チェンソーの使用にあたってはチェンソーオイルが必ず必要です。ここではおすすめのチェンソーオイルや、チェンソーオイルの種類や特徴の他、選び方のポイントについて説明します。
チェンソーオイルの種類と特徴
チェンソーは、刃が高速回転するため摩擦が生じます。この摩擦を低減させる潤滑油としてチェンソーオイル(チェンオイル)は使われ、使用しないと焼き付きが起き、刃とガイドバーがあっという間に摩耗してしまうため必須なオイルです。
チェンソーオイルの種類は原料や性質、使用時期によって分けられています。
チェンソーオイルの種類 | 分類方法 | 特徴 |
---|---|---|
鉱物系 | 原料 | 原料は石油。価格が安く、価格が安いことに加え、高品質で劣化しにくい。 環境に優しくないため使用制限がある場合も。 |
植物系 | 原料 | 植物由来で、環境に優しいが、扱いが難しくこまめな掃除が必要。 |
水溶性 | 性質 | 水に溶けやすいため性質のため飛散により衣服に付着した場合でも、 洗濯や洗浄すれば汚れが落ちることも期待できます。 |
生分解性 | 性質 | 生分解性とは、微生物によって分解される性質のことです。 バイオと表現され、「バイオチェーンオイル」とも呼ばれます。 環境に優しく、庭などで人気。 |
夏期用 | 使用時期 | 高温環境での使用に備え、粘度(ISO VG)が高くされています。 |
冬期用 | 使用時期 | 低温環境での使用に備え、粘度(ISO VG)が低くされています。 |
オールシーズン用 | 使用時期 | 夏期用と冬期用を兼ねるオールシーズン用。 価格が少し高めですが、初心者やライトユーザーでも扱いやすいオイルです。 |
チェンソーオイルの選び方のポイント
チェーンソーオイルの種類と特徴を踏まえ、自分にあったチェンソーオイルを選びましょう。
- チェーンソーの取扱説明書に記載されているメーカーの純正チェンソーオイルが一番おすすめ。
- 使用頻度が高く、高品質で安いものを使いたい場合には、「鉱物系オイル」がおすすめ。
- 庭などの使用で、他の植物に影響を与えたくない場合には「生分解性」の「植物性オイル」がおすすめ
- 洋服などの飛び散りが気になる、オイルが詰まってしまうなら粘度(ISO VG)が低い「水溶性オイル」がおすすめ。
- また季節にあったオイルを使いましょう。使用頻度が少ない人は「オールシーズン」タイプがおすすめです。
おすすめのチェンソーオイル
純正チェーンオイル(鉱物系)
有名チェンソーメーカーが開発販売している純正のチェーンオイルは、高性能で品質にも優れるため、安心して使えます。容量は小さいものでは200mL(ミリリットル)から大きいものでは18L(リットル)くらいまであり、容器はプラスチックボトルあるいは缶(一斗缶)のタイプなどがあります。
マキタやリョービ、ハスクバーナー、ゼノアなどの純正オイルなどチェンソーのブランドに合わせて使うのがおすすめです。
ハスクバーナ純正 ビーゴオイル
ハスクバーナ純正ビーゴオイルは、おすすめの生分解性・植物性チェンソーオイルです。生分解性能率90%以上で、安定した最適な粘度を保ち、摩擦による発熱を最小限に抑える成分が配合されていて温度変化に強いため、オールシーズン使えます。
AZ 水溶性チェーンソーオイル
AZ 水溶性チェーンソーオイルは、飛び散りにくく洗剤で洗い落しやすい水溶性チェンソーオイルです。油飛びを防ぐ増粘剤を配合しています。夏期・冬期の温度差にも強いオールシーズンタイプです。1Lタイプはヒ型容器なので、ノズルを付け替える手間がなく、オイルがこぼれないので便利です。
チェーンオイルはエンジンオイルやサラダ油で代替できる?
チェーンオイルには専用商品を用いることが望ましいです。チェーンオイルの代替としてエンジンオイルを用いる方法を案内しているチェンソーメーカーもありますが、やはり専用商品に勝るものはありません。できるだけ専用商品を用いるようにしましょう。
他方、チェーンオイルの代替としてサラダ油を用いる方法も広く知られています。しかし、こちらもエンジンオイルを用いる方法と同様におすすめできません。サラダ油を用いたまま保管すると、刃(ソーチェン)が固まることがあったり、動物や虫を引き寄せることもあるようです。したがって、サラダ油を用いるとしても、チェーンオイルが手元にない緊急の場合、燻製用の切り屑や薪をつくるといった食用の場合などに限ることが推奨されます。
作業前にチェーンオイルが吐出されていることを確認
チェーンオイルは容器の口がノズル状になっていたり、ホースが付属されていたりします。それらを利用して、チェンソー本体のオイルタンクへと給油します。
給油後には、作業前にチェーンオイルが吐出されていることを確認しましょう。具体的には、チェンソーを始動させ、ガイドバーの先端を丸太や木材へと向けてチェンソーオイルが飛び散ることを確認します。
チェーンオイルを正しく給油しても、正しく刃(ソーチェン)とガイドバーに行き渡り、正しく飛ぶことがなければ、やはり焼き付くことになってしまいます。作業前の確認は怠らないようにしましょう。