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営農種別・経営体別補助金一覧

60歳以上でも活用できる農業補助金

一般社団法人全国農業会議所がまとめた新規就農者の就農実態に関する調査結果(2021年)によると、就農時の年齢が60歳以上の農業者は、全体の2%となっており、2016年調査結果の1.4%から増加しています(出典:新規就農者の就農実態に関する調査結果)。

また、農林水産省「農林業センサス」によると令和2(2020)年の基幹的農業従事者数のうち、65歳以上の階層は全体の70%(94万9千人)を占めています。

このように農業界における60歳以上の労働力は欠かせないものとなっていますが、安定的な営農を達成するために活用できる補助金などはあるのでしょうか。この記事では、60歳以上でも活用できる補助金について解説します。

※この記事は2023年11月時点の情報です。補助金の内容等の変更や公募が終了している可能性もあるため、必ず各公募の公式ページをご確認ください。

農家web補助金データベース

農家webでは、農業で利用できる補助金情報をまとめたポータルサイト「農家web補助金データベース」を構築、運営しています。

60歳以上でも活用できる農業補助金はある

60歳以上でも活用できる農業補助金は多くあります。基本的に、要件に年齢制限の定めがないものは使えると考えて良いでしょう。但し、「後継者がいるか」「持続可能な事業計画か」「10年後の農業経営の継続意向」は評価、判断されることがあるので注意が必要です。

国の交付金や都道府県・市区町村が独自に公募する補助金が主な対象となります。

  • 市区町村等地方自治体
  • 農業協同組合(JA)等

補助金は多種多様のものがありますので、自治体やJAに相談をしながら、活用できそうな補助金を探すことから始めましょう。

以下に、各実施機関の農業用井戸の導入に活用できそうな補助金をピックアップします。

国による交付金

強い農業づくり総合支援交付金

強い農業づくり総合支援交付金は、令和5年3月31日に改正された交付金です。特に生産事業モデル支援タイプは、農業用施設(パイプハウス、耐候性ハウス等)や農業用機械(トラクターや収穫機、播種機、定植機、選別機等)の導入にも活用できるものとなっています。

農林水産省の強い農業支援のパッケージは、基本的に農業用機械や施設(ビニールハウス、パイプハウス等)、スマート農業機器に活用できることが多いので注目しておくと良さそうです。

農地利用効率化等支援交付金

農地利用効率化等支援交付金は、下記を目的に農林水産省が公募しています。

農地利用効率化等支援交付金の目的

地域が目指すべき将来の集約化に重点を置いた農地利用の姿の実現に向けて、生産の効率化に取り組む等の場合、必要な農業用機械・施設等の導入を支援します。

担い手確保・経営強化支援事業(令和4年度補正予算)

担い手確保・経営強化支援事業は、下記を目的に農林水産省が公募しました。

担い手確保・経営強化支援事業の目的

適切な人・農地プランが作成されており、農地中間管理機構を活用している地域(又は活用することが確実な地域)において、農産物の輸出など意欲的な取組により経営の発展を図ろうとする担い手等が、融資を活用するなどして農業用機械等を導入する際、助成金を交付することにより主体的な経営発展を支援します。併せて、融資の円滑化等を図るため、農業信用基金協会の金融機関への債務保証(経営体の信用保証)を支援します

助成対象となるものの具体的な例は、以下のとおりです。もちろん、ビニールハウスやトラクターにも使えます

  • トラクタ、田植え機、コンバインなどの農業用機械の取得
  • 乾燥調製施設(乾燥機)、集出荷施設(選果機)、農畜産物加工施設(加工設備)など設備の取得
  • ビニールハウスの整備

生産基盤パワーアップ事業

産地生産基盤パワーアップ事業とは、その名の通り、収益性向上や生産基盤の強化を主目的とした補助事業です。かつては、「産地パワーアップ事業」という名称で実施されていましたが、内容の拡充などを経て現在のものになっています。

農地生産基盤パワーアップ事業の目的

収益力強化に計画的に取り組む産地に対し、農業者等が行う高性能な機械・施設の導入や栽培体系の転換等に対して総合的に支援します。また、輸出事業者等と農業者が協働で行う取組の促進等により海外や加工・業務用等の新市場を安定的に獲得していくための拠点整備、需要の変化に対応する園芸作物等の先導的な取組、全国産地の生産基盤の強化・継承、堆肥の活用による全国的な土づくり等を支援します

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者自らが作成した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、地道な販路開拓等の取組や、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。

小規模事業者持続化補助金の目的

小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人(以下「小規模事業者等」といいます。)が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス制度の導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。

各地方自治体による補助金・助成金

各地方自治体が独自に公募する補助金・助成金もあります。明確に60歳以上でも活用ができそうな支援事業の一例を紹介します。

野沢温泉村 新規就農者支援事業

野沢温泉村は、農業の担い手を確保し地域農業の振興を図るため、新規就農者が行う事業に対し予算の範囲内で補助金を交付しています。

補助金(激励金)は1回限りで60歳以上69歳以下は10万円〜15万円となっています。

富士見町 新規後継者・定年帰農者等の支援

富士見町では、町内の農業の担い手として活躍している農業者の後継者となり、将来農業経営を引き継ぐ方を支援しています。

新規後継者枠と定年帰農者枠があり、それぞれ66歳未満であれば要件に該当します。

このように各地方自治体が独自で公募している場合もあるので、検索してみると良いでしょう。

編集さん
編集さん

農業に関する補助金・助成金の検索には「農家web補助金データベース」など補助金ポータルサイトを活用しましょう。

年齢の縛りで活用できない補助金もある

これまで活用できそうな補助金をご紹介してきました。しかし、補助金事業の中には、年齢制限を設けているものもあります。代表的なものは下記のものです。

新規就農者育成総合対策のうち就農準備資金・経営開始資金

ビニールハウスなどの施設やトラクターなどの機械に直接できるわけではありませんが、就農準備資金・経営開始資金も魅力的な支援です。研究期間や農業経営を始めてから経営が安定するまでの間、月々12.5万円が交付される補助事業です。

対象者の要件としては、独立・自衛就農を目指し、5年以内に認定農業者または認定新規就農者になること等があります。

しかし、この補助事業の交付対象者の主な要件の一つに「就農予定時の年齢が、原則49歳以下であること」とあるため、60歳以上の方は活用することができません。

雇用就農者育成・独立支援タイプ

農業法人等が就農希望者を雇用し、当該農業法人等での農業就業又は独立就農に必要な技術・経営ノウハウ等を習得させるための研修を実施する場合に資金を助成する事業です。

しかし、この支援事業の主な要件に「支援終了後も就農を継続又は独立する強い意欲を有する50歳未満(採用時点)の者であること。」と定めがあるため、60歳以上の方は活用することができません。

編集さん
編集さん

補助金の活用を検討する場合は、交付対象者や主な要件の欄をしっかりと確認する必要があります。

農業補助金検索なら農家web補助金データベースが便利

農家webでは、農業で利用できる補助金情報を「農家web補助金データベース」にまとめています。「機械 購入」などで検索することもできます。ぜひ、活用してください。

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執筆者・監修者情報
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