生姜(しょうが)は栽培期間が長いので肥料の与え方が大切です。ここでは生姜(しょうが)栽培に適したおすすめの肥料について、その成分や商品について説明します。
生姜栽培の肥料の選び方
生姜は、連作を嫌うので4~6年は休む必要があるので、畑などの地植えだけでなく、プランター栽培もおすすめです。
香味野菜の生姜は、土壌状態が良いと根が良く伸び香りのよい生姜ができるといわれます。そのため生姜専用の肥料などは有肥料が配合されており、アミノ酸などが豊富です。
畑などの地植えでは、栽培期間が長いため、土壌環境を良くし、長くゆっくり効く有機肥料がおすすめです。プランターなどでは元肥入りの野菜の培養土が簡単です。追肥もできれば有機配合肥料を使いましょう。
肥料不足の時には、速効性の化成肥料や液体肥料がおすすめです。
生姜栽培におすすめの肥料
有機肥料
畑などでは油かすや米ぬか、鶏糞などの有機肥料をつかうこともできます。扱いは少し難しく、肥料効果が土の状況によって左右されるため使い方を間違えると悪臭や、害虫が発生してしまうこともあります。初心者の人はぼかし肥料もおすすめです。
油かす
有機肥料として、油かす(油粕)は臭いもすくなく、手に入れやすいのでよく使われます。油かす(油粕)肥料は、ナタネやダイズから油を搾る工程の残りかすを原料として使用する、植物に由来する有機(有機物)肥料です。窒素(チッソ)を主な成分として含有しており、リン酸やカリウムも多少含んでいます。
油かすは、単体で使うとリン酸が少ないので、化成肥料などと併用するのがよいでしょう。有機肥料にこだわるのであれば、リン酸を多く含む骨粉やバッドグアノなどと一緒に使うとよいでしょう。油かすに配合されている肥料もあります。
鶏ふん
鶏糞とは鶏(ニワトリ)の糞で、窒素(N)、リン酸(P)、加里(K)が程よく入り、カルシウムも多いのが特徴です。肥料成分が多く含まれており、価格も安価であることから有機栽培で人気の有機肥料です。
鶏ふんを使う場合は未熟なものを使うと悪臭の原因にもなります。使い慣れていない人はペレット状になった完熟鶏ふんがおすすめです。
有機配合肥料
土壌に緩効性の有機成分と、速効性のある化学肥料を組み合わせている有機配合肥料は、使いやすいため人気があります。元肥にも追肥にも使えるのもが多く、少量のものもあるのでプランター栽培などにもおすすめです。
有機100%配合肥料
有機質の原料を100%使い、肥料成分のバランスのよくなるように配合された肥料です。そのまま原材料を混ぜたものもありますが、化学的な加工により粒状にした化成肥料もあります。有機物が原料なので微量要素を含み、土壌改良効果もあります。肥料成分は製品によってまちまちですが、緩効性肥料として元肥に使います。
ハイポネックス「いろいろな野菜用粒状肥料」
ハイポネックスから販売されているアミノ酸入りの肥料もおすすめです。有機と化成(肥効機関の異なる4種類)の組合せで、すぐに効き始め安定した効果が約1〜2ヶ月間持続します。アミノ酸も含まれているので、根張りがよくなったり品質が向上します。元肥・追肥どちらでも使用することができるので、家庭菜園やプランター栽培などでも気軽に使用することができる肥料です。肥料成分は、N-P-K-Mg-Ca=12-12-10-2-4で元肥にも追肥にも使えます。
マイガーデンベジフル
住友化学園芸のマイガーデンベジフルは、粒状で様々な野菜やくだものの元肥や追肥に使うことができる肥料です。栄養分を効率よく吸収させるすぐれた腐植酸入り緩効性肥料として特許を取得しています。土壌の温度変化や植物の生育にあわせて溶出する量が調節され、効き目が持続するのが特徴です。N:P:K:Mg=7:7:10:1.5で効果が3ヵ月続きます。マイガーデンベジフルには液体肥料もあります。
化成肥料(固形)
化成肥料8-8-8
化成肥料は、不足している栄養素を補うために行うため、土によって与える肥料は異なりますが、家庭菜園などでは、N-P-K=8-8-8など窒素とリン酸・カリウムが同量含まれている肥料などは、ほとんどの野菜に使えるので便利です。また園芸本などで化成肥料と書かれているものは、化成肥料8-8-8を基準にしているものが多いです。
生姜に化成肥料を使う場合は、元肥・追肥にも使えますが、元肥に使う場合は堆肥や油粕などと併用するとよいでしょう。
生姜の専門肥料
生姜(しょうが)の専門の肥料も販売されています。専用肥料なので、施肥量なども記載してあるので初心者の人でも簡単に使うことができます。下記の肥料は、味・香りを良くするアミノ酸入り肥料で元肥にも追肥にも使えます。肥料分については製品によって異なるので、施肥量は異なります。パッケージをよく読んで使用してください。
液体肥料
葉色が薄くなるなどの肥料不足の症状がでたら、速効性のある液体肥料を使うのもおすすめ。水やり代わりに与えることもできます。液体肥料は追肥につかいましょう。
ハイポネックス
液体肥料(液肥)国内トップシェアを誇るハイポネックスの定番液体肥料です。ハイポネックス原液は、「三大要素(窒素、リン酸、 カリ)」の他、マグネシウムやカルシウムなどの「二次要素(多量要素)」、さらに鉄をはじめとした「微量要素」を含む15種類の栄養素を最適のバランスで配合された液体肥料(液肥)で、水で薄めて使います。
この他にもハイポネックスには、「野菜の液肥」や「今日から野菜 野菜を育てる液肥」もあります。こちらは有機入りなので野菜の追肥におすすめです。
万田アミノアルファプラス
根強い人気がある商品として万田発酵の「万田アミノアルファプラス」という液体肥料があります。万田酵素は皆さん聞き覚えのある商品名だと思いますが、「万田アミノアルファプラス」はその万田酵素を開発する過程で培ったノウハウを活かして製造されたものになります。果実類、根菜類、穀類、海藻類など数十種類の植物性原材料を発酵させたものと、有機質を主体とした液肥を配合した肥料です。希釈タイプやそのまま散布できるストレートタイプもあります。
肥料の与え方
生姜は植え付け時に元肥を、追肥は生育期に3回程度行います。植えつけ時の元肥の方法や追肥の時期や与え方についてはこちらで詳しく説明しています。
生姜栽培について
生姜の辛み成分には、殺菌効果と消臭効果があり、体を温める効果もあります。家庭菜園で育てると葉生姜も収穫できるのでそのまま味噌をつけてたべたり甘酢づけにしたり、新生姜はジンジャエールを自家製で作ることもできます。寒さに弱いので霜の心配がない時期に植え付けし、寒さが本格的になる前に収穫しましょう。
半日陰でも育つので、普段野菜が育てられないところでも育てられますが、連作を嫌うので4~6年は休む必要があるので、プランター栽培もおすすめです。栽培期間は長めですが、あまり手間のかからない野菜ですのでぜひ栽培にチャレンジしてみてください。
肥料以外の栽培方法についてはこちらで詳しく説明しています。
この他にも、農家webには野菜の肥料の記事や栽培の記事がたくさんあります。
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