬力が金属刃以上に必要
ナイロンコードカッターは雑草に当たって引きちぎることで刈り取る仕組みなので、スパッと切れる金属刃と違って、パワーが要ります。また、この仕組みから、高い回転数を維持しないと草を引きちぎり続けることができず、回転数が落ちると絡まってしまいます。このため、金属刃よりも高い回転数を維持し続けるパワーが必要になるのです。
また、後述しますが、種類によっては外形が金属刃より大きく、重いものも多いのです。重いと草刈機(刈払機)に更にパワーが必要になります。
チップソーとナイロンコードの比較 まとめ
以上から、ナイロンコードカッターはチップソーよりも安全に作業することができ、生垣やコンクリート、石などの障害物が多い場所ではチップソーよりもおすすめです。
しかし、草刈機(刈払機)にパワーがより必要になってくるため注意が必要な点と、雑草を削り取るタイプなので、草丈が高く生い茂っている場合や、竹や笹などの硬い雑草が生えている場合は、ナイロンコードはチップソーより不向きと言えます。
また、ナイロンコードは消耗品ですが、チップソーは摩耗するものの刃物なので、歯が毀れる以外は、目立て、研ぐことで切れ味を回復させ一枚を長く使用できます。
さらに、チップソーの接触リール部分も、ジズライザーなど色々な製品があり、回転力を高め、摩耗を少なくするものもあり、使用するのもおすすめです。使用場所の状況を見て、ベストな組み合わせをしてください。